2011年3月25日金曜日

「開かれた地域社会と真の『協働』を求めて」シンポ開催、中止決定の通知

みなさんへ

連絡が遅れまして、申し訳ございません。Twitter上では通知したのですが、逆に身近な方への連絡が徹底せず、ご迷惑をおかけしました。

開かれた地域社会と真の「協働」を求めて
~1970年「日立就職差別闘争」からの問題提起~


という主題の下で27日2時から明治大学で予定されていたシンポが中止になりました。講演者は日立闘争原告の朴鐘碩と、私が予定されておりました。コメンテーターとして東京外大の岩崎稔さんが出席してくださることになっていたのですが、大学当局の決定によって中止になり大変、残念に思っております。

大震災の発生によって、戦後、経験したことがないような被害が起こりました。勿論、地震による津波そのものは自然災害で、その被害もまた死者・生存不明者が3万人にもなろうとするすさまじいものでした。復興のめどもまだ立っていない状態です。壊滅状態に陥った地域社会では産業再生、住宅やインフラをはじめとした都市計画がまもなく検討されはじめるでしょうが、住民が中心となって、すくなくとも徹底的に住民がそれらの計画に関わるなかで、今までの既存社会の問題点を洗い直し、新たな出発ができるのか、ここが正念場であると思います。

一方、原発事故の場合は、津波がきっかけになったとは言え、これは完全に「人工災害」です。原発反対の運動があることはよく知っていましたが、改めて、現場の工事及び管理の杜撰さ、またそもそも核燃料を使った原発が、その使用済み核燃料の処理の問題、運営にあたって現場で働く労働者の健康管理の問題などをまったく解決するめどをもたないでいたことが、一挙に明らかになりました。日本に住む者はもう、原発の建設を許さないでしょうし、今ある原発施設に対しても、厳しい目を向けるでしょう。

ドイツでは14万人のデモらしいのですが、27日(日)に日本でも初めてのデモが銀座で行われます。私も住民の一人として参加します。みなさんも時間の許す限り、<反原発・銀座デモ・パレード>に参加しましょう!
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/7ff9c5db384c28b7727cce0f8401030b

今回の津波による事故、原発による放射能汚染によって明らかになったことがあります。それは被害者は、国籍・民族・性などの人間の属性に拘わらず、すべての人が同じ被害を受けるということです。ですから、危害を加えるような原発、それを可能にしている社会構造に対して、まさに民族や国籍に拘わらず、反対の声をあげなければならないということです。これを私は「民族・国籍を超え、<協働>による変革」を求めることだと考えています。

「多文化共生」というような、お互い仲良くということでは社会の「変革」はできません。それは人間関係を問題にしているのであって、外国人の「統合」「管理」を目的にした国策です。植民地を持たない植民地主義の新たなイデオロギーと見なすべきでしょう。外国人を二級市民として「受け入れてあげる」という、パターナリズムの臭いがします。外国人との人間関係のあり方を正すことを「変革」とは呼べません。この点を明確にするときが来たと思います。

しかしながら、同じ被災者であっても、国籍ゆえに蒙る問題が次から次への生じるときに、民族・国籍を超えた<協働>ができるのかという声が上がってくるかもしれません。私は、その問題に言及しながらも、<協働>して社会を変革していくという大きな目標を掲げながら、解決すべきことだと認識しています。

このような状況であるからこそ、今回のシンポ中止は大変、残念です。まさに今こそ、その主題の下で徹底的に話し合うべきです。そんな議論よりも実践が大切という声が聞こえそうですが、そうではなく、実践と議論(理論・思想)とを二者択一的に捉えないで、社会をどのように変革すべきなのかという議論を深める中で、課題が明確になると考えます。

開かれた地域社会と真の「協働」を求めて~1970年「日立就職差別闘争」からの問題提起~

これは外国人差別を許さないということを改めて宣言しようというのではなかったのです。外国人差別を許さないような社会にするために<協働>して、地域社会変革しよう、あらゆる差別を許さない社会にしよう、多くの矛盾を隠蔽した原発で被害を受けないような社会にしよう、そういう課題を明確にして共有化したいと思います。

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