2008年10月11日土曜日

立命館のシンポに参加します

みなさんへ

私たちの本をたまたま目にした立命館大学コリア研究センター
のスタッフの方から、11月に開催されるシンポジュームに
パネラーとして私に参加してほしいと連絡がありました。20名
をこえる学者が発題し、最後の討論で著名な「在日」の学者と
一緒になって、私のような者が何か言えるのかと躊躇した
うえで、結局、引き受けることにしました。

私に声をかけてくださったスタッフの方は、おそらく私たちの本
を読んで、私が日立闘争から地域活動へ、そして「共生」批判
の運動をこの40年にわたって続けてきたことに注目したので
しょう。私に発題をさせて、私たちのやってきたを在日の学者、
参加される日本人関係者と議論させたいと目論んだものと
思われます。

理論や思想は現実の問題の解決を図る「仮設」であり、実際の
運動が優先(先行)するが、いかなる理論・思想・運動もすべて
相対化され、批判的に検証されなければならないと考える私は、
実はこれまで、運動・実践を何かの思想や理論に基づいて
やってきたことはなく、多くの学者の書くものは、過去や現実の
出来事についての「後知恵」、理屈づけにすぎないと不遜にも
思っていました。

「共生」が在日の運動から出るようになり20年が過ぎ、今や
政治経済、あらゆるところでもてはやされるようななったときに、
「共生」を捉えかえそうという動きは歓迎されるものであるとは
言え、それでは「共生」を主体的に主張してきた(している)
運動や組織、それを称えてきたマスコミや学者、あるいは
「共生」の運動を内在的に批判してこなかった在日知識人は、
どのように「共生」の動きを検証・総括しようとするのか、これ
は実にむつかしいことと思われます。

というわけで、私の参加にどのような意味があるのか
わかりませんが、私を指名してきたスタッフの「勇気」に
応えるべく準備をしようと思っています。

最後に、実は私はそのスタッフの方にひとつの条件を
付けました。私は、新自由主義の阿部川崎市長の三選阻止
のために、新自由主義施策にどのような対抗の理念、政策を
掲げて闘えるのか、参加者から知恵・知識を得ることができる
ように協力を要請したい、そのことが認められるのであれば、
参加すると要請しました。さて、どうなりますか・・・

崔 勝久
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立命館大学コリア研究センター国際シンポジウムの資料から
「浮遊する在日コリアン-同化と差別のなかで」

日時: 2008年11月14日(金)、15日(土)
場所: 立命館大学朱雀キャンパス5F大講堂
主催: 立命館大学コリア研究センター
参加費: 無料
助成: 韓国国際交流財団



第6セッション 大討論:「在日論」再考 16:15~19:00
司会:尹健次(神奈川大学)
 かつて自らの生き方とそれを規定する構造要因とをそれぞれが、それぞれの見方・立場をぶつけながら論じられてきた在日朝鮮人論から「論争」が消えて久しく、在日コリアンは心地よい「在日」言説にどっぷり浸かっているように見える。かつての論客は今、何をどのように考えているのだろうか。「在日論」の毒と薬は何か。「在日」を論じようとする人たち、もしくは論じ始めている人たちは、かれら・彼女らから何を学び、何を受け継ぎ、何を批判的に克服し、何を提示するべきなのか。

パネラー:朴一、崔勝久、鄭暎惠、文京洙+報告者

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