私達の仲間の韓国在住の高野さんからが翻訳して送ってくれましたので、ご紹介します。1月最後の週にイ・ジンソプさんが来日するので、福岡、福井、大阪、東京、北海道(未定)での講演を通して、日本でも原発によって患いくるしんでいる住民の事態調査をして原発運営会社の責任を問いたいものです。
韓国の第一審勝利の背景には、ソウル大学による地域の実態調査があり、古里原発7キロ圏内での甲状腺がんの発症率が他地域に比べて2・5倍高いというデータがあったこと、韓国の裁判所が「
ジンソプさん本人から聞いた話では、この主張は、日本の公害運動から学んだと言っていました。しかるに日本では、原発との因果関係において「有害の証明」
イ・ジンソプさんの勝利の影響は韓国の原発立地地域住民におおきな影響を与えているようです。
(崔 勝久)
韓国の高野です。
イ・ジンソプさんの判決を受け、 環境団体を中心に集団訴訟を準備しているのですが、その1次募集が終った後に出された文書を翻訳し、紹介します、 ご参照ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
原発周辺地域の甲状腺ガン被害者集団訴訟原告の募集1次締め切り
- 全国の原発地域(コリ(古里)、ウォルソン(月城)、ウルチン( 蔚珍)、ヨングァン(栄光))住民の甲状腺ガン被害集団訴訟原告 の申請者285人 -
- コリ地域住民だけでも200人超過、原発の放射線による甲状腺ガ ンなどの住民健康影響調査を実施せよ -
去る10月17日、裁判所は、コリ原発周辺住民の甲状腺ガン発症 の被害について、原発から放射性物質を排出した韓国水力原子力( 株)の責任が認められると判決を下した。これに対し反核釜山市民 対策委員会をはじめ、全国の原発地域対策委と環境団体(以下「原 発甲状腺ガン訴訟原告受付所」)が共同で原発地域の甲状腺ガン発 症の被害者を対象に、共同訴訟原告を募集した。公式の原稿募集は 10月23日から11月30日までの39日間行われ、この期間中 に共同訴訟原告として申請した人は285人と集計された。
まず、原発甲状腺ガン訴訟原告受付所は当訴訟の判決に基づいて原 発周辺住民の甲状腺ガン発症と原発から排出される放射性物質の相 関関係に関する論争点を最小限に抑えるため、原発からの距離を半 径10㎞、住民の居住または勤務履歴を最低5年で算定した。 したがって、今回の原発地域住民の甲状腺ガンの集団訴訟原告に参 加した者は、原発から10㎞以内に少なくとも5年以上住んでいる か勤務した住民の中で、甲状腺ガンの診断を受けた人たちである。 共同訴訟原告に参加した住民の数を各原発地域別にみると、コリが 202人、ウォルソンが40人、ヨングァンが32人、ウルチンが 11人だった。他の原発の地域に比べてコリ地域で原告の参加者が 非常に多く表れた理由は、当訴訟判決がコリであること、 メディアの集中的な報道および広報、キジャン郡とプサン市内で二 つのルートで受付をしたとからと判断される。
何よりも今回の共同訴訟原告として参加した原発地域住民の内、 コリのケースでは、202人にのぼる数は予想をはるかに超えたも ので、一言で衝撃的である。韓国甲状腺ガンの発生率は、人口10 万人当たり68.7人(2011年基準)とされるが、コリ原発の 半径10㎞以内に居住する人口が約6万人程度と把握されている状 況で、202人というのは韓国の平均よりも6倍を超える値である 。
これは、甲状腺ガン発症被害者として今回の集団訴訟原告に参加 していなかったり、原告募集の事実を知らない人は除いているので 、実際ははるかに多いと予想される。特に、今回の共同訴訟原告募 集からわかるように、コリ原発周辺住民の甲状腺ガン発症被害は、 既存の統計資料では説明できないレベルで深刻だという事実だ。 したがって、コリ原発周辺住民の甲状腺疾患の被害が深刻なだけに 訴訟を通じた被害補償だけでなく、甲状腺疾患実態調査と住民の健 康影響調査を実施しなければならない。これにより、原発の放射線 による住民被害規模を正確に把握し、被害救済と予防対策を立てな ければならない。
原発甲状腺ガン訴訟原告受付所は、今回1次受理された甲状腺ガン の被害住民285人を原告として12月10日までに書類を準備し 、12月中に共同訴訟を申請する予定である。これと共に今回の共 同訴訟に参加する原告らの居住地別の分布と町ごとの相関関係を分 析し、各原発から排出される核種物質との関係などを総合的に検討 し、原発が地元住民の甲状腺ガンに及ぼす影響に関する内容につい ても発表する。
そして今回の1次原告募集に参加した住民のほかに、さらに多くの 甲状腺ガンの被害者がいると判断されるため、今後2次共同訴訟原 告募集を12月中旬から2015年1月末まで追加で行う。最後に 、当訴訟の控訴審で原発周辺地域住民の甲状腺ガン発症について、 韓国水力原子力のより重い責任を立証するにあたって、法律および 医学の専門家たちとともに努力を尽くす予定だ。
2014年12月3日
反核釜山市民対策委員会、キョンジュ核安全連帯、ヨングァン原発 安全性確保のための共同行動、核から安全に住みたいと願うウルチ ン住民
核なき世界のための社会
ソウル大学保健大学院職業環境健康研究室、環境保健市民センター 、環境運動連合
0 件のコメント:
コメントを投稿