2011年8月2日火曜日

投稿:「自然」エネルギー発電の再考ー伊藤英雄

「原発をなくして、そのあとはどうするの」・・・・・・?
署名活動の時にこのような疑問を聞きました。原発を維持したい原子力マフィアの「原発再開」に向けた悪宣伝が、ここぞと「廃炉」の前に立ち塞がっている。

原発は、「環境に対する負荷が小さい」との触れ込みで、CO2対策の盟主とされ華々しく復活した経緯があり、それを信じて原発維持を訴えるひとがいます。これは、一概に権力の悪宣伝だと言って片付く問題でもない。

では、原発に代わるものは「自然エネルギー」なのか?そう思ってこれまで自分なりにいろいろ学習したが、しかし結論は違った。若しかすれば原発の二の舞です。

・自然エネ発電は石油資源垂れ流しの浪費構造で高コスト、非経済的なシステム。
・大規模環境破壊を結果する(一例が、既に伊豆での被害。投書にもあらわれています。 たんぽぽ舎通信ほか)。
・耕作放棄地に大規模太陽発電所なんて、飛んでも無い事。農業を死滅させる狂気の沙汰。
・原発に代わり、「自然」を食い物にする新たな利権集団の利益にしかならない。

「自然」や「環境」と、口当たり良い言葉で、タチの悪い破滅へ引きずり込む選択肢かも知れない。ソフトな言葉や、居心地良い「気分」に惑わされる危険を感じる。 僕自身の反省を込めて、そう言いたいです。・・・これは何だか怪しい。

原発廃炉のあとでこんなものを導入したら、取り返しのつかない過失になりそうです。僕は、脱原発の闘いを進める上で、これは「核兵器のための原発」に次ぐ本質的な問題と考えています。 31日の集会でも、「自然エネ」は提言には盛り込まれませんでした。確かに厄介な課題です。 

★なぜ、いま発電効率の高い天然ガス・火力発電を主力にしないのか。
★自然エネ発電が、環境に与える影響を評価したのか?
★化石燃料が温暖化の原因?  そうは思わない。
 でも、もしそうであれば、建設過程で膨大な石油を食い、運転・送電過程も高単価の風力と太陽発電所は、数倍の厄介者じゃないのか?

この疑問にきっちりした答えが出るように、代替エネルギーのあり方を、皆でしっかり議論を深めたいと願うものです。

添付は、「環境問題を考える」HPの、近藤邦明氏による論文です。
長いですが、一読の価値があります。
(「『環境問題』を考える」のHPはこちら) http://www.env01.net/index02.htm

1 件のコメント:

  1. 滝澤 貢さんからの投稿

    伊藤さん、わたしも同じような危惧をもっています。
    ただ、丹念に検討したのではなく、あくまでも勘だよりなのですが (^^ゞ

    「メガ・ソーラー」という大規模太陽光発電の計画が
    あちこちで喧伝され、取りざたされています。
    ソフトバンクがその事業に乗り出すということは
    (もちろん孫さんの「原発推進への反省」はアルだろうけど)
    商売としてものすごいうまみがそこにあるからでしょう。
    人より先に、人より大きく・・・以外考えられません。

    どうして電力会社はこの国に9社しかないのか。
    どうして独占を許してきたのか。
    「安定供給」という名目で大切なことを議論してこなかったのではないか。
    この上さらに収奪を強めて「自然」エネルギーも寡占・独占させる。なんかヘンです。

    わたしは「小規模」であることが必要だし大切だと考えています。
    大規模化・巨大化を目指すから失敗する。間違う。
    メガソーラーではなく個人住宅、
    エネルギーファームではなく小規模風力、
    ダムではなく用水路などで設置する小規模水力。
    それらでまかなえない分、それこそ「安定性」のために
    マイクロガスタービンや火力発電、それも例えば廃棄物の燃焼熱などをもっと有効にする研究を重ねた上で推進していくべきではないか、と。

    「安定供給」ならうまみを独占する必要がないでしょう。
    うまみを奪って民衆の手に取り戻すことが
    エネルギー問題の肝だと考えています。

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