本日の朝日新聞です。
★今は本当に(朝鮮戦争の)「終結宣言の時期ではない」でしょうか?
「米ハワイを訪問中の河野太郎外相は22日、記者団に、北朝鮮が朝鮮戦争の終結宣言を求めていることについて」、「いまは終結宣言の時期ではなく、非核化を現実的に進める時期だという認識で(日米韓で)全く一致している」と語った。」というものです。
私は河野外相のこの発言にはとても腹が立ちます。どうして朝鮮戦争は停戦ではなく、一日も早く終結させるべきだと言えないのでしょうか。北朝鮮の非核化を進めることは南北間の首脳で一致しています(板門店宣言)。しかも完全に非核するのにはアメリカの専門化でさえ、10年以上かかると言っているのです。そもそも北朝鮮はどうして核兵器と米本土に届くロケットの開発を進めたのでしょうか。それは朝鮮戦争が停戦でとどまり、日本や韓国、グアムにある米軍からいつ核兵器のよる攻撃があるかと戦々恐々としていたからです。事実、トランプは、金正恩を殺す、斬首作戦を公表していたではありませんか、つい最近のことです。
宮田淳史 プレジデントオンライン
アメリカの「金正恩 斬首作戦」が絶対に不可能な理由
https://president.jp/articles/-/21914
アメリカの「金正恩 斬首作戦」が絶対に不可能な理由
https://president.jp/articles/-/21914
元自衛官の宮田によると、「注意すべき点は、韓国はあくまでも「有事」における戦争指導部の「斬首作戦」を前提としていることである。つまり米国が考えているような、平時における作戦を想定しているわけではないのだ。」そうです。
★戦争は一日も早く終結させるべきに決まってるではないですか!
板門店宣言でも、朝米宣言でも朝鮮半島の平和が謳われています。北朝鮮の非核化ではなく、朝鮮半島の非核化が謳われているのです。どうも日本のマスコミと日本国民の認識はこの点が曖昧なように思われます。北朝鮮だけに非核化を求めているようです。グアムは米本土ですから、常時核兵器を掲載した飛行機がいつでも飛び立つ準備ができています。韓国国内、日本国内での米軍基地に核兵器はないのですか?そもそも日本政府は米軍基地や米軍の戦闘機、空母に核兵器があるのかということさえ米国に尋ねないと公言しています。つまり、核兵器が日本の米軍基地にあるのかどうかはわからない、公にされないのです。実際に日本の非核三原則の実態はどのようになっているのか、みなさんはごぞんじでしょうか?
日本政府の核政策は一般的には、非核三原則があるのですが、これが単独で存在しているのではなく、実際には4つの方針があって、その一つが非核三原則なのです。以下の憲法学者の澤野さんの論文を是非、ご一読ください。
日本政府の核政策は一般的には、非核三原則があるのですが、これが単独で存在しているのではなく、実際には4つの方針があって、その一つが非核三原則なのです。以下の憲法学者の澤野さんの論文を是非、ご一読ください。
★日本政府が核兵器禁止条約に賛成しなかった理由とその歴史的な背景
日本政府が核兵器禁止条約に賛成しなかった理由とその歴史的な背景ーー
澤野先生との輪読と勉強会より
https://oklos-che.blogspot.com/2017/11/blog-post_4.html
大阪で澤野義一先生を囲んでの7回目の輪読と勉強会の報告です。反核、反原発運動に関わる人、団体には必読だと思われ、ここに掲載します。短く体系的な説明ですので、是非、お読み下さい。
今回、日本が核兵器禁止条約に賛成しなかった理由は本当なのでしょうか? 実際のその理由はマスコミでも解明されていません。核兵器の禁止を求める世界の動きと国際条約の内容を明らかにし、その上で日本政府の核政策の歴史と現状がいかに世界の流れとは違うのかを示しながら、具体的なあるべき政策を提示しています。
非核3原則は実は4つの内容(①非核三原則、②日米安保を前提にする米国の「核の傘」への依存、③積極的核廃止提案とは一線を画した核軍縮外交、④原発推進)を含んでおり、核兵器禁止条約と原発禁止条約は本来、ひとつになるべきという、憲法学者としてのまさに正論、直言です。
2017年11月4日
2017年11月4日
「平和憲法とこの国の自立を考える」輪読&勉強会 第7回
★中国、北朝鮮は日本の敵国か?
朝鮮戦争の終結が公式に宣言されない限り、北朝鮮は核兵器を破棄することはないでしょう。朝鮮半島の非核化のためには、北朝鮮の非核化を求めると同時に、戦争終結宣言をして日本と韓国におけるアメリカの駐留軍をなくすことが不可避です。戦後、米国の世界戦略に沿って日本は中国と北朝鮮という共産主義国家を敵国としてきました。しかしいまや、アジアの平和にとっては中国、北朝鮮とも戦争をしないことを大前提にして、交流を深めていくしかありません。日本にとってアジアは明治維新以降、搾取、侵略の対象であって、平和をともに作り上げる対象ではなかったのです。まずこの点を明確にする必要あります。
それはいい、悪いの倫理的な問題ではありません。北朝鮮を徹底して孤立させ、経済的に締め付ければ北朝鮮は諦めて音をあげるだろうというのは、日本が太平洋戦争を進めてきた過去を振り返れば、そんなことはありえないというのはだれよりもよくわかっているはずです。どうも強硬に北朝鮮に対して拉致問題をネタにして強く出れば出るほど、安倍政権は国民から支持されると信じ切っているいるようです。事実そのようにして支持率をあげてきました。今回も「モリカケ」疑惑がありつつも、また三度目の日本国の総理大臣になることは決定的であり、それが当然であるかのように日夜報道されています。
拉致問題は特に当事者にとってはとても許されない事件ですが、実際問題としては外交問題として日朝平壌宣言に基づき国交正常化の交渉を行うなかで議論するしか道はありません。韓国には数百名を超す拉致被害者がいると言われていますが、淡々と外交的な努力を重ねていくしかないのです。
日朝首脳会談は無条件で開催されるべき
https://oklos-che.blogspot.com/2018/06/blog-post.html
★北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)に対する敵対政策の変更を
私には河野外相の「いまは終結宣言の時期ではなく、非核化を現実的に進める時期だ」という発言は、日本国民がもつ、実際の核・ミサイル実験を繰り返した北朝鮮に対する不安感とこれまでの差別意識に便乗しそれをさらに掻き立てる態度のように思えるのです。そこには植民地支配の清算を誠実に履行するという態度は一切見れません。慰安婦問題、被爆者問題、そして北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)との国交樹立が敗戦後70年も放置されていること、朝鮮学校への差別政策などがそれを示します。安倍政権のように北朝鮮を敵対視するだけではそれらの問題は解決できません。
朝鮮学校の生徒が祖国から持ち帰った土産品を押収した関空の税関の真相
http://oklos-che.blogspot.com/2018/07/blog-post_8.html
朝鮮半島の終戦宣言こそ、一刻もはやく具体化されなければなりません。そして日朝平壌宣言に基づいて国交樹立を模索しその中で拉致問題を解決していかなければならないでしょう。朝鮮半島の非核化は北朝鮮の問題だけでなく、全アジアの非核化の問題であり、全世界の非核化の問題です。その解決の第一歩は日本にあっては、沖縄をはじめとした米軍の駐軍基地をなくしていくという一歩からはじめられるべきだと思います。その声が日本国民から出てくるのはいつになるのでしょうか。
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