私のFBに投稿してくれた人から藤原辰史を知り、検索して以下の文書を見つけた。中国の作家の「一つの国が文明国家であるかどうかの基準は(中略)ただ一つしかない。それは弱者に接する態度である」という言葉を引用しながら、現実の日本の政治家や経済人を小気味よく批判し、「私たちはもう、コロナ前の旧制度(アンシャン・レジーム)には戻れない。」と結論づける。早速、彼の本を買って読んでみよう。
「封鎖下の武漢で日記を発表し、精神的支えとなった作家の方方(ファンファン)は、「一つの国が文明国家であるかどうかの基準は(中略)ただ一つしかない。それは弱者に接する態度である」と述べが、これは「弱者に愛の手を」的な偽善を意味しない。現在ニューヨーク市保健局が毎日更新する感染地図は、テレワーク可能な人の職場が集中するマンハッタンの感染率が激減する一方で、在宅勤務不可能な人びとが多く住む地区の感染率が増加していることを示している。
これが意味するのは、在宅勤務が可能な仕事は、「弱者」の低賃金労働に支えられることによってしか成立しないという厳粛な事実だ。今の政治が医療現場や生活現場にピントを合わせられないのは、世の仕組みを見据える眼差(まなざ)しが欠如しているからである。
危機の時代に誰が誰を犠牲にするか知ったいま、私たちはもう、コロナ前の旧制度(アンシャン・レジーム)には戻れない。」
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