2014年1月21日火曜日

原発メーカー訴訟の原告手続きは25日までです

原発メーカー訴訟は1月30日、東京地裁で提訴します。原告数は900名を確保できましたが、委任状の不備なものもあり、21日現在、1000名にまだ到達できていません。委任状から裁判所に提出するリスト作成体制ができましたので、25日(土)まで原告申請受付をいたします。どうぞまだ申請されていない方はお急ぎください。
委任状はHPからダウンロードして署名して事務局に郵送下さい。
http://ermite.just-size.net/makersosho/insatsubutsu.html


原発メーカー訴訟に参加を
(原題:福島事故を起こした原発メーカーの責任を明らかにする、原発メーカー訴訟)
            
                崔 勝久
      「原発メーカー訴訟の会」事務局長

はじめにー年頭にあたり
東電株主代表訴訟によって原発事故の経営責任を問う戦いを始められたみなさまに心からの敬意を表します。まったく東電はなんという会社でしょうか。怒りがこみあがります。今回の事故は「人災」(国会調査委員会報告書)とされているにもかかわらず誰も責任をとらず、日本の前首相は福島の「安全収束宣言」を行い、現首相はオリンピック誘致のために「完全に管理されている」とまで言い切りました。今なお解決のめどが立たない汚染水の問題は世界中に影響を与えるでしょう。

安倍政権は、日本は世界最高水準の安全基準と技術とうそぶき、原発の再稼働をめざすことをエネルギー政策の中で明らかにしています。原発輸出に関しては相手国から望まれているからと首相が自ら率先して「営業」に精出す始末です。それが日本の経済復興に役立つといわんばかりです。原発の安全神話という嘘を官民、原子力学会、法曹界、教育界、マスコミが一体となって撒き散らしたその責任はどうなっているのでしょうか。

日本に原発が導入されたいきさつからしても、原発事故については日本政府に最大の責任があると私は考えています。潜在的核保有国として原発を安全保障に必要不可欠なものと位置つけてきたのですから。為政者は秘密保護法案を通し、靖国参拝を決行しました。隣国との緊張は高められ日本のナショナリズムは更に喚起されるでしょう。しかし、この保守化は戦後日本社会の歪みの結果です。私たちの戦いは厳しくなるでしょう。この時期だからこそ、内省を深め、複層的な、深く広い思索をしながら地道な実践をするしかありません。

責任集中制度について
東電の責任は徹底的に追求すべきです。しかし1200億円と定められた損害賠償金は既にその10倍でも足りません。東電を破産させず、国が支援し続けるという構造になっています。それは事故があった場合、事業者1社の責任にするという「責任の集中」(第3条)を謳った原子力損害賠償法(原賠法)があるからです。「被害者の保護を図る」と記されていますが、この法律の本質は、「原子力事業の健全な発達」を目的として原発の拡大を謀るものなのです。

4条1項には、「原子力事業者以外の者は、その損害を賠償する責めに任じない」とあり、3項にはわざわざ、「製造物責任法の規定は、適応しない」と二重に原発メーカーに責任がないことを明記しています。

原発メーカーには責任がないとすることで、メーカーはそれこそ何の批判を受けることなく自由に海外に輸出して原発を増やす構造になっています。ましてや賠償金に関しては、東電は電気代から、国は税金から金をとり被災者に支払うのです。すなわちこれは私たちが支払ってきたお金ではありませんか。

これは核による世界支配を目的にしたNPT(核不拡散条約)体制が、核兵器の放棄を条件に原発を許可しその燃料と基本技術をしっかりと押さえることで更なるNPT体制の強化・拡大を謀るものだと言わざるをえません。その根幹をなすものが実は原賠法なのです。

原発メーカーの責任を問う訴訟に参加ください
私たちは全世界からⅠ万人の原告を募ります。どうぞ東電株主代表訴訟に関わるみなさん、この原発メーカー訴訟の原告になって日本一国だけではなく、市民による国際連帯運動を拡げることで全世界から原発をなくす運動に参加されませんか。原告手続きは、以下の通りです。皆さんとの連帯を心から感謝します。

参考資料:
原発メーカー訴訟の本質を解き明かすー法理論と運動の面から
http://oklos-che.blogspot.jp/2013/12/blog-post_6214.html


1 件のコメント:

  1. No Nukes Asia ActionsのFBGroupより

    脱原発で頑張っている人達が、裁判疲れしている中、あまり運動をやってこなかった人々が陸続と裁判に参加。
    かって、就職差別を争った「日立闘争」で、巨大企業相手に裁判勝利した「原発メ-カ-訴訟」の会・事務局長の崔さん。その裁判原告であった「原発メ-カ-訴訟」の事務局の朴鐘碩さんらが、負ける裁判でなく、勝つ裁判闘争を行う。国内連帯、国際連帯を広めながら、法廷の内外で戦い続ける裁判と運動を展開する。
    蟻は像にかてるか?かって、勝った経験をもつ人びととともに、勝てることを信じて運動する裁判でもある。
    裁判に参加して、原発メーカーとそれを支える核推進をすすめる国際的原子力村相手に共に戦おう。

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