2012年7月10日火曜日

モンゴルからの抗議文、拝啓、駐モンゴル日本国特命全権大使 清水武則 様


今年の1月、横浜で開催された脱原発の世界会議に出席した、元緑の党代表のセレンゲさんから、駐モンゴル日本大使宛にだされた、再稼働に反対する抗議文が届きました。
この1週間、モンゴルは「非常事態」です。使用済核燃料を受け入れ保管する施設の予算化が政権交代のどさくさに紛れて一挙に可決されたそうです。一体、それは事実なのか、現地で確認してきます。  崔 勝久

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拝啓
 モンゴル・日本両国間の外交関係が樹立されて40年の月日が流れました。この間、貴国からわが国への援助や数多くの事業の成果は、私たちの日々の暮らしの中で実感され、国民は深い感謝と尊敬の念をいだきながら生活しています。私たちモンゴル人は、日本の勤勉さ、謙虚さ、そして、賢い国民を羨望すると共に尊敬し、貴国の発展、中でも技術の先進性に対して常に信頼しています。

 2011311日に起こった自然災害、それに伴う原発事故は、日本国民・日本経済に埋め合わせが不可能なほどの被害をもたらし、世界中の人々、中でも私たちモンゴル人は極めて遺憾に思うと同時に恐怖心をもって受け入れています。

その後、日本国政府は国内の全ての原発を停止し、その脅威が少しでも遠のき、原発を有する他の国々が日本の教訓から学んで欲しいと願い、世界中が核エネルギーを拒絶する日が近づいているのだという期待と信頼が生まれつつありました。ところが、日本国政府は世界中のこの希望や市民の反対運動を全く無視して原発を再稼働させる決定を出しました。このことは極めて遺憾で、強く反対します。

日本国は、技術の先進性で世界のトップを占める国として、人類に対して負った義務や責任もそれだけ高いと私たちは理解しています。また、偉大な日本国民は、地球や自然環境にやさしい新しいエネルギー源を高い技術で生み出し、人類に貢献するということは全く疑う余地がありません。

日本国政府が、核の脅威・被害を3回も経験した自国民の命や健康、未来の子供たちが生きていく権利を、経済的利益より下にみていることは極めて遺憾です。

モンゴル国民は日本国政府のこの決定に強く反対し、これに対して闘いを続けている日本国民と心をひとつにしていることを親愛なる清水大使を通じ、日本国野田佳彦内閣総理大臣にお伝えいただくようお願い申し上げます。

敬 具

国民運動「核の危険のないモンゴル国のために」
代表 ルハグワジャウ・セレンゲ
ウランバートル
201273

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