2013年3月13日水曜日

安倍政権の根本的な過ちーデフレ脱却と北朝鮮制裁

★3月13日の朝日新聞のオピニオン欄はお薦めです。

哲学者 内山節さんの言葉です。
<制御不能のマネー リフレへの期待は共同幻想に過ぎぬ>
<雇用の不安見直せ 貨幣だけにたよらぬ 助け合う経済の芽>


哲学者山内の説明は明快です。深く物事の本質をとらえる言葉です。

「金融政策で物価を引き上げ、デフレから抜け出そうというリフレセ政策は、共同幻想」と喝破。それは成長し続けないと行き詰る資本主義社会で前提にされてきたこれまでの論理ではなく、物価の上げ、下げに左右されない地域社会のあり方、労働の場を作ること、というのです。

非正規は不安定だが高賃金、正規は安定してるが低賃金、どっちにする?そう、そうあるべきですね。

貿易などの実態マネーより、投機マネーがはるかに多くなってきて切る現在、中央銀行でさえ制御不能になっている、ここが問題。日銀の金融政策では解決されない、その通り。

リフレの定義(Wikipedia):リフレーション(英: reflation、リフレ)政策とは、アメリカの経済学者であるアーヴィング・フィッシャーが提唱した不況下における設備の遊休あるいは失業(遊休資本)を克服するため、マクロ経済政策(主として金融緩和政策、時に財政政策も併用)を通じて有効需要を創出することで景気の回復をはかり、他方ではデフレから脱却しつつインフレーションの発生を防止しようとする政策。言い換えれば、緩やかで安定的なインフレ、すなわち年率換算にて数%程度のインフレ率にとどめようとする政策である。通常はインフレやデフレと同様に略して「リフレ」と呼ばれ、日本語では「通貨再膨張」とも訳される。

★北朝鮮の制裁についてFacebookに書きました。
国連決議がどれほど「効果」があるでしょうか。「制裁」は「報復」「こらしめ」「締め付け」であり、「制裁」が外交的に成功した例はこれまでほとんどありません。私はその政策は、北を思うようにコントロールできない国々(アメリカ、日本が主)が自国の国民に対して、自分たちの無策をカモフラージュする策だと見ます。

だからこそ、本質的な解決は何かを市民はしっかりと考えなければならないのです。武力による解決ではなく、対話しかありません。対話とは一方的に相手に屈服を求めるのではなく、自らの変化を伴うものです。ここに北制裁論の最大の問題があります。

日本がこれまでの北朝鮮政策の中で最も早急に解決しなければならない問題、それは植民地支配を謝罪した上での国交回復です。その上で、拉致問題を徹底的に解決すべく話し合えばいいのです。北が核兵器で韓国(内の米軍基地)を攻撃することは、瞬間にして北朝鮮への全面的な核攻撃を受けることになります。そのような選択を北の指導者はするはずはないでしょう。これからも局地戦はあるかもしれませんが・・・。

日本は中国と北を敵にすることで、ナショナリズムの高揚を図り安倍政権が進めるレジューム・チェンジを謀ろうとするでしょう。領土問題で日本国民は一挙にナショナリストになり、再稼働反対はどこかに行き、完全に右派勢力が政権を握りました。「制裁」はあくまで実は国内問題なのです。為政者たちが自分のやりたいことを進めるために敵をつくっているのだと私は考えます。

二回目の朝鮮戦争はあるのか?外交関係は小説より奇なりー黒崎輝『核兵器と日米関係』を読んで、日朝関係の将来を予測する
http://www.oklos-che.com/2013/03/blog-post_10.html

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