2012年10月16日火曜日

やっぱり、東京新聞!、小出さんの講演の内容を報じました

10月14日、川崎で小出裕章さんの講演会をもちました。

「小出さんの講演内容全公開ー小さきもののために今、わたしたちに何ができるのか」
http://www.oklos-che.com/2012/10/blog-post_15.html

小出さんが観衆から大きく拍車を受けたところは、東電の責任を問うたときでした。

福島の第二原発に焼却灰から汚染された瓦礫から東電に持ち込めばいい、東電の役員室までということも
口から出ましたね(笑)。

原発反対運動のなかでも評判が悪い、老人は放射能に汚染されたものでも食べるべきだという小出さんの主張は、もはや基本的に「絶対安心」という場所も食べ物もないという事実認識の上で、それであればどれほど汚染されているのかを情報発表させたうえで(これもスーパーなどではなく、東電にやらせるべきということでしたが)、自己責任でやるしかない、ただし、子どもには責任がないのだから、できるだけ安全なものを与えるべきだという主張につながったのです。よくわかりました。

しかし小出さんは楽屋でお話を伺っていても、自分のできること、やらなければならないことを厳しく見つめながらも、運動におもねることはしないというストイックな基準をおもちだということがよくわかりました。

小出講演を聴いた後は、また日常生活に戻ります。各人の闘いが始まるということです。講演会で発表された、主催者である「脱原発かわさき市民」からの「私たちからみなさんにお送りするメッセージ」を公表させていただきます。3・11以降、毎日のゴミも下水道の汚泥もその焼却灰は処理できず、川崎南部の臨海部に積まれたままです。瓦礫の問題、給食の問題、またリニア建設に反対する運動、そしてそもそも川崎の北部、南部を問わず大きな被害をもたらす災害への対策も不十分なままです。私たちの取り組むべきことは沢山ありそうです。

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私たちからみなさんにお送りする「10・14メッセージ」

私たちの多くは3・11フクシマ原発事故発生以前、原発は安全で安く二酸化炭素(CO2)をださないクリーンなものだという「神話」を信じこまされ、まさか日本で原発事故はないと考えていましたが、実際に起こった事故を目撃して原発と人の幸せは両立できないことを知りました。

日本政府は一旦、54基すべての原発を止めましたが、事故の原因もわからないまま福井の大飯原発を再稼働しました。しかし国民の80%は原発をなくすことを願っています。政府は「30年代の原発ゼロ」を打ちだしましたが、それも閣議決定されず政府の政策目標ではなくなっています。そのうえ、世界で最も危険視されている、核廃棄物を再処理してプルトニウムを作りだす事業を継続することを決定しました。また、再処理と関連する、大変危険なプルトニウムを主な燃料に使う青森県大間原発の工事再開を承認しました。私たちは、ヴェトナムとヨルダンへ原発輸出することにも反対しますし、核廃棄物の最終処理をモンゴルに送ることも認められません。

今日、小出裕章さんのお話を伺い、私たちは放射線の恐ろしさ、特に幼い子どもたちや自然に対する影響の大きさを知り、原発のない社会にしていかなければならないということをしっかりと胸に刻むことができました。

私たちの住む川崎にも多くの福島の人たちが避難してきました。避難を余儀なくされた人々、そのまま現地に残った人々、特に内部被曝の恐ろしさを知り子どもたちの将来のことを想うと胸が痛みます。しかしその川崎も安全ではなく、毎日出されるゴミ、下水道の汚泥を焼却した灰は放射線量が高すぎて処理できずに臨海部に積み込まれたままになっています。給食も心配です。

もし3・11と同じ大きさの直下型地震が川崎に起きれば、臨海部の工業地帯から流れる油や劣化ウランなどの危険物は津波と共に防潮堤を超えて川崎駅、幸区まで押し寄せます。「津波火災」による自動車の炎上と合わせると、数十万人の死亡者が出ることが予想されます。臨海部には東芝の実験用原子炉もあり、さらに30キロ圏内にある横須賀の原子力空母ジョージワシントンは、福島第1原発1号機と同じ規模の原子炉をもち、事故が起きると大きな災害になります。

私たち川崎市民は、子供たちが原発事故や内部被曝による不安に脅かされず、また多くの高齢者や一般市民が地震・津波の災害で命を落とすことのないように、親の責任として、市民の義務として協力しあい、川崎市、県、国及び東電や原発メーカーとの対話を進めていきたいと願います。私たちの思いを「10・14メッセージ」としてみなさんにお伝えいたします。

2012年10月14日
「脱原発かわさき市民」一同




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