2014年5月16日金曜日

連続講座;3.11以降の台湾における脱原発運動の展開と課題―市民の国際的な連帯にむけて―


昨日、たんぽぽ舎でもたれた土田久美子さんのトルコの現状についての講演は、大変興味深いものでした。政権が変われば原発建設を中止できるのか、そのような方向にトルコは動いているのかという質問に、久美子さんは、中止できると思う、そういう方向に動き始めていると答えていました。今回の炭鉱事故でさらに政府批判は拡がるでしょう。

トルコの反原発運動を進める市民グループとの連携を強めたいですね。アジアにおける、市民の国際連帯運動の拡がりは必至です。
9月26-30日に予定されている、No Nukes Asia Forum (NNAF)in Taiwan にトルコの人たちも参加してくれればうれしいですね。



反核運動の大きなうねりになることが予想されます。福島の人たち、川内や大間、福井、玄海などの原発立地地域の人たち、モンゴル・インドネシア・フィリピン・インド・韓国などの国・地域から多くの活動家が集まるようになればいいですね。


次回予告:
講師:陳威志(日本留学中)
講演題目:3.11以降の台湾における脱原発運動の展開と課題―市民の国際的な連帯にむけて―
日にち:6月12日(木) 開演19時

開場:たんぽぽ舎4階 http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=336

次回は、今もっとも注目されている台湾の反原発運動の現状についての講演です。

学生の国会占拠の後、それを支える50万人市民のデモがありました。その市民の動きを背景に、政府は第四原発の建設「保留」を宣言せざるを得なくなったのですが今後、世界の反核運動の象徴になっている台湾の運動はどのようになっていくのでしょうか?GE.日立、東芝、三菱重工が作った第四原発が廃炉になると、その影響は世界的に大変大きなものなるざるをえないでしょう。

講師自己紹介:陳威志。一橋大学社会学研究科博士課程に在籍。大学終了後、異なる「政治」を模索するため、台湾の環境NGOに入った。その間の日本の市民団体との交流経験が、留学するきっかけになった。国際的な連携は、相互の文脈を十分に理解しない限り確かなものとはならないとの信念を持ちながら、現在、研究やさまざまな活動に関わっている。

講演要旨:
3.11以降、台湾の脱原発運動は、空前の高揚期を迎えた。もちろん福島原発事故は大きな契機だが、3.11以前から社会変革の力の源泉自体は、台湾の特殊な歴史文脈の中に、存在していたのだ。400年もの植民地支配の経験をもつ台湾では、いかに民意を政治に反映させるのかが積年の課題だった。

3.11によって原発の是非をめぐる反対の世論は初めて60%を突破し、それまでの政党間の対立に組み込まれていた状況を乗り越えられたようにも見える。個人の細分化、脱政党化が進んでいるにもかかわらず、著名人や若者といった新しい担い手たちが再びデモ・集会の現場に現われた。だがそれに対して、国民党政権は国民投票法を巧妙に利用し反対世論の封じ込めを画策した。

いったい台湾では何か起きているのか、大規模集会を過度評価せず、日本との共通の問題を見出し、新たに浮上した運動のレパートリー、担い手などの議論を行いながら、連帯のあり方を模索できればと期待する。


今後の講演予定
3)韓国―李洙大さん(アジア平和市民ネットワーク事務局長)
講演題目:韓国の反原発運動の歴史と現状(仮題)
日にち:6月24(火)

4)韓国―岡田卓己(韓国在住活動家、大学教員)
講演題目―韓国の地方都市大邱(テグ)での活動内容

5)モンゴルー今岡良子(大学教員)
講演内容:モンゴルにおける被曝者の状況とその歴史的背景(仮題)

6)インドネシアー佐伯奈津子(インドネシア民主化支援ネットワーク、大学教員)
講演内容:インドネシアの抱える問題をどのように考えるか(仮題)

7)インドー福永正明(大学教員)
講演内容:インドにおける反原発運動の実態とその背景(仮題)

8)NNAFNo Nukes Asia Forum)共同代表の佐藤大介

9)講座を企画してー崔勝久(NPO法人NNAA副理事長)

講演内容:市民による国際連帯運動の拡がりをー核の廃絶をめざして

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