2017年6月16日金曜日

反核平和を求めてー韓国の被爆者が米政府の原爆投下の 責任を問う提訴の記者会見

              崔 勝久(日韓/韓日反核平和連帯 事務局長)

 「共謀罪」法案が可決されました(6月15日)。3・11福島事故を経験した日本国民の多くが反対しているにもかかわらず、原発の再稼働が各地ではじまっています。次期原子力規制委員会の委員長は原発の運転期間の40年を短いとし、60年の延長に言及しています(朝日新聞 6月15日)。トランプ米大統領は、「どの国も核を持たないのが理想だが、核保有国があるなら我々は先頭にいたい」と表明、米国の核戦力増強に積極的な姿勢を示しました(日経 2月24日)。北朝鮮も自衛と称し核実験を続ける姿勢を示しています。

 「反核平和」、これは核兵器と原発をなくし、戦争と同時に、差別と抑圧のない社会を実現しようという思いを込めた言葉です。しかし世界はそれとは逆の方向に進んでいるように見えます。

 そのような暗いニュースの中で、韓国の市民はキャンドル革命の第一弾で、朴槿恵大統領を退陣させ文在寅新大統領を誕生させました。苦難の歴史を歩んできた韓国の市民・民衆の歴史に残る偉業です。まだ公表されていませんが、今、韓国の広島と言われている峡川(ハプチョン)で、被爆者が中心となって、米政府の広島・長崎での原爆投下の責任を問う裁判をはじめる記者会見が準備されているというニュースをみなさんにお伝えします。

 米政府による原爆投下を日本の敗戦を決定したものと賛美したり、不可抗力(しかたがなかった)とする歴史観を根底から覆し、70万人の被爆者と7万人の死亡者(そのうち、日本の植民地支配によって来日して被爆した朝鮮人は7万人、4万人が死亡、この高い死亡率の原因は今後究明されるでしょう)をもたらした原爆投下は人類の名において糾弾され、批判されなければなりません。原爆投下などなくとも日本の敗戦は決定的であり、それはまさに米政府の、戦後の核による世界支配を目的にしたものであったことは明らかになっています。

 韓国の被爆者(北朝鮮にも数百名の生存者がいます)は、国籍を超えた被爆者同士の連帯を願っています。世界の被爆者が原告になって、現トランプ大統領に対してアメリカ政府の過去の原爆投下の責任を問うのです。アメリカで裁判を起こすそうですが、日時は未定で、既に英文による訴状の準備は進められています。日本からは原告になる被爆者、弁護士、その裁判を支援する人たちの参加が求められています。

みなさんには、被爆者による米政府の原爆投下責任を問う裁判への全面的なご協力をお願いいたします。以下に8月3~7日の韓国訪問の希望者を募集しています。

参加者募集

1)8月3日(木)釜山に集合、同日、東海反核平和連帯の集いを開催
古里原発をはじめ、韓国の原発立地地域の反原発グループに呼びかけ、日本から参加する原発メーカー訴訟の原告メンバーや新潟の反原発グループとの交流の場を持ち、情報交換及び今後の日韓反核平和連帯運動としての具体的な行動を協議する。
世界で初めて住民の甲状腺がんは古里原発の責任という判決を勝ち取ったイ・ジンソプさんの参加。

2)8月4~5日午前、ハプチョン・プロセスの具体化
ハプチョン・プロセスとは、ハプチョンを反核平和の世界的なシンボルにするためのプロジェクト名で、米政府の原爆投下の責任を問う提訴、資料センターの運営、情宣活動、日韓の被爆者の交流などを進めます。
①オリエンテーションは釜山からハプチョンへ移動するバスの中で行う。
②記者会見:アメリカ政府の広島、長崎の原爆投下の非人道的な国際違法行為を告発し提訴する
③国際フォーラム、ハプチョン・プロセスを具体化するための発題、話し合い

3)8月5~6日午前、慰霊祭、文化祭に参加

4)8月6日(日)午後、ハプチョンで宿泊するか、釜山で宿泊するかは15日のソウルでの会議で決定。

5)8月7日 午後解散

費用:韓国までの航空(船)は各自、予約、宿泊(食事込み)4万円予定

参加申し込みは崔勝久(日韓/韓日反核平和連帯 事務局長)
email: che.antinuke@gmail.com, 090-4057-9352

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