2008年7月22日火曜日

アンケートより

●高史明さんの特別講演についてのご感想をお聞かせください。
高史明さんの主要なテーゼは、「丸山真男の提出した問題を我々は克服しえたのか」ということかと受け取りましたが、時間が足りず、十分にお話を聞けなかったのが残念です。

●パネルディスカションはどうでしたか。
小沢先生と塩原先生のお話は大変参考になりました。学者さんの間では当然のことなのでしょうが、今の世の中で起きていることがらがどういう考え方でどのような方向に動いているのかということが一つの理論として理解できました。
一般の市民にはなかなか伝わってこない話で、知らない間に時の権力に都合のよい方向に思考・意識を向けさせられていく怖さを感じました。
今回の共生という概念にしても、本来つべき語義を離れて、新自由主義に主導された統治に都合のよい概念として使用され、知らず知らずのうちに、それが自分の意識下に忍びこむ危険を感じました。

●集会への感想、今後への希望など、ご自由にお書きください。
第一の感想は、主催者の意図はどこにあったのか、やや疑問を感じました。「出版記念」の集いだから大げさに考えることもないのかもしれませんが、運動の実践者と学者さんの間に十分な理解によりキャッチボールがなかったように思います。
第二に、今回の運動の実践者は在日の方です。しかし、川崎市における在日の方の運動は、日本人市民と無縁であるはずはなく、新自由主義に基づく政策を実践している阿部市長の市政に対しては、日本人市民もまた重大な関心をもっているはずです。そうだとすれば、政策の一つとして行われている川崎市における多文化共生政策に対して、日本人市民がいかに対応していくのかということが、私たちに問われているはずです。
一般論的に学者さんの話を聞いて終わりでなく、我々市民がこの問題にどうかかわっていくのかが議されてべきだったと思います。
実践と学問の問題で、学者さんをせめるのではなかう、その指針なり、ヒントを学者の先生に教示していただくようなことが必要だったと感じました。

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