2008年8月11日月曜日

鈴木道彦さんからのメッセージです

鈴木道彦さんから朴鐘碩へのメッセージを、御本人の承諾を
得て、ブログに掲載させていただきます。

鈴木道彦さんは、昨年、60年代のご自身と「在日」との関わりに
ついて出版されました。『越境の時―一九六〇年代と在日』 (集英社新書)

大変、感動的な本で、「在日」の問題にどのような姿勢で、どのように
関わりをもとうとしたのかについて記されています。
是非、一読をお勧めいたします。

崔 勝久

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朴鐘碩様

先日は『日本における多文化共生とは何か』をお送り下さり、
有り難うございました。

御礼がすっかり遅くなりました。ようやく一段落しましたので、
昨日初めて御著を拝見し、感銘深く読了したところです。

「日立闘争」から現在まで、朴さんがずっと問題を深めて
こられた軌跡も、あらためて確認しました。口当たりのよい
「共生」という言葉が諸刃の剣であることも、鮮明に指摘されて、
時宜を得た問題提起になっていると思います。

「民族保育」の実践にかんするレポートは、細かい事実を
どこまで理解できたか心許ないところがありますが、
「普遍性」を求めて行く産みの苦しみ、という149ペー ジの
言葉には、非常に共感しました。

上野千鶴子氏の発言も、興味深く読みました。彼女の広い
知見に裏づけられた言葉は、 いつものことながら、沢山の
考えるヒントを与えてくれます。

7月21日の集会も行ければ35年ぶり(?)で朴さんにも
お会いできたし、高史明氏とも久々に旧交を温めることが
できたと思うと、実に残念です。

折角の機会を逃しましたが、どうぞ今後もますますお元気で
活躍されますように。取り急ぎ御礼まで。

鈴木道彦

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