2012年3月14日水曜日

日本は二度とアジアへの加害者になってはいけません―脱原発の国際連帯の輪を拡げましょう

3月11日、川崎「原発ゼロへのカウントダウン in かわさき」に「脱原発かわさき市民」のメンバーが参加しました。http://www.oklos-che.com/2012/03/blog-post_12.html

その時私は平和公園の野外公会堂で3分間のスピーチをしました。「脱原発の国際連帯の運動を拡げましょう」というタイトルでした。そのスピーチのときに、一番を拍手が起きたところが、「日本は二度とアジアへの加害者になってはいけません」というくだりでした。その時のスピーチに若干手を加えて、改めて公表します。

崔勝久(チェ・スング)と申します。日本生まれの「在日」2世です。私は、「原発体制を問うキリスト者ネットワーク」という全国組織の共同代表を務めています。「自分を愛するように、あなたの隣人を愛しなさい」というイエスの言葉が聖書にしるされていますが、クリスチャンでない人もよくご存じだと思います。この言葉の意味をしっかりと考えてみましょう。原発を都会ではなく地方につくり、被曝する労働者がいなくては原発の運営ができないということからしても、日本の原発は地方と労働者への差別でなりたっているということがよくわかります。

3・11事故によって日本政府は新規の原発は難しいと公言しています。しかしそれでは何故、事故の原因もわからないのに再稼働を急ぐのでしょうか。それは再稼働をしないことには日本の原発を輸出できなくなるからです。原発輸出は日本の国策なのです。

昨年の10月に私は一人でモンゴルに飛びました。毎日新聞のスクープで、日米モンゴルの3ヶ国の秘密の契約が暴露されました。世界の15%の埋蔵量をもつモンゴルのウランを発掘し、それを輸入して原発に用い、使用済み核燃料をモンゴルに持ち帰り、そこで埋めるという計画です。その契約は破棄されたのではなく、いつ復活するかわからないということを私はモンゴルで知りました。

ベトナムに2基輸出することを日本の国会は決定しました。そこでの使用済み核燃料は日本が責任を持って引きとるとなっているそうです。日本のどこに持っていくのでしょうか。日本国民はもはやそのようなことを許さないでしょう。しかしそれでは海外に持っていくのであれば日本の国民は許すのでしょうか。そんなことを許したら、日本は戦前のアジアへの植民地支配したことを全く反省していないということになります。日本は二度とアジアへの加害者になってはいけません。

韓国は今年末に大統領選挙が行われ、原発のことが問題になるでしょう。現政府は21基の原発を倍にして、世界の新規の原発の20%を輸出すると公言しています。しかし日本と韓国、台湾、アジアのいずれの国においても原発事故が起こればすべての隣国に影響を与えます。事故に国境はないのです。私たちは国際連帯による脱原発運動を拡げるべきです。そうでないと、私たちの家族の命を守れなくなります。一国主義では原発はなくなりません。アジアの人たち、世界の人たちと連帯して、手をつないで原発をなくしましょう。国籍・民族を超え、協働して社会を変えることでしか、私たち自身生き延びることはできなくなるからです。

今日のこの川崎での私たちの運動は全世界に伝わります。国際連帯によってしか原発をなくすことはできない、このことをしっかりと確認し合いましょう。

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