2011年8月12日金曜日

川崎市からの回答ー東電を入札からはずせという要求に対して

さる7月4日、かわさき市民オンブズマンは阿部孝夫市長に申し入れ書を送り、放射線で迷惑をかけている東電を川崎市の入札業者からはずせ、また入札業者から選ぶ場合に二酸化炭素だけでなく放射線の放出のことも業者選定基準にいれるべきだと伝え、25日に川崎市から回答を得たそうです。

「脱・東電」の動きー川崎オンブズマンの市長申し入れ、東電を入札からはずせ
http://www.oklos-che.com/2011/07/blog-post_11.html

今日は私たちの「脱原発 かわさき市民」に参加し同時に、川崎オンブズマンにも関わっていらっしゃる川口洋一さんからの報告を転送させていただきます。

崔 勝久

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環境配慮電力入札要綱の見直しに対する川崎市の回答について
                      川口洋一

川崎市は大口電力使用者なので、東京電力からだけでなく自家発電などで作った電力を買うことができます。実際入札によって東電以外の電力供給会社からも買っています。しかしながら入札対象になった電力の大部分を東電が落札しています。

その理由の一つとして市が作った「環境配慮電力入札実施要綱」にあります。この要綱では原子力発電は発電時に二酸化炭素を出さないのでクリーンであるという理由で、東電のポイントが高くなるように作られているのです。しかし福島第一原発の事故により大量の放射性物質をまき散らし環境を汚染した東電のポイントが高くなる「環境配慮電力入札実施要綱」はとても環境に配慮しているとは思われません。7月4日に、放射性物質についても評価項目に加える要綱の見直しを市に申し入れました。それに対する川崎市からの回答が7月25日に出てきました。以下に回答の本文を記します。

日頃から本市の環境行政の推進にご協力いただき、ありがとうございます。さて、7月4日付で申し入れのありました表記御意見につきまして、回答いたします。

「川崎市環境配慮電力入札実施要綱」は、国の「環境配慮契約法」に基づき策定したものであり、環境配慮電力入札にあたり、国の基本方針の評価項目である「二酸化炭素排出係数」、「未利用エネルギーの活用状況」、「新エネルギーの導入状況」を準用するとともに、川崎市独自として「環境マネジメントシステムの導入状況」、「環境報告書の発行状況」を評価項目としているところです。
「環境配慮契約法」に基づく国の基本方針は、温室効果ガスの排出削減を促す手法の一つであり、放射性物質は対象としておらず、今後評価項目とする予定もないことから、本市としましても、現時点で評価項目とする予定はございません。
なお、本市の平成23年度の電力入札につきましては、6月までにすべての施設で終了しております。

以下は私がかわさき市民オンブズマンの会報に投稿した市の回答に対する感想です。

私たちの申し入れの骨子は、環境配慮を強調しているからには評価対象に東京電力福島第一原子力発電所の事故で全世界にばらまかれた死の灰(放射性物質)を加えなさいということであった。回答は国の「環境配慮契約法」に基づいて作った要綱であるから変えられないのだとある。そう言っておきながら、川崎市独自に2つの項目を評価基準に加えていると述べている。それならば川崎市独自の第3の項目として「死の灰のバラマキ程度」を加えることが時宜にかなっているというものだろう。

今年度の電力入札は6月までにすべての施設で終了しているとのことだ。落札業者の電力供給の履行期間は平成23年4月1日から平成24年3月31日までとなっているものが大部分であるから、来年度の電力入札が平成24年2月から3月にかけて行われることになる。要綱の見直しを行わないことにより、東京電力が環境を汚さないクリーンな電力の供給者として入札に参加し、大部分の電力量を落札することになる。ちなみに平成22年度の入札結果は、44施設1億9,046万kWhのうち東京電力が29施設1億6,591万kWhを落札していた。電力量の87%である。環境配慮の名に恥じる要綱の改正ができないのであれば廃止すべきである。

1 件のコメント:

  1. チーム「LOVE JAPAN」総裁 Mr.クリスチャン2011年8月13日 22:40

    崔君、久しぶりですね。
    元気ですか?

    あんまり、君がブログに来てくれっていうもんだから、来ちゃったよ。

    そうですか。そうですか。
    わが川崎市が環境に優しいクリーン電力ということで、東京電力を。
    ふむふむ。

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