2011年3月24日木曜日

被害地での外国人に対する悪質な流言について

被害地での外国人に対する悪質な流言について

被災地における在日中国人や朝鮮人に対する流言は放置できません。ただ闇雲に反発してはいけないので、具体的にどのようにすべきかはみんなで知恵をだしあいたいと願っています。

私宛の来た2通のメールを御紹介します。いずれもこの国の「根幹的なあり方」について書かれています。「誰もが差別されない社会」建設に歩むには、上からの改革でなく、個人・市民の自覚の必要性が強調されています。

崔 勝久

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転送を有難うございます!

東郷の編集長ウェブサイトを今、あちこちに配信しています。ロンドンの友人(日本人)には英語で配信できたら・・・等々、やってます。

今回の大災害(人災でもありますが)が克服できなければ(どこがどう間違っていたのか、国の有り方も含めて)「のど元すぎれば、熱さ忘れる」にならないかとメディアの流す内容にも気をつけています。

この国の根幹の有り方が問われていることに気がつかないと、元の黙阿弥になりかねませんから。一般の庶民は、良い人でしかもズルクまわりを見ながら生きてきましたから。

私の周りには、半端ではない「差別主義者」がおります。かれらに負けない強さを身につけないと潰されてしまいそうな自分でしたが、この場に及びそんな自分も乗り越えたいと思います。

崔さんのメールにはいつも励まされます。

差別主義者は、狂気であり、単なる狂気ではない時には、凶器すら感じさせます。それにも負けない強い自分をどのようにしたらできるのか今は、自分が試されているとも感じる日々です。

長年、この国を覆っていきた、禍々しいエネルギーが善良で真摯なエネルギーを駆逐してしまって、この現実が起こってしまった気がします。

この土地に生きる「心ある」ひとびと、知恵ある人々と禍々しいエネルギーとの戦いが始まったようです。

今回の光景は、まさに敗戦後の姿や原爆投下直後の日本の光景と重なり、今日はふっと「何の反省も本質的な原因もほっておいた、この国の最初で最後のチャンスを与えられたのかなぁ~」などと考えていました。

取り急ぎ!

レイライン 津田みや子
http://leyline-publishing.com/category/chiefeditor

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崔さん

いつもどうも。
ぼくがこの間、いくつかのMLに書いたものです。参考にはそんなにならないでしょうが、ご笑覧ください。まず、PARC(アジア太平洋資料センター)のMLのもの。

==以下1通目==

みなさん。
まさか「関東大震災時の朝鮮人虐殺が再発」とは、ぼくも考えたくないしたぶん現在においては同じようには再発しないだろうと思うのですが、大野さんが書いたベリタの記事では
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201103210018081*

===

Twitterで、避難先において中国人や朝鮮人が毛布や食料などを強奪し、「在日中国人、朝鮮人の為に、治安がものすごく悪化」したという悪質なデマがまことしやかに伝わっているという事象が紹介されています。在日外国人が大震災からの救援活動から取り残されたという事例は以前にも報告されています。

警察や自衛隊に治安をまかせるのではなく、人びとの日常のなかで、日本にルーツを持たない人たちが差別されない社会をつくることが問われているのであり、菅野さんのメールはその呼びかけだとぼくは思いました。

菅野さんの情報元の名取市は大きな被害を受けたところです。そこで、そのような情報がまことしやかに語られているとすれば、それは断固として、事実でもって否定されなければならないでしょう。

誰もが差別されない社会をつくるために菅野さんはできることをやっているのだと思います。

Sさんがやっている
> 僕も僅かながらの義援金、布団寄付をして、NPO で
> 支援物資の仕訳、詰め込みしました。
も、もちろん大切なことですが、この事態のなかで、こんなデマが流れてきたら、それをちゃんと否定するというのもとても大切なことです。

そんな差別を許さない社会をつくるというのは警察や自衛隊にまかせてできる話ではないと、ぼくは考えます。

> -------- 元メール --------

> 送信者: K
みなさん
山形の百姓・KYです。

先ほど、すんでのところで災害からまぬがれた宮城県名取市に住む友人から電話がはいりました。

「Kさん、知っていますか?石巻の避難所にいる友人からメールが来たのだけど、あちらでは考えられない事件が起こっているらしい・・」 話を聞いてみると、含んでいる内容は重大です。そこで実際にそのメールを見てみたいと要請したところ以下の抜粋がとどけられました。

「ガソリン欲しさに陸上自衛隊員が刺され、石巻日赤病院でタバコ欲しさに中国人が人を刺し殺す。鉄パイプやバール、ナイフを持ってウロウロしてて、中国人の窃盗団も来てます。自転車に車でわざとぶつかって倒され自転車が盗まれる。 治安が悪すぎます…」

これは危険です。

まさか、関東大震災のときのようにはならないでしょうが、現地の中国人にとっては、いたたまれない話であり、危険すぎる話です。石巻には今日からJVCが入っていると聞きました。そのスタッフに直に連絡の取れる方がいましたらぜひ連絡をとっていただけませんか?

石巻始め被災地の友人にメールできる方はいませんか?
できるだけ早く行動を起こし、それらのうわさから在日中国人を守らなければなりません。

現地では生きることだけで精一杯です。ボランテイアもへとへとになっています。そんな中にチラシを撒くなどというのは逆効果かもしれません。でも、デマや根拠のない話に踊らされないよう注意をしあうこと、住民に働きかけることはできます。

明日は私たちの支援隊が物資を積んで気仙沼に行きます。そのときに石巻にも立ち寄り、そのような話があるかどうかを注意深く確かめながらボランテイアの方々にも働きかけてきます。皆さんの中で対応できるかたがいましたら早急に働きかけてくださるようお願いいたします。

ここでも、戦後の蓄積は如何ほどのものなのか、私たちの力量が問われています。

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