2015年9月1日火曜日

私たちが進めていく「本人訴訟」について説明します by 金信明

以下の説明は、「選定当事者」7名のうちの1人である、福岡の金信明さんが訴訟の会のMLに、本日、発表されたものです。もちろんこれは、本人訴訟団(弁護団との委任関係が切れたまま裁判を続けていく原告の集まり)の公式見解ではありません。これまででてきた意見を金信明さんがまとめた非公式なものです。しかしここで発表された内容を、あらゆる立場の人たちの意見、質問を受けながら、7人の選定当事者及び選定者が中心になって議論を深め、それをもとにして準備書面を作成します。しかしこの準備書面も次次と新たな、準備書面をだし、そして最後に、最終準備書面として裁判所に提出して、判決を待つことになります。もちろん、私たちは勝利を目指します。

その間、各「選定者」は自分の意見や、どうして原告になったのかということを記した陳述書を裁判所に提出することができます。私たち本人訴訟団としては、できるだけ多くの選定者ーー弁護団を解任したか、あるいはしなくとも、本人訴訟団の新しい主張に賛同して「選定当事者制度」の活用を決意した原告、及び原告でない一般の人たちーーが自らの、メーカーの原発建設・輸出を認めることはできないという考えを具体的な行動に移していくことを提案し、広く内外の人に訴えます。

金信明さんは、本人訴訟の基本的な主張の説明をしています。ご理解、ご支援をお願いします。 崔 勝久

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私たちが進めていく「本人訴訟」について説明します。
1.島弁護団が裁判所に提出している「訴訟」とは全く違った主張をしていきます。
2.「原賠法が憲法違反だ」という主張はしません。(3、4と関連します)
3.私たちの精神的被害を原賠法にもとづいて損害賠償を求める主張はしません。
  2011527日、衆院経済産業委員会において政府委員が「1988年の(日米原子力協定には規定にはそういった免責等の規定はない」と答えていることを踏まえ、民法や製造物責任法(PL法)での損害賠償を求めていきます。


4.「原子力損害賠償機構法(現行「原子力損害賠償・廃炉等支援機構法」)により、原賠法の「責任集中制」は実質的に形骸化していることを主張していきます。
★原発問題の本質を衝く熊本さんとの学習会で学んだこと

5.1988年の日米原子力協定でメーカーの免責条項はなくなっことを主張していきます。
GEの原子炉に、製造物責任があることを日本の外務省が認めていた?!

6. そのために4については熊本一規明治学院大学教授、5については「事故の損害はついては原賠法の適用外」という政府答弁を引き出した吉井英勝元衆議院議員に証人に立ってもらいます

7. 原発を作り輸出すること自体、公序良俗に(民法90条)反する、憲法にも違反する(前文、13条、25条)と主張していきます。そのための証人も準備します。

8. そのほかにも国内・海外の、原告の意見陳述や証人の申請を行い、裁判で様々な角度から被告3社の責任を追及していきます。
私たちと一緒に「本人訴訟」を進めませんか?
私たちは、「選定当事者制度」を使って、「選定当事者」を選んで訴訟行為をゆだねる(「選定」)ことで、一緒に「本人訴訟」を闘っていくことができるようにしました。
そのために必要な書類(フォーマット)も準備しました。
「選定当事者」は次の7名です。
木村公一・金信明(九州)、弓場彬人(大阪)、佐藤和之・伊藤明彦・朴鐘碩・崔勝久(関東)
私たちの「本人訴訟」の裁判に参加するためには、申し訳ありませんが、費用がかかります。
年間、一口2,000円で、五口以上をお願いしたいと思います。ただし、やむを得ないご事情のある場合は、費用は相談させていただきますので、ご連絡ください。
一緒に「本人訴訟」を闘っていこうと決断された方は下記二人宛大事なことですので、モレがないようにするために、必ず二人宛に)に、メールでその旨をお送りください。折り返し、ご連絡をいたします。
 金信明 sinmyon@ybb.ne.jp
第1回目の書類を裁判所に提出するのは9月20日ごろと考えています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
下記、「選定当事者制度」Q&Aもご参照ください。
「選定当事者制度」Q&A
Q1 そもそも「選定当事者制度」って何ですか?
A1 訴訟を国民に分かりやすく、利用しやすいものにしようという目的で、民事訴訟手続きのル-ル等を定めた「民事訴訟法」が70年振りに全面的に改正され、98年1月1日から施行されました。「選定当事者制度」はその改正された「民事訴訟法」に次のように定められています。
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(選定当事者)
第三十条  共同の利益を有する多数の者で前条の規定に該当しないものは、その中から、全員のために原告又は被告となるべき一人又は数人を選定することができる。
  訴訟の係属の後、前項の規定により原告又は被告となるべき者を選定したときは、他の当事者は、当然に訴訟から脱退する。
  係属中の訴訟の原告又は被告と共同の利益を有する者で当事者でないものは、その原告又は被告を自己のためにも原告又は被告となるべき者として選定することができる。
  第一項又は前項の規定により原告又は被告となるべき者を選定した者(以下「選定者」という。)は、その選定を取り消し、又は選定された当事者(以下「選定当事者」という。)を変更することができる。
  選定当事者のうち死亡その他の事由によりその資格を喪失した者があるときは、他の選定当事者において全員のために訴訟行為をすることができる
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「共同の利益を有する多数の者で前条の規定に該当しないものは、その中から、全員のために原告又は被告となるべき一人又は数人を選定することができる。」とありますが、この「前条」とは社団や財団などが代表者名で訴訟を起こせるということですので、私たちには関係がありません。
普通、裁判の原告や被告になると、弁護士を代理人に立てますが、弁護士を代理人に立てない場合は「本人訴訟」と呼ばれます。実際に「本人訴訟」で裁判を進める方も多いそうです。
しかし、原発メーカー訴訟のような原告の数が多い場合は弁護士を代理人にしないで「本人訴訟」の原告を選んだ場合、一人ひとりがばらばらに「本人訴訟」を進めると、裁判に出席できなかった場合に裁判所に特別な手続きを取らないと原告の資格を失ったり、何か裁判で主張したくても全部ひとりで書類を作ったりということをしなくてはならなくなります。
しかし、個々の「本人訴訟」でも訴える目的や裁判で勝訴すれば得られる利益は一緒なのですから、その「原告」の中から代表者(「選定当事者」)を選んで届け出る(「選定」)ことで、その代表者が裁判での主張や手続きを代わりにやることができるというのが「選定当事者制度」です。
実は簡易裁判所までは「訴訟代理人」に弁護士でない人を立てることができるのですが、地裁からは代理人は弁護士でなければできないと定められています。それで原告同士がその代表者を「代理人」のようにするためにこの制度があるのです。
Q2 第2項に「他の当事者は、当然に訴訟から脱退する」とありますが、「選定当事者」を「選定」すると、「原告でなくなる」のですか?
A2 「当事者」というのは裁判の原告や被告のことです。「訴訟から脱退」と書いてあるのが、わかりづらいのですが、厳密に言えば「訴訟行為のできない原告」となるといった方がわかりやすいかもしれません。つまり、自分で原告席に座ったり、準備書面を出したりすることはできなくなりますが、判決の効力は「選定当事者」と同じように受けることになります。
弁護士を代理人にした場合でも、原告が弁護士を飛び越えて勝手に準備書面などを出すことはありませんから、その点では同じと言えます。「選定者」と「選定当事者」が対等な立場で意見を述べ合い、議論を重ねて、準備書面や証人、意見陳述などを用意していくことで、「選定者」の意見は十分に裁判で生かされることになります。
Q3 弁護士を解任する手続き(「代理人解任届」の提出)をするのは気がすすまないのですが、その手続きをしなくても「選定当事者」を「選定」して、「本人訴訟」に参加することはできますか?
A3 はい、できます。「選定書」と一緒に「代理人を解任しない場合の選定書の補足」という書式をお送りしますので、それに記入・捺印をして送っていただければ、一緒に裁判所に提出します。裁判所としては、あなたが「選定当事者」を選定して、「選定当事者」に訴訟行為をゆだねることが確認できればいいのです。
Q4 「選定当事者制度」を使えば、今原告になっていない人がメーカー訴訟の「原告」になれるということですが、そうなのでしょうか?
A4 はい、そのために1996年に民事訴訟法は改正されたのです。「  係属中の訴訟の原告又は被告と共同の利益を有する者で当事者でないものは、その原告又は被告を自己のためにも原告又は被告となるべき者として選定することができる。」といのは、今、メーカー訴訟の原告でない人が「選定当事者」を「選定」することで、メーカー訴訟の裁判に加わることできるということです。法務省民事局は下記のように言っています。
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例えば,ある当事者が訴訟を追行している場合に,その者と共同の利益を有する者でその当事者でない者が,既に訴訟を追行している当事者に訴訟追行権を授与し,訴訟に加わるには,いったん自ら訴えを提起し,弁論の併合を受けた上で,選定当事者を選定し,脱退するほかなかった。
しかし,このような方法は迂遠であり,常に弁論が併合されるとも限らない。
そこで,選定当事者制度を利用しやすくし,その一層の活用を図るため,係属中の訴訟の当事者でない者がその訴訟の当事者を選定当事者として選定することができるものとした(第30条第3項)。
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メーカー訴訟では原告になりたい人がまだたくさんいたのに、弁護団の意向で原告の募集を中止したため、原告になれずにサポーターになっている人もたくさんいます。また、提訴後にメーカー訴訟について知り、原告になれないとあきらめている人もいます。崔勝久さんが今回、訪米活動をされて、メーカー訴訟の意義を訴え、アメリカでも賛同して裁判に参加したいという人もいたということです。その人たちとも「選定当事者制度」を活用して、裁判を一緒にやっていけたらと思います。
もともと、このように民事訴訟法が改正されたのは、公害やPL(製造物責任法)で多くの被害者が出ていて、その被害者たちが先行する裁判に参加できるようにすることが目的でしたから、まさにメーカー訴訟にぴったりの制度だと言えます。
Q5 もう裁判が始まっているのに、新しく「原告」を募集できるのですか?
A5 はい、民事訴訟法には下記のような条文があります。
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(選定者に係る請求の追加)
第百四十四条   第三十条第三項の規定による原告となるべき者の選定があった場合には、その者は、口頭弁論の終結に至るまで、その選定者のために請求の追加をすることができる。
  第三十条第三項の規定による被告となるべき者の選定があった場合には、原告は、口頭弁論の終結に至るまで、その選定者に係る請求の追加をすることができる。
  前条第一項ただし書及び第二項から第四項までの規定は、前二項の請求の追加について準用する。
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これを読めば明らかなように、第一審においては、「できる」というのが定説です。
控訴審においては相手方の同意が必要などについて複数の意見があります。
また、新たに募集する子ためにダイレクトメールや新聞広告などを使って新聞広告「広告」をすることもできますので、インターネットなどを活用して、募集をしていきたいと思います。
Q6 「本人訴訟」が「分離裁判になる」ということを聞きましたが、どういうことでしょうか?
A6 私たちの「選定当事者制度」を使って進めていく裁判では、今の弁護団が出した「訴状」とは全く違った主張をしていきます。「訴状」にあるような原賠法が憲法違反であるというような主張はしません。また、原賠法に基づいた損害賠償の請求もしません。全く新たな主張を展開し、新たな証人を立て、内外の原告による意見陳述を行いながら裁判を闘っていき、原発メーカーの責任を追及します。
そのため、裁判所では弁護団による裁判と私たちの裁判を同じ法廷で進めることができないという判断を、早い段階で出すのではないかと思われます。
それはあくまで、裁判所が決めることですが、そうなった場合、護団の進める裁判とは違った法廷で審理されることになります。そして出される判決も別々になります。そのことを「分離裁判になる」と言っています。




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