2009年7月24日金曜日

衆議院解散にあたってー川崎の市長選に想う(2)

民主党の躍進で政権交代が具体的になるなかで、共産党も立ち位置を変えてきているようですね。自民と民主は同じとしてきたものを、民主と是々非々で、一緒にできることは共同でと言い始めています。確かに、民主には自民よりどうしようもないタカ派がいることは事実です。

今立候補を表明しているのは、阿部と共産党推薦の岡本の二人だけで、これまで与党として自公と一緒に阿部を支えてきた民主は、今回の市長選では態度を明らかにしていません。しかし自公との距離を置くことを宣言した小沢の下で、鳩山代表も政令都市川崎で自公民路線をとることはないと思われます。即ち、民主党の候補を立てると私は見ています。阿部は自公の人気の凋落を見て無所属を強調し、むしろ、中田横浜市長、橋下、東国原たちの「地方分権」派と一緒になって動こうとしています。そうなると民主党候補も簡単には勝てないでしょう。

ということで、川崎の市長選が近づくにつれ、私たちの立場も明確にしなければならないと考えています。私たちの立場を明確にするとは、世の中の「流れ」に乗ってどの党派に便乗するかということでなく、<街作り>の哲学・思想を明確にしていくことだと思うのです。川崎をどのような開かれた街にしていくのか、それは建物や地下鉄というハードと、教育(子育て)・介護・雇用という(女性・高齢者・青年を対象にした)ソフトが一体となったものです。その中心には、これまでの地方自治の仕組みを抜本的に見直し、市民の政治参加による地方自治を作りあげるという大きな目標が据えられるべきでしょう。

そこでは外国人住民の政治参加が保障され、被選挙・選挙権も当然視されるでしょう。地方公務員の国籍条項は完全撤廃され、民族や性、障碍による差別は許されない社会になるでしょう。

大都市東京と横浜の真ん中にあって彼らと同じような発想で川崎の街作りをするのでなく、異常に高い建物があちこちに建設されたでこぼこの景観でなく、5000億円の投資で赤字を垂れ流しわずか数分早く動けるだけの地下道建設をやめ、子育て・介護・雇用に徹底的に力をいれ、住民が人間らしく生きることができる<街作り>をするのです。それを私は世界に向かって発信すべき「スロー都市」宣言としたいと思います。

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