2009年10月15日木曜日

民主党、福田候補の問題点、その(一)

市長選後半、民主党は、国政選挙の流れに乗って続々と川崎に
鳩山首相をはじめとした大物政治家を送り込むようです。

私たちは、阿部三選阻止を掲げ戦ってきたので、その目標は
ほぼ達成されそうだと思います。しかしこれからは、阿部に代わる
新たな市長がどのような思想・歴史観を持つのか、彼らの政治手法、
政治公約はどのようなものなのか、じっくりと見極める必要があると
思います。

まず福田候補の人物評に関しては、先にブログで記しました。
(「 福田紀彦、民主党推薦市長選候補者との面談、印象」参照)
http://oklos-che.blogspot.jp/2009/10/blog-post_15.html

まず福田さんの最大の問題点は、阿部市政への明確な批判を
していない点です。阿部市政を8年間支え続けた民主党が
内部で最後の最後まで、阿部か福田かと割れ、阿部さんの「変節」が
原因で結局、福田さんが選ばれたのですが、その際に、何故、
阿部さんに抗して立候補をするのか、どうして阿部でなくふ福田なのか、
その議論が一切、なされていません。

従っていまだに民主党市議の中では、阿部を支持する連合・市職労の
顔色を伺い本気で福田さんを支援する体制さえ作られていないのです。
いわゆる、「ねじれ現象」です。

阿部市政批判のないところで出される公約は、福田さんのカラー
を出しているとはいえ、無色・無臭で、彼のアメリカで得た感性を
味付けとした、口当たりのいいものに終わらざるを得ないのです。

彼は11のマニフェストを掲げていますが、阿部さんと違うのは、
「地下鉄建設、待った」と日本初「準区議会」の新設だけです。
地下鉄建設に関しては、反対を掲げ「住民投票」を提案しています。
滋賀県知事のように中止を公約にするのでなく、「住民投票」に
かけるということは、逆の結果がでたときには辞めるのか、賛成に
回るのか、曖昧です。私は福田さんのキーワードは、この「曖昧」
になるだろうと予感します。

「準区議会」ですが、140万人都市を区ごとに分けていくという
発想は賛同すべきものですが、彼の場合、住民参加に力点を
置くのでなく、知事権限の強化にあるとみます。まず、市長の
諮問機関で決定権がないこと、市議と市職員が中心になり、
住民は傍聴者の立場に置かれているのが特徴です。

即ち、住民の政治参加を保障する組織になっていないのです。
「準区議会」メンバーは、公選公募で選ばれるべきです。そして
外国籍住民の政治参加も保障されるべきでしょう。外国人の
選挙権・被選挙権も条例で保障すべきでしょう。

福田さん及びそのブレーンは、川崎の外国人施策に関して勉強を
していませんでした。国籍条項とは何か、その問題の存在さえ
知らないと応えていましたが、もちろん、わからないことはわからないと
率直に応えることはよしとしましょう。しかし彼は高校まで、川崎生まれの
川崎育ち、そして何より川崎の区から選出され2期、県議を務めているの
です。 本当は「わからない」ということは許されないことなのでしょう。

阿部市政の目玉であった「多文化共生社会の実現」の実態、その問題点、
何よりも、阿部さんでさえ否定できなかった「共生」を掲げさせた、川崎での
歴代市長の外国人施策とそれを実現させてきた、外国人の生活実態、
そのなかからの闘いについて全く無知であった、知ろうとしてこなかったと
いうことです。

後、彼の歴史観の問題点と、それが現実の施策にどのような危険な
結果をもたらすか次回、展開します。

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