2009年10月16日金曜日

「敵前逃亡」、候補者全員現れず!

「新しい川崎をつくる市民の会」に出席を約束していた3人の候補者は、いずれも集会直前にキャンセルを通告してきました。

集会実行委としては、集会を中止すべきかどうか検討し、決行を決意しました。候補者が来ないから集会を止めるということは、政治家に依存しない住民自治を求めていこうという私たちの考えではないと結論をだしました。集会に出ないようにという連絡が一挙に広がるなかで、集会に参加していただいた70名の方に心より感謝申し上げます。

3人の候補の選対から来た、キャンセルの理由は以下のものです。

●岡本陣営:告示後に市長選がらみの話をする催しを選管が了承するはずはない、そのような集会に候補者が参加することは「違法」である(に違いない!)。
●福田陣営:スケジュール調整ができない。
●原陣営:スケジュール調整ができない。

以下、反論・各陣営批判
●岡本陣営
選管は、「政治活動を行う団体」か、市民集会を装った「選挙運動のための演説会」か、公共の建物の中で「選挙運動のための演説、候補者名の連呼、候補者写真・ビラなどの掲示」は、公職選挙法に抵触する可能性がある、ただしその判断は自分たちにはできず、警察がする(警察は公職選挙法に基づいて判断する、という)。

私たちは市民集会を企画した(特定の候補者を支援するのではない)、代表は教会の牧師であって「政治団体」ではない、川崎の市政のあり方について候補者を呼び討論する場である、特定の候補者の写真・ビラなどの掲示は一切ない、と選管課長に話したところ、私たちの集会に対する違法性の指摘は一切ありませんでした。その経過を岡本陣営に説明したところ、結論先にありきで、何が問題と考えたのか、その根拠は何か、公職選挙法のどこに抵触するのか、という私の問いには一切答えることができませんでした。

即ち、岡本当選の暁に警察当局がいちゃもんをつける可能性がある、そのリスクは避けたいということでした。岡本陣営は、自ら公職選挙法を読み、今回の集会は違法性があるという判断をしたのでなく、単なる「風聞」に怯え、集会直前にキャンセルをしたのです。公職選挙法は、候補者の選挙活動を規制するためにつくられたものであり、落選運動を規制するものではそもそもありません(候補者が2人の場合は別)。

共産党と労組に依拠した運動では絶対に勝てない、市民運動との提携が必要ということは、岡本さん本人、選対の責任者の尾崎さんにも長時間にわたって直接話してきましたが、ここに来て、選対の古い党の体質が顔を出したということのようです。市民集会に問題があると思うのであれば、どうして私たちとその問題について一緒に考えるという態度をとれなかったのでしょうか。なぜ、直前のキャンセルなのですか。岡本さんの見識と住民の立場から福祉を考える姿勢は高く評価されますが、彼を支える選対は結局、これまでの党・労働組合中心的な体質をもったままでそのことを省みることさえできなかったということでしょうか。

最後に、しかし選対の態度は納得できないが、岡本さんのこれからの政治活動については注目し、協力できることは協力していくつもりであるということは伝えました。私たちの集会は法律違反だと騒ぎたてる選対や市議の意見で岡本さんもまた、集会には参加しないと話していたようですが、法律違反の「風聞」には全く根拠がないこと、そのような問題はすべてクリアして準備してきたことを伝えてほしいと話しました。

●福田陣営
福田選対がすべて福田さんのスケジュール管理をしていたようです。集会と同時間帯に川崎駅に立ち演説をすることを知ったので、スケジュールが合わないという選対の言い訳に対して、なんとか調整できないかと交渉したのですが、最後には「選挙妨害だ」と言い出す始末で、あきれ果てました。

夜遅くまで織田市議を介して福田さんにコンタクトをとったところ、本人は出席して議論をしたいという意向をもっていたようですが、スケジュールをすべて管理する選対の意向には従わざるをえなかったようです。選対は、集会での討論や参加者からの質問でもたつくかもしれないリスクを避け、街頭で「若さでチェンジ」を訴え、スマイルと握手作戦に徹しようと考えたようです。愚かなことです。

私は個人的には、福田さんの考えに与するものではありません。国籍問題、教会書問題、
「準区議会」構想に関しても同意できないことが多々あります。しかし考えはそれぞれ違ってもいいのです。問題は対話を続け、徹底した議論を重ねる人間的な信頼関係があるのかどうかという点です。特に、「準区議会」に関しては基本的な発想には大いに賛同できるので、その構想については徹底的に学習を重ね議論をしていきたいと私は思っていました。国籍条項問題、外国人の政治参加の保障も、その「準区議会」構想と通底します。私はどうしても参加できない、申し訳ないという福田さんからのメッセージを織田市議を介して聞いたとき、今回のことはとても納得できないが、今後も継続して福田さんと協議を続けるという考えに変わりはないことを伝えてほしいと依頼しました。

●原陣営
4時半ころ、突然、原陣営からの電話でキャンセルの通達がありました。北部を回るので集会には参加できとのことで、私は何の抗弁もしませんでした。一昨日も、打ち合わせをして、スケジュールに支障がないように、討論会の出席だけでもいいと話したばかりではないか・・・論外、問題外の外。

ということで見事に、まるで3人の候補者が「談合」でもしたかのように、集会直前のキャンセルでした。選挙が終わればすぐにでも実行委で集会の総括を行います。3人の欠席の意味と、今後の活動のことです。

3人の欠席が知らされても(舞台上の候補者の名前に、赤く描かれたペケ記しで何が起こったのか察したでしょう)、また集会には出るなとい電話連絡があったにもかかわらず、70名もの人が参加してくれました。2時間半にわたる話し合いの最後に、今日の集会は失敗ではなく、新たしい「誕生」だということが何人かの人から語られました。以下は、友人へのメールの一部です。

昨日の「結果」をどう総括するのか、実行委で話し合います。
私個人としては、集会で何人の方が言われていた、「誕生」と
いうことが気になりました。その意味をずっと考えていたのですが、
何の「誕生」か、これは川崎における市民運動の結集ではないか、
個々ばらばらになっている住民運動や個人が、何かの個別的な
出来事に抗するということに留まらず、住民自治の実現を求めて
住民自治を自らつくりあげていくものなのではないか、その核に
なる集まりの「誕生」だったのではないか、と思います。

他の実行委のメンバーがどのようか考えをもつのかわかりませんが、しっかりとはなしあっていきたいと思います。みなさん、お疲れ様でした!

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