2015年6月10日水曜日

原発メーカー訴訟の会、「日立闘争」元原告の朴鐘碩事務局長が紹介されています

アリラン通信54号で、原発メーカー訴訟の会の朴鐘碩事務局長が紹介されています。

「訴訟の会」のメンバーの中でも、朴鐘碩さんがどういう人物で、どのような経歴があり、どうして原発メーカー訴訟に関わるようになったのか、ご存知のない方が多くいらっしゃるようです。

通信のタイトルにはこのような文字が記されています。

「アリラン・スペシャルインタビュー『在日キラリ輝く星』」
「日立就職差別裁判を闘って」
「反原発運動にかかわる」
「命の尊厳を問続ける朴鐘碩(パク チョンソク)さん」

日本の高校の教科書の中では今でも、47年前、日立製作所から当時、19歳であった朴青年は入社試験を突破し採用されながら、国籍を隠していたことは「嘘つき」であったという理由で解雇され、裁判闘争で勝利したことが記されています。日本国内だけでなく、教会を中心に世界的な運動になりました。

一昨年日立を退職した彼は、今でも嘱託社員として日立で働き、経営者に原発輸出をしないように呼びかけています。日立の関係会社とその家族を含めると日本の全人口の1%にもなる巨大企業の中で、原発反対を掲げる、おそらく唯一の人物でしょう。

前事務局の崔勝久と現事務局の朴鐘碩が在日であることは、ある意味偶然でありながら、私はそこに深い歴史の意味を感じます。原発体制とは日本の敗戦後、経済復興を目指すなかで作られてきたものですし、安倍首相が賞賛する戦後日本は、実はその経済発展の過程で在日を排除してきた歴史をもつのです。そしてそれは今も続いています。

在日である朴鐘碩氏が原発メーカー訴訟の会の事務局長であるということは、世界のマイノリティが差別の上に成り立つ原発体制に対して抗がうための国際連帯運動の重要性を象徴し、その運動の必要性をアピールすることになると考えます。

この度、初めての原告と被告の代理人の進行協議に弁護団の反対をものともせず地裁に赴き傍聴し、地裁に傍聴は原告の権利であることを明らかにさせ、傍聴したその会議のなかでは、被告側が早期結審を請求したことに対して、原告の利益を代表すべき弁護団が沈黙したことを問題視した彼の鋭さは、世界の日立を相手にした戦いに勝利し、今も日立のなかで反原発を掲げて戦う彼の生きざまをあらわしているのではないでしょうか。事務局長としてますますの活躍が期待されます。

参考資料
崔 勝久「原発体制と多文化共生について」『戦後史再考』(平凡社 2014年)
朴鐘碩「日立就職差別闘争後の歩み」『戦後史再考』




1 件のコメント:

  1. FBに投稿されたコメントを掲載します。

    現事務局長の朴鐘碩さんと前事務局長の崔 勝久 さんが、47年前、日立製作所の解雇による裁判闘争に勝利を勝ち取った人物であることを昨年、知った。                       日立のまる秘・事項の中に、(当時・・・創価学会の会員、在日、障がい者)のグループの人々を日立は、過去には、採用しなかったのである。 このグループの人々の中には、今もそのことを知る人は少ないと思う。なぜなら、私は、朴さんの<日立就職差別裁判>の事を知ってから、創価学会の人に会うたびに、このことを訪ねてみると多くの人が知らないという。日立就職差別裁判の事を、もっと多くの人に伝え、更に、原発メーカー訴訟裁判の勝利に結びつけていきたいと思う。         

    国籍が違っても、人類が生きるために、安全と平和の為に、原発反対の活動する二人の真摯な態度、更に、朴さんは、 一昨年日立を退職し、今でも嘱託社員として日立で働き、経営者に原発輸出をしないように呼びかけている。日立の関係会社とその家族を含めると日本の全人口の1%にもなる巨大企業の中で、原発反対を掲げる、おそらく唯一の人物だと・・・。
    5時間前 · いいね!

    昨年のゴールデンウイーク、私は、福島原発事故の地域・南相馬へ行き、ボランテイア活動を2週間行った。原町のカリタスに滞在し、そこで、東芝に現在勤務している男性と話をした。彼の方から、東芝の社員だと言って、私に話し始めた。二人の子供が大学に行っているため、大きな声で、原発反対と言えない・・・。しかし、彼は言っていた・・。原発反対を表立って言えないけど…しかし、心の中で叫んでいると・・。原発は絶対いけないと・・。             一人の女子大学生が私に話しかけてきた・・。彼女は親に内緒で、ボランテイアに来たと・・。親が、原発関係の企業に勤めていると・・・。それぞれの立場で、皆、悩んでいるのは確か・・。そんなとき、朴さんのように、大企業の中で一人「原発はいらない」と叫びながらも、嘱託社員として働く強さと勇気を私は朴さんから学んだ。
    5時間前 · いいね! · 1


    私は、一昨年、ある国際会議で、日立グループ企業の一つ、地雷除去機を作る会社である。山梨にある、日立・山梨製作所を紹介した。 更に、一人で、この会社へ訪問し、雨宮社長、社員の方々にも、お会いした・・。このような素晴らしい機会を制作している会社が、日立グループの中にあることも知った。しかし、残念ながら、原発を制作し、販売していることも確かである。私は、大企業の両面を見る思いがした。原発は儲かると聞いている。しかし、大企業の日立は今、人類を破滅させる、この原発を制作・販売しければ、会社が成り立たないのだろうか?或は、国から強制されているのか?或は他のある国から強く要請され、製作、販売しなければいけないのか改めて、私は思う。原発メーカーは、ただ利益優先だけで、このままやっていけばいいのだろうか?企業も、経営者も、社員も、株主も、このまま、原発を作り販売していいのだろうか・・・?この現状を是非、改革へ持って行って欲しい。                     原発メーカー(日立、東芝、三菱、GE,etc......)の企業のあるべき精神を再度見直してほしい。更に、株主総会では、この議題はどうなっているのだろうか?まず、原発は、人類にとってプラスなのだろうか? 一旦、事故が起きた時、企業の責任がどこまであるのだろうか? 国の責任は?現在の福島はどうなっているのだろうか?      最近、名前はリーダーといううけれど、責任の無い経営者や政治家、責任のない社員、責任のなすりやいのような人々が特に目立つようになってきている。それでしか、この日本で生きていけないのだろうか?

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