2014年1月20日月曜日

1月18日 大阪南YMCAでの集会「 原発メーカ―訴訟の意義について」は超満員。


関西初登場の島弁護団長の話しはロックン・ロイヤーの名前そのものの風貌の上でち密な原発メーカー訴訟の法理論を展開され、70名の超満員の会場は時には笑い、時には難渋そうな表情で神妙に話を聞いていました。

再度復習のために、島さんのお話を紹介します。
1、メーカーに責任があることを証明する。PL(製造者責任)法に基づく「欠陥」
①地震、津波は実は想定内であった。
②新指針に基づく事故を起こした原発のバックチェックが不備であった(偽りの報告)
③老朽化による部品の劣化
④事故を起こした4基の原発はいずれもGEのマーク1型で、その欠陥が米国議会で報告されていた。

2.民法290条の不法行為を、「過失」を証明する。
①1年に1回の定期検査はメーカーの責任、事業者(東電)とメーカーは二人三脚。
②メーカーには事業者に対する助言の義務がある。

3.原子力損害賠償法(原賠法)に基づく請求(第5条)
①事故がメーカーという第三者による「故意」であれば、事業者である東電は被害者に支払う賠償金をメーカーに「求償」できる。被害者には「請求者代理権」がありメーカーに直接請求できる。
②民法の「故意」とは常識的にいう敢てやる悪意の行為ではなく、メーカーは事故が起こるかもしれないということを知っていた「心理状態」をいう。

4.原賠法は憲法違反
①免責を理由に裁判を裁判所が提訴を受け付けないとしたら、それは裁判を受ける権利をに反する(32条)。
②PL法の適用外というのは平等原則に反する。
③新たな憲法に基づく人権概念の提起ーNoNukes権
憲法はプライバシーや肖像権のように時代の変化に対応するように作られており、放射能の恐怖から逃れて生きる権利(No Nukes 権)を主張する。


一方、私は台湾、フィリピン、インドネシアを訪問した写真を公開しながら、原発を望まない世界の市民と共に国際連帯の拡がりを作ろうという運動の主旨を説明しました。

原発力メーカーにも事故の責任があるということをどうして在日である私が追及するようになったのか、それは差別が当然視され、法律にまでその差別が正当化されていた児童手当や年権制度の問題をそれはその法律がおかしい、国籍を理由に在日を解雇した日立は差別を犯したそれは許せないという、常識やそれを正当化する制度に挑戦してきたから、3・11の事故にもかかわらず日本と韓国が原発輸出を進めている事態を黙認せず、それを正当化する原賠法の問題点を看過せず追求しようとしたという、裁判の始まりの動機、背景を説明しました。

ワンコレアの主宰者(One Korea Festival(公益財団法人ワンコリアフェスティバル) 代表理事)の鄭甲寿さんはブログで二次会の写真を公開しながら、以下の文書を書いておられます。

原賠法

昨日、原発メーカー訴訟に関する集会に参加したが、原子力損害の賠償に関する法律、いわゆる原賠法には呆きれる。
あれだけの事故を起こしながら、東京電力が義務付けられた保険で賠償できるのは1200億円だけで、結局東京電力を守るために国が9兆円も金を出す。
市民の税金で尻拭いするだけだ。
しかし、最大の問題は、原発を作ったメーカーが完全に免責されていることだ。
世界中に同様の法律があるという。

何故か?
それは、アメリカを中心とするNPT(核兵器不拡散条約)体制を守るためだ。
今の法律ではメーカーを訴えることができない。
しかし、国籍条項という法の壁を破って児童手当、年金などの権利を勝ち取ってきた崔勝久チェ・スングさんは、今また法の壁を破るために新たな挑戦と闘いを始めた。
崔さんの闘いの原点は、40年前の日立就職差別裁判だ。
今回訴えるメーカーは、その日立と東芝、GEだ。
NPT体制そのものが不平等だが、それを守るために、原発メーカーを免責するなど決して許されるものではない。

崔さんは、原発事故の脅威に曝されている世界の市民と連帯して、この闘いを進めようと精力的に動いている。
昨日の集会も、東京から弁護士の島昭宏さんと手弁当で来られた。
島さんはロック歌手でもあるというユニークな方だ。
崔さんたちは、事故を起こしたメーカーを訴える原告を募集している。
みなさんの関心と呼応をお願いしたい。

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左奥から二人目が崔さん、手前が島さん、ほか関係者のみなさんと。新世界で。外に出ると通天閣が、違う角度から見ると日立の大きなネオンが見えるのだが。

それに対して私は以下のコメントを書きました。
鄭甲寿さんとは初めてお会いしました。二次会の飲み会で、韓基大さんも一緒でした。
One Koreaの主宰者が反原発を明確に主張していく考えの持ち主で、大変、柔軟な考え方をお持ちだと言うことを知りました。人はやはりFace to Faceでしっかりと話し合うべきですね。韓基大さんの熱い闘いへの思いもその一端を知る事ができました。オモニも同席されたのですが、彼を見守り支える大きな存在であることを知りました

これから戦後の植民地主義と言えるグローバリズムと原発体制に対する闘いとして、原発メーカー訴訟を共有化しながら、世界の反核を掲げる市民と共に国際連帯運動を一緒に拡げていける仲間だと思いました。これからもよろしくお願いします。原発体制への闘いは、反核、反差別、そして反植民地主義であることを明らかにします。

1月30日、東京地裁で提訴します。間もなく予定した日本国内の原告1000名に到達します。在日のレーゾン・デートルに根底的に関わる問題という認識で原告になってください。これは私にとっては、戦後の日本社会の差別構造を明らかにし、同時に門戸を切り開いた第二の日立闘争です。

手続きはこちらから。http://ermite.just-size.net/makersosho/insatsubutsu.html














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