私は現在、原発メーカ―訴訟の会とNPO法人NNAA(No Nukes Asia Actions)の事務局長をしています。既に多くの人にも伝わっているようですが、その「訴訟の会」のあり方をめぐって大きな混乱が続いています。その混乱の内容に関してはブログ上でも一部公開しましたので繰り返しません。解決に向けて全力を尽くしています。なにせ、世界で初めての原発メーカの責任を問う裁判であり、海外の原告が3000名、日本人原告が1000名という裁判をはじめたのですから、ここは「内紛」だの「混乱」だのと言ってられません。みなさんも暖かい、長い目でご支援ください。
「原発メーカー訴訟の会」事務局の見解
http://oklos-che.blogspot.jp/2014/10/blog-post.html
原発メーカー訴訟弁護団長、島昭宏弁護士への反論ですー公開討論をしませんか
http://oklos-che.blogspot.jp/2014/09/blog-post_21.html
しかし私自身愕然としているのは、純粋に「訴訟の会」のあり方について議論をしているもの思ってきたのですが、その背景に拭いがたい民族的偏見あったことが、ある会員のメールによって明らかになりました。10月4日の弁護団と原告の「訴訟の会」との合同会議は会ったのですが、その際、
「訴訟の会」の会計監査のことが問題になりました。それは内部的な問題ですから、ここでは内容に触れません。しかしその会計監査について後日、その会に参加した原告から、私への批判としてこのようなメールがMLに投稿されました。批判は批判でいいのです。しかし問題は、その批判の論述の仕方です。みなさんは、そこに何を見い出されるでしょうか?
「事務局長の指揮下にあって事務局業務を担当する人間に監査もやら せるという感覚は民主主義のイロハを知らない非常識な独裁者の主張です。そんな主張をすると「オサトガシレマス」 といいたいところですが、 差別発言とかみつかれますからやめます。」
これは二重の意味で差別発言です。しかも非常にたちが悪いと思います。私が仮に「非常識な独裁者」であったとして(そんなことはありませんが)、そうであればそれはその「非常識な独裁者」であることを批判すればいいのです。「オサトガシレマス」、これは私が在日韓国人であることを指しています。この言葉自身は身分や地方(出身地)を差別する場合にも使われる差別用語です。
その言葉を発する人に既に優越感があり、他者を見下しています。
今回の場合はそれだけでなく、この言葉が差別用語であることを認識していながらその差別用語を敢えてつかっているというところに、陰湿で徹底して排除するという意思が見られます。私はその市民運動の分野では長年活躍されているその人に公に謝罪を要求しました。そしてその会議に出席した人全員に、特に、私を批判する人に対して、この差別発言をどう考えるのかの意見を出してほしいと書きました。
それは私たちのメーカー訴訟の闘いの目指すところは、この世から原発をなくすことでありながら、同時に、原発体制を作りだしたこの社会を本当に、一人ひとりを大切にする社会に作り替えなければならないと思うからです。ですから、私への批判者も賛同者も、ここは闘いの原点に戻り、私たちは何のために闘っているのか、この点をしっかりと確認すべきだと考えたからです。
11日(今週の土曜日)にたんぽぽ舎で私の講演が企画されました。「市民による国際連帯運動の拡がりを」という9回シリーズの中間点で、国際連帯運動をどのように作り上げ、拡げていくのかという話をすることになっています。国内のマイノリティの差別の問題を軽々しく考え差別発言をしたり、それをなかったかのように無視するような運動が、本当に国際連帯運動をしていくことができるのでしょうか。
みなさんと膝を交え話し合い、これからの反核運動の礎になるようなきっかけになればと願っています。
日時10月 11日 (土), 18:00 ~ 20:00
場所東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F (地図)
説明市民による国際連帯運動の拡がりを:全9回シリーズ番外編
-シリーズ前半の総括と今後の反原発運動の展開-
講師:崔 勝久 (チェ スング)さん
プロフィール:NNAA事務局長、 CNFE共同代表
○ 5月15日:講師 土田久美子(つちだ くみこ)さん
第一弾:(トルコ編)私が住んだトルコの現状
○ 6月12日:講師 陳 威志(タン ウィチ)さん
第二弾:(台湾編)3・11以降の台湾における脱原発運動の展開と課題
○ 6月24日:講師 李 大洙(イ デス)さん
第三弾:(韓国編)脱原子力、世界平和のためのアジア市民の役割
○ 7月26日:講師 プラディープ・インドルカールさん
インド特別編:ここが描写の限界、命が危険・・・それがインド(映画ハイ・パワー上映)
○ 8月2日:講師 今岡 良子(いまおか りょうこ)さん
第四段:(モンゴル編)モンゴルで進むウラン鉱山開発と潜む核廃棄物処分場建設
○ 8月9日:講師 陳 威志(タン ウィチ)さん
台湾特別編:台湾第四原発の映画「こんにちは貢寮(コンリャオ)」上映
○ 上記のシリーズ前半を振り返り総括します。
○ 今後の国際連帯運動のありかたと国際連帯による原発メーカ訴訟について論じます。
参加費:800円(学生400円)
主催:たんぽぽ舎(スペースたんぽぽ講座会議)
講演骨子
日本の国際帯運動が拡がらない歴史的背景について、この間の私の
見えてきたことをお話しします。
1.国際連帯運動とは何かーこれまでの発題者の内容を振り返るー
2.加害者性と被害者性についてー日本の敗戦と原発事故との相関性についてー
3.原発体制は差別構造の上でなりたっているという認識について
4.人権意識は国民国家の枠を乗り越えることができるかー一国平和主義の克服を目指してー
5.原発メーカー訴訟の意義
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