2012年2月11日土曜日

緊急アピールー沖縄・八重山の教科書問題について

「脱原発かわさき市民」の仲間の谷田部さんから、沖縄の八重山での教科書問題について緊急のメッセージが入りましたのでみなさんにご紹介いたします。原告のお母さんの胸を打つ意見陳述書が記載されています。

ちょうどアメリカにいる荻原海さんからもメールがあり、ジョージア州で2基の原発建設が承認され、今後の混乱を避けるための署名の依頼がありました。http://www.ipetitions.com/petition/removemagwood/ 世界中で混乱が始まっているように感じます。ここは地域社会に根を張るべく着実な歩みをするしかないですね。

八重山列島(ウィキぺディアより)
石垣島、竹富島、小浜島、黒島、新城島(上地島、下地島)、西表島、由布島、鳩間島、波照間島の石西礁湖周辺の島々と、これらから西に離れた与那国島の合計10の有人島、及び、周辺の無人島からなる島嶼群である。行政区分では、沖縄県石垣市、八重山郡竹富町及び与那国町の1市2町からなり、有人島では、石垣島が石垣市、与那国島が与那国町にそれぞれ属し、他の8島はすべて竹富町に属する。東に宮古列島、北に尖閣諸島がある。

みなさまへ、脱原発でなく場違いで申し訳ありませんが谷田部から訴えます!

新学期まであとわずかしかありませんが、 このままでは竹富町の中学生は育鵬社の教科書を使わなければ教科書無償化の対象外という憲法違反の状態を強いられます。

一方石垣島、与那国島の中学生は不当にも育鵬社の教科書で学ばせられます。 このままほって置いていいのでしょうか?

さる2月8日、八重山教科書訴訟、第一回口頭弁論が那覇地裁で行われました。 その詳報は
http://teyata.blog.ocn.ne.jp/blog/2011/08/post_8c88.html  をご覧下さい。


◆その際の原告の意見陳述書です。 原告のみなさんの思いを共有してくだされば幸いです。

本日、第一回口頭弁論期日を迎えるにあたり、私たち原告の思いを述べさせていただきます。

私たちは、石垣市で暮らす、普通の一市民であり、一母親に過ぎません。そんな私たちの一番の関心事は、子どもたちの成長です。私たちは、子どもたちが、健全に育つように、そして、未来の社会を支えていく子どもたちが、夢や希望を持ち、社会に貢献できる人に育っていけるように、微力ながら、試行錯誤で、子育てに向き合っております。

さて、昨年、八重山におきまして、中学3年生で使用する公民の教科書の採択を巡って問題が起こりました。

私たち一般市民は、新聞やテレビの報道を通して、私たちの住む八重山での教科書の採択の問題を知りました。そのよう中、アメリカ留学を終えて帰ってきたばかりの八重山高校3年の女子高生の新聞への投稿文「八重山の民主主義は大丈夫?」の問いかけは、私たちを含め、八重山の大人たち一人ひとりのあり方が揺さぶられました。

私たちは、一母親として、子どもを取り巻く環境で、私たちの知らないところで、何かが決まろうとしていることに危機感を覚えました。私たちが、教育行政に不信感を持ったのは、何よりその採択が、市民にまったく公開されず、何の説明もなく不透明に進められていることでした。

「なぜ、こんな問題になってしまったのだろう?」母親仲間で、集まるたびに、そのことが話題に上がっていきました。このように問題になるまで、私たち母親は、教科書が、地域ごとに選ばれている現状すら知りませんでした。私たちは、報道や聞きかじりの情報からでなく、事の実際を知ろうと、仕事が終わってからや、休みの日に、自分たちで、資料や情報を集めることから始めました。

私たちは、教育行政の仕組みさえ知りませんでしたので、教育委員とは、教育長とは、というところからはじめました。そして教科書の採択の仕組みも勉強しました。八重山採択地区協議会という組織があること、その規約がどのようになっているのかなどを調べました。関係者には、直接、聞き取りもしました。このようにして、私たちは、資料を整理分析し、事の実際を把握していきました。

この問題では、平成23年8月23日の八重山採択地区協議会と平成23年9月8日の教育委員全員協議の二つの採択のどちらが有効かが争点となっています。

しかし、私たちが調べた結果では、8月23日の八重山採択地区協議会の答申を受けた各教育委員会の採択で、同一の教科書にならなかったことから、県教育委員会の指導助言のもと、教科書無償措置法に基づき、八重山地区教育委員協会で早期解決の方法を探る協議を経て、9月8日、教科書の同一化に向けて行われた八重山地区全教育委員による協議によって、適正に東京書籍の公民教科書が採択されたことははっきりしています。

ところが、石垣市と与那国町の両教育長は9月8日の採択は無効であるとする文書を文科省に提出し、これを受けた文科省は、教科書の採択として無効であることが明らかな8月23日の答申の採択の方が有効との見解を示すに至りました。

そしてさらに文科省は、東京書籍の採択が有効であると正しく主張している竹富町に対して、教科書無償配布の対象としないとの措置までをとろうとしています。

私たちは、八重山地区の教育委員全員の協議で決定した9月8日の採択を、文科省というお役所が八重山地区の決定を無視して強権的、一方的に八重山の教科書を決めようとする事態に、民主主義とは何かをあらためて考えさせられました。

私たちは、子どもたちに、相手の話をよく聞いて、言いたいことは、はっきりと伝えるようにと、日頃から教えています。私たちは、この法廷の場で、真実を明らかにし、適法な教育行政が行われたのかどうかを問うことにより、民主主義とは何かを身をもって教え、親としての責任を果たしたいと決意し、裁判を起こしました。

原告になった私たちは、この問題を八重山の方々と学ぶため、石垣市で2回、西表島で1回、与那国島で1回、勉強会を開きました。各地域で、教科書を受け取る対象の生徒さん、父母、地域の皆さん方の参加があり、活発な意見交換も致しました。各地で、応援の和が広がり、この訴訟が注目されているのを肌で感じてきました。

八重山で起こったこの一連の騒動は、八重山の子どもたちの目にも映っています。私たち大人の姿勢は子どもたちに見られています。

八重山で起こったことは、八重山の住民の手で、民主主義社会の仕組みに則って解決したいと思っています。

私たちは、母親として、未来の民主主義社会を支えていく子どもたちに、この教科書問題は、民主主義社会の仕組みを知る生きた公民の学習であり、民主主義を問う良い機会だったと胸を張って話せるようにしたいと思います。

新しい教科書が配布される4月が目前に控えています。この裁判で、速やかに、このたびの教科書採択に関する一連の事実が明らかにされ、八重山の中学生に正しく採択された公民の教科書が配布されることを強く望みます。

そして、被告の石垣市、沖縄県の関係者の皆さまは、この問題からに逃げることなく、早急な解決へ向けての事実を明らかにしていく努力をしていただきますようお願い申し上げます。

裁判所には、以上の私たちの思いをご理解いただき、迅速公平に審理をお進めいただきますよう切にお願い申し上げます。

◆みなさまのご支援を! カンパのお願い

原告と勉強会の主催者は、組織も持たないごく普通の市民です。彼女たちは、独自に勉強をするなかで「住民の視点で教科書をえらぶ会」(世話人:新垣重雄:090-8839-3745 他4名)主催の勉強会において、行政訴訟について学び、このたび、勇気をもって行動を起こしました。そこで、「住民の視点で教科書をえらぶ会」が、彼女たちを全面的にサポート、支援しています。 裁判維持のために、ぜひカンパをお願いし
ます。

銀行口座名: 琉球銀行八重山支店 店番号 703 口座番号 869994
ゆうちょ銀行口座  番号 17020  記号 9254741
口座名義: 住民の視点で教科書をえらぶ会 会計 金成晴子

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