2012年8月12日日曜日

No Nukes Asia Actions(NNAA)に参加しませんか?

モンゴル、韓国、台湾の反原発グループの呼びかけに応じて、8月30日(木)18時より、信濃町教会(JR信濃町駅から徒歩5分)で、NNAAの事務局準備会をもちます。http://www.shinanomachi-c.jp/access.html
議題は海外からの、原発の輸出反対、モンゴルへの核廃棄物を持ちこむ計画に反対するアピールに応えて11・11行動をどのように準備するのか、ということです。個人、団体にかかわらず参加してくださるように要請します。


再稼働反対の運動の高まりにも拘らず(小熊英二は今朝のTV番組で、脱原発運動に関わる人がマジョリティと言ってましたが)、原発の輸出反対、モンゴルへの核廃棄物を持ちこむ計画に反対する声はほとんど聞こえてきません。これはどういうことでしょうか?


私見では、原発に関する議論が今のところエネルギー問題に限定されていて、使用済み核燃料は最終的にどのように処理するのかという問題が大きく取り上げられることはありません。原発問題は核兵器の問題と表裏一体というところまでは認識されるようになりましたが、「原発体制」なるものが歴史的、社会的にどのようにして作られてきたのか、どうして被曝国である日本が「原発大国」になってきたのか、それは戦前の植民地主義とどのような関係にあるのか、アメリカの世界戦略との関係はどうなっているのか、このようなことが議論されることはないように思います。


アジアの人たちと一緒になって反原発運動を進めることの意義は計り知れません。逆に、日本国内だけで解決できる問題ではありません。3・11以降、日本の脱原発の機運は高まってきましたが、原発輸出を進めるということを政府は宣言し、実際、ヴェトナムをはじめヨルダン、リトアニアとの契約を次々と締結していますが、それに対してマスコミで問題にした記事はお目にかかったことがありません。


ましてや、モンゴルとの関係は、毎日新聞がスクープした内容からモンゴルの首相が国連で、海外からの核廃棄物は受け入れないと宣言したことでもう解決済だと認識している人がほとんどです。日本では大飯原発の再稼働と共に六ヶ所村の中間貯蔵施設の工事再開が決定されましたが、そのことが問題になることはありませんでした。しかしそもそも、54基の原発の核廃棄物はどのように最終処理するのでしょうか、韓国、台湾はどうでしょうか。これらの「原発大国」の使用済み核燃料の最終処分場をモンゴルにするという画策がこの間、秘密裏になされてきました。

先月、モンゴルの前政権がわずか2時間の議論で国会で通過させた「核関連プロジェクトの予算案」(そこには核廃棄物の保管施設建設の時期、金額、場所が明記されていました)について報じる日本のマスコミは1社もありませんでした(私の知る限り)。モンゴルではものすごい勢いで外資がモンゴル政府とのライセンス契約のもとでウランの採掘を始めています(世界の埋蔵量の15%)。これに付加価値を付けて輸出し、核拡散反対という立場から使用済み核燃料を輸入し、再処理・保管・埋蔵するというのが、毎日新聞が暴露したCFS(一括燃料サービス)構想であり、それが予算化されるところまで具体化されてきているのです(モンゴル政府は急遽、通過させた予算案の目的変更をしましたが)。「モンゴル国のウラン開発・原発建設・核廃棄物処理場建設についてー今岡良子」http://www.oklos-che.com/2012/08/blog-post_3.html

日本の反原発運がこのような海外の動向に関心を示さず、自国内のエネルギー政策に矮小化した議論だけをしていると、いつのまにかこれまでと同じく、植民地下の民衆に関心を示さず自分たちのことだけしか議論をしないような過ちを犯すことになります。アジアの民衆とともに反原発の運動を一緒に担いましょう。その第一歩として、No Nukes Asia Actions(NNAA)の事務局準備会に参加し、11・11の共同行動を準備しましょう

3 件のコメント:

  1. 匿名さん、ありがとうございます。

    私はここに引用されたyoutubeのなかで、どこにも原発輸出反対の声を
    聞くことはことはできませんでした。日本の原発の再稼働反対の声は同時に、原発輸出をするなの声をも含めるべきです。日本の現職の大臣も今日の朝日新聞では再稼働反対を唱えていました。しかし日本政府は一貫して、日本の原発技術が進んでいて世界から高い評価を受けている(どこがやねん?)とうそぶき、東芝・日立・三菱と一緒になって原発輸出に邁進しています。どうしてマスコミも、そして再稼働反対の運動をする人もこのことに触れないのでしょうか?

    返信削除
  2. 匿名で失礼させていただきます。
    私も日本の原発輸出は問題だと思います。
    正直、自分のところはともかく、他国に輸出するなんて、許される事ではないなと考えます。経済目的で海外派兵するのと変わらないのではないでしょうか。

    韓国等の反原発団体からの呼び掛けという事なので
    ひとつお聞きしたいのですが
    ベトナムへの原発輸出は韓国も受注しています。
    日本とは相当激しい、受注合戦があったといいます。

    韓国の原発輸出
    それに対して韓国の団体はどのように考えているのでしょうか。
    また、どのようなアクションを起こしているのでしょうか?
    日本の原発輸出でさえ、情報がない状態なのでさっぱりわかりません

    匿名なので「差支えなければ」で構いません。
    教えていただけないでしょうか?





    返信削除
  3. すみません、ご連絡が遅れました。
    韓国はご存知のようにキリスト教会をはじめ、仏教界は基本的には大変保守的です。
    しかしその中でも現状を憂い社会変革を真剣に考える人たちがいらっしゃることも事実です。

    韓国第二の都市、釜山に近い古里原発の反対運動の声もあがっていますが、まだソウルでそれほど真剣に自分の問題としてとらえているという風ではありません。環境問題に取り組んでいるような一部の人という印象です。

    原発は核問題と表裏一体で、北の核開発が進んでいる状況で、なかなかすべての原発を即破棄するというようにはならないようです。原発輸出もUAEへの輸出が成功した日は、国家の祭日にされるほど、国民は経済的にもいいことだと思い込まされてきました。安全神話は、3・11以前の日本と同じように信じこまされてきました。

    しかし韓国はなんといっても戦後2度の市民革命を起こした国です。今年末の大統領選挙に向けて、原発政策がどのようになるのかわかりません。詳しいことは改めてブログで紹介します。

    返信削除