2020年5月14日木曜日

韓国の金東椿教授の著作の紹介

韓国の金東椿教授の本が2冊、日本語に翻訳されており、大変興味深く読みました。『韓国現代史の深層ー「反日種族主義という虚構を衝く』(梨の木舎 2020)、『近代のかげー現代韓国社会論』(青木書店 2005)。朝鮮半島)
著者の問題意識は、「都市化や商品文化が高度に進展している点で、韓国はすでに脱近代に入った国家といえるが、市民意識や公共秩序の観念が脆弱である点で未だ近代に達していない国家であると考えた」と日本語序文に書かれているように、韓国および北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の国家主義は列国による朝鮮半島の分断によるものと理解されおりそこには日本の植民地支配の時代よりもたらされた問題点が含まれているという歴史認識が示されており、著者の民族主義を歴史の産物と捉えて客観的、批判的に見る視点が伺え、学ぶことが多い著作でした。

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