2012年2月23日木曜日

河村名古屋市長の「歴史認識」を糾す

朝日新聞を始めとしたメディアがいっせいに河村名古屋市長を糾弾する中国報道を伝え始めました。当初は20日午前、中国の訪日団に持論の「一般的な戦闘行為はあったが、南京事件というのはなかったのではないか」と語ったことが、「歴史の教訓をくみ取り、中日友好につなげることを希望する」と抑制気味だった中国側の報道も、ネット上で一般市民の反発に抗しきれず、中国紙も大きく反論をはじめたというのが実態のようです。
私はブログで一貫して河村の自叙伝を読み、彼の「歴史認識」の過ちを糾してきました。以下、参照ください。

連休閑話ー暇つぶしに読んだ本、河村たかし伝
http://www.oklos-che.com/2009/05/blog-post_04.html

河村たかしの思想ー朴鐘碩
http://www.oklos-che.com/2009_05_09_archive.html

名古屋の「地域委員会」でも、国籍条項
http://www.oklos-che.com/2010/02/blog-post_7122.html

彼の「歴史認識」過ちは、植民地主義歴史観であり、それは過去に対する誤った理解に留まらず、現在においても、外国人を二級市民として扱い、真の住民主権と銘打ちながら打ち出した「地域委員会」において、国籍条項を設定したことに現れています。小学校区に細分化し、各校区では予算をどのように使うのか市民が決めるというのですが、その「公募委員」に外国人が候補者になることを排除しています。私は地方参政権を訴える民団がなにゆえ、この名古屋の差別制度を批判しなかったのかずっといぶかしく思っていました。どうしてその地域に長年住む、外国人住民を排除しようなどと思うのでしょうか? どうして民団、韓国政府は黙認を決めこんだのでしょうか。

名古屋市では住民条例にも外国人を排除することを検討していると聞いています。これは新潟市でも同じです。中国政府が河村名古屋市長を批判することに全面的に賛同します。一時、「第三国人」発言をした東京知事の石原慎太朗を森巣博は極右翼と朝日新聞で糾弾したことがありますが、これこそフランスの極右のルパンなどと同じレベルと見做した正しい表現だったのですが、日本のマスコミは石原にそのような評価を下すことにビビッているとしか思えません。

私は橋下大阪市長の道州制と区単位の住民自治の制度もそこに国籍条項を設定するのではないかと怪しんでいます。いずれにしても東京、大阪、名古屋という日本の三大都市においてそろいもそろって「歴史認識に」に問題がある首長がいることは大きな問題です。何故、日本の市民は彼らを選ぶのか?これは間違いなく市民の不安の表れなのでしょう。声高に言う人が自分たちの不安を解消してくれると間違った思いを託しているのでしょう。ドイツのヒットラーの登場と同じ背景があるように思います。

橋下の威圧的な手法がどこまで市民の共感を得るのか、石原はこのまま逃げ切るのか、河村は中国政府の批判に対して開き直るのか、謝罪をするのか、私は今回は中国政府も中途半端な妥協はできないと踏んでいます。そういうことをすれば自分たちの立場が危うくなるからです。いずれにしても嫌な世の中になったものです。

0 件のコメント:

コメントを投稿