2009年9月28日月曜日

調布ムルレの会30周年記念 特別市民講座で講演

今年になってすぐに講演依頼があり、レジュメも準備をしていたのですが、あっと言う間に9月になり、26日(土)に調布に行って話をしてきました。

30年も継続して「在日」問題に向き合っていらっしゃる主宰者の坂内さんをはじめとしたみなさんの真摯な姿勢には頭が下がります。坂内さんとは、<在日朝鮮人問題>について私がICUの学生のときに無教会の高橋集会で話をしたことがあり、それ以来のお付き合いということになります。40年ということですね。

当時、生意気盛り(今もそうですが)で、話した内容が小冊子になり、それが韓国で翻訳されているとのことです。坂内さんから与えられたタイトルは「在日朝鮮人から日本人に問う」というもので、田中宏さんや著名な歴史学者が講演されるような場で、私が何を話せばいいのか悩んでいました。

私は自己紹介に以下のことを記しました。
「在日朝鮮人である私がどのような資格で、何を日本人に問うのか。過去、日立就職差別闘争から40年、在日朝鮮人への差別を『歴史の歪み』と認識し、“被害者”として“加害者”である日本人の責任を問うてきたが・・・自分たちの責任はどこで問われるのか、ずっと考えてきた。来るべき社会(歴史)への責任という次元では、日本人も朝鮮人も皆同じ、足元で『開かれた地域社会』建設に向けて共に歩むべきで、それこそ私たち『在日』を含めた皆様との共通課題ではないのか」

当日話した内容もそれに沿ったもので、「在日朝鮮人から日本人に問う」というとき、その目的語は何か、恐らく「歴史的な責任」ということが念頭に置かれ、そのことを当事者から話してもらおうということであったのでしょうが、私は、「歴史的な課題」を強調し、それは朝鮮人が日本人に「問う」ものでなく、共に担うものではないかという、日頃の主張を披露しました。この「責任」から「課題」に至るまで、私は40年かかったということですね。

日本で最も外国人施策としては進んでいる(とされている)川崎市の実態、「当然の法理」、阿部三選阻止について説明をしました。30名ほどの聴衆者には少しわかりにくいかとも思いましたが、終わった後、(お世辞も半分含めて)比較的、好評でした。特に同じ「在日」の女性からは、「在日」もまた民族主義を克服していいかなければならないという、多くの「同胞」からは絶対に受け入れられないような内容も、それこそ自分の言いたいこと、よく言ってくれたと「称賛」されました。二次会のビールのおいしかったこと!

聴衆者の中には川崎の方もいらして、市長選のことに関心を示した方もいらっしゃいました。15日は、阿部の対立候補者を招いて、阿部市政の何が問題と考えるのかについて、私たちの関心事に応えてもらう場を設定しました。自民党からの候補者も内定したようで、それに公明が便乗するのかどうかわかりませんが、いよいよ阿部現市長、共産党の岡本、民主の福田、自民のXの4名の決選です。

彼らは国籍条項の撤廃についてどのような見解を示すのでしょうか、みなさん、15日(木)には是非、来て下さいね!

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