2016年6月26日日曜日

「 小泉元首相のワニの涙!」についてー注に注目ください

アメリカの友人から、先に訪米した小泉さんの記事が送られてきました。その記事に関連して返信した内容です。


XXさん、おかわりありませんか。
小泉さんの記事、ありがとうございます。この件に言及するいいい機会をいただきました。
彼が放射能の影響で厳しい症状に置かれた兵士の状態を見て「泣いた」ということは日本でも広く知られています。小泉評価は日本でも大きく分かれます。この「泣いた」という部分を「戦争賛美」として厳しい批判をする人、また小泉が特攻隊の写真を見て「泣いた」ということでその類似を指摘する人もいました。注

しかし私は小泉の犯したさまざまな誤りにも拘わらず、原発に反対しているという点、被ばくした患者に目を向けたという点で評価したいと思います。小泉が本当に原発体制そのものに反対しているのか、自然エネルギーの活用ということで大企業と組んでいるのではないかという見方もあります。しかし上記の2点で、人として言うべきことをしっかりと言っているということそれ自体は、やはり素直に評価すべきだと思うのです。

USS Ronald Reagan(ロナルドレーガン号)乗組員の裁判そのものを怪しむ人、批判する人もいますが、私はいろんな障害がある中でやはり患者の実態を見て東電とメーカーを提訴した弁護士のボナー氏を高く評価します。注

アメリカ政府が一貫して、「日本政府からタイムリーな情報提供がなかった」としたうえで、「トモダチ作戦と健康被害との因果関係は立証されていない」との立場を堅持したため、訴訟の相手を日本政府と東電に変更したと見られている。要は、与しやすい相手を選んだというに過ぎない。「訴訟大国」アメリカらしい動きと言えよう。」(参議院議員・国際政治経済学者 浜田 和幸 氏

本当に人はいろんなことを言いますね。政治情勢の分析、イデオロギーによる断罪、そのいずれもが「当たっていない」とは言いませんが、やはり重篤の、見放された患者に目を向けていないという点では「色眼鏡」になっているのだと思います。

「メーカー訴訟」の件ですが、7月13日に判決を迎えます。論議を途中で中断させた東京地裁は間違いなく、私たちの言い分を棄却するでしょう。私たちの敗訴です。弁護団も私たち40名の本人訴訟団も控訴をします。しかし私たちは「原発は違憲である」と主張しておりそれを言い続けますが、闘いの比重を原発メーカーへの直接行動に移します。国際的なBDS運動(Boycott不買、
Divest投資引き上げ、Sanction制裁)を呼びかける計画です。7月13日の判決の日は、有楽町駅前の家電ショップ前で、東芝の原発輸出反対のプラカードを掲げてデモストレーションをする計画です。

8月5日は韓国のヒバクシャが原爆投下をしたアメリカ政府の責任を問う裁判を準備しています。
私たちは日本から20名ほどの訪問団で彼らを訪れ支援、連帯を表明するつもりです。その直後、XX牧師とYYさんがモントリオールのWSF大会に出席してSFやLAを訪問します。XXさんも一緒に会われませんか。

控訴審ですが、弁護団は新たな訴訟委任状を出すように原告に連絡をとっているようです。XXさんにもハガキなどの連絡がありましたか。私は弁護団はこれを機に海外の原告を「切る」つもりだと見ています。弁護団を支持する日本人原告だけと高裁、最高裁を闘うつもりなのでしょう。これでは国際連帯の掛け声はどうなるのでしょう。国際連帯運動をもう一度とらえ返す必要がありそうです。

久しぶりなのでいろんなことを書きました。お会いしていろんな話をしたいですね。XXさんたちの活動に連帯します。

Peace & Solidarity

崔 勝久

注:私は昨年アメリカを訪問した時にボナー氏にお会いしています。そのときのことを書いたブログ記事です。

3週間のアメリカ訪問を終えてー2015 Pilgrim to North America for Nuclear Free World

http://oklos-che.blogspot.jp/2015/08/2015-pilgrim-to-north-america-for.html

2015年8月7日金曜日


7/17,   6:30pm Sonoma Event at Cross & Crown Luthern churchでの集会
https://www.youtube.com/embed/5Y2E0JNy2Bw
"Choi Seungkoo is the Secretary General of No Nukes Asia Action (NNAA), a Japanese nonprofit organization that recently filed the Reactor Suppliers Lawsuit to hold companies that profited from Fukushima’s nuclear operations responsible for the continuing nuclear disaster (GE, Hitachi, Toshiba). "
https://www.youtube.com/embed/5Y2E0JNy2Bw
"Attorney Charles Bonner gives an update on his class action litigation on behalf of military personnel harmed by exposure to Fukushima fallout during an aid mission. The suit targets the plant operator and its manufacturers."
https://www.youtube.com/watch?v=V0zGbG2dTvo&feature=youtu.be

7/18,   10-3:00pm International Conference, ILWU Local 34 Hallでの集会
SF郊外のSonomaで素晴らしい集会がありました。トモダチ作戦の弁護士が参加してくれました。在日の経験から世界で初めて原発メール訴訟を提案した、原発体制をなくしていく戦いはあらゆる差別をなくす戦いだという私の話しに呼応するかのように、CharlsML Kingの戦いの話からはじめました。あした彼と具体的なはなしあいをしますが、具体的な国際連帯運動の実現は間違いないと確信します。

注:小泉さんの「涙」に関しては「 小泉元首相のワニの涙!」との厳しい批判があります。原発メーカー訴訟のMLに投稿されたLAのZZさんのメール内容をご紹介します。

皆さん
西海岸からの報告です。

「兵隊さんにありがとう」という戦前の唱歌をご存知でしょうか?
「米国のポチ政権」といわれながらも、米軍のイラク戦争(「大量破壊兵器の保有」という口実はうそだった!)を支持し、自衛隊をイラクの戦地に派遣することによって「自衛隊海外派兵」に道を開いたばかりでなく、2005年の政権当時に日本の原発の海外輸出への道を開いた「05年原子力政策大綱」策定の責任者でもあった小泉元首相の、「兵隊さんありがとう」パフォーマンスが米国西海岸サン・ディエゴで繰り広げられました。

日米共同の軍事オペレーションとして位置づけられた米軍による「トモダチ作戦」によって400名に上る重篤な被曝被害を発症させている空母ロナルド・レーガン号の乗組員たちは、当初米軍当局を訴えていたにもかかわらず、軍事作戦上の被害を軍に請求することはできないとの「法的壁」(家族は訴えられるはずだが)を理由にサン・ディエゴ連邦地裁では却下されたのです。そこで弁護士は、「東電の放射線拡散情報が不十分であった」と訴訟相手を東電(と後に原発メーカーのGE,日立、東芝3社を加えた)に変え、再度連邦地裁に94億円の訴訟を起こしているのです。

米国・軍は、1,000回に及ぶ核実験をネバダで繰り返してきましたが、「アトミック・ソルジャー」といわれる"核実験直後の放射能粒子の漂う高線量地域へ兵士を突っ込ませる人体実験も繰り返し実行しています。フクシマ核災害直後に80Km以内からの米国人の避難を警告した点にも明らかなように、米国は放射線被曝の生み出す重篤な健康被害について十分に承知しているのです。そうした中であえて「トモダチ作戦」という近い将来の日米共同軍事行動を見すえたオペレーションを敢行したのです。その結果の米軍兵士の重篤な被曝被害に対して小泉元首相は涙を流し、まさに日米同盟国兵士に対する「兵隊さんにありがとう」を演じたのです。

つくづく「戦争は近い」。児童生徒への教育や大本営発表化した大マスコミを通じた、「戦争やむを得ず」から「お国のために犠牲になる兵士の皆さんありがとう」の「戦争翼賛」へと国民総動員体制が整えられつつあるのを感じます。
                         

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