2017年6月21日水曜日

台湾、韓国でできて、日本の市民運動ができないのはなぜ?

韓国では文在寅新大統領の脱原発宣言の内容に全面的な賛成ばかりであったということではないようですが(物足りないという声もあるようです)、基本的には多くの国民から支持されました。もちろん、前途は多難です。文在寅大統領は原発輸出に関する言及はしていません。財閥が原発メーカーである以上、これは財閥との関係を今後どうしていくのかという大きな問題であるので、簡単には原発輸出は中止すべきというふうにはならないでしょう。しかし自国で原発の新規建設を「全面的に白紙に戻す」宣言をした限り、だから原発輸出に力を入れるという日本の政権のような政策をだすことはないと思います。この点は注意深く見守っていきたいと思います。

以下、ソウル聯合ニュースに対するFBでの反応と、私の意見、それに対する反応は私にとっては意外でした。圧倒的に日本では安倍政権に対する反対意見はすべて選挙に収斂されていくようで、どの政党を支持するか、野党連合でとにかく政府与党に勝つという運動になりつつあることを私は危惧しました。私のその意見に対しては反発があると思っていたので、私の危惧をしっかりと受けとめる意見が多くほっとしました。(崔)

【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は19日、1978年に運転を開始した韓国最初の商用原発、古里原発1号機(釜山市)の運転停止の宣言式に出席し、「原発政策を全面的に再検討し、原発中心の発電政策をやめ、『脱核時代』に進む」として、「準備中の新規原発の建設計画を全面的に白紙に戻し、原発の設計寿命を延長しない」と明らかにした。

韓国の文在寅新大統領が脱原発宣言したことに対して

IK: これはすごいですね!

Seungkoo Choi(崔):みなさん、これで台湾、韓国は脱原発宣言をしました。つぎは日本です。だからと言って、選挙で勝つということで党勢の拡大、野党連合に行くのでなく、まずは安倍打倒の市民の結集でしょう

IN:素晴らしいです!

HM: 日本は政府はもちろん、野党も電気事業組合の顔色を窺って脱原発をはっきり言えないのが腹立たしい!!

Seungkoo Choi
①台湾と韓国の市民にできて日本の市民にできないこと、不義に対する怒りで市民が結集すること。朝日の元ソウル特派員のM氏は明確にのたまった。それは韓国民の熱しやすい国民性のせいで、政治家も市民も民主主義が何かを知らないという点で日本より40年遅れていると。

②私はその発言こそ、植民地主義的な認識だと反論しました。苦難の歴史を歩む中で台湾と韓国の市民は成長したのです。民主主義とは何か、制度じゃないという最も重要なことを学ばなければならないのは、日本の運動家です。

③政党に頼み選挙で勝つことを考えているだけでは勝てないでしょう。市民、国民が立ち上がるのです。政党は後からついてきます。一国平和主義でなく、国際連帯でもって原発体制と闘う必要を痛感します。台湾、韓国、ベトナム、インドネシア、フィリピン、日本はアジアから学ぶべきですね。

IT: おっしゃる通り。

KT:朝日の記者はたぶん民主主義も政党も政治もすべてわかっているエラいかたなのですね。新聞記者としてはまったくできていないと思いますが。

HT: そんなしたり顔の日本人が多い
温室育ちのあほお坊っちゃんってとこですね
嘆かわしい

MY: 今の日本は朴正熙・全斗煥の頃の軍事独裁政権時代の韓国を目指しているように見えます。
安倍自公政権下の今の日本は「後ろむきに進む国」という意味での後進国です。
普通戦前回帰と言われますが、「積極的平和主義」とやらで
世界中の戦場に送り込もうとしているのは戦前日本よりむしろ
ベトナム戦争の時に韓国政府(朴正熙政権)が「共産勢力の拡大阻止」を理由に
韓国軍をベトナムに派兵したのを思わせます。

KT:チェさんの意見に賛同します・・・!!! 朝鮮と日本を見つめてきたチェさんのお話から、更なる私たちの行動の的が絞られると思います。 台湾と韓国の市民にできて日本の市民にできないこと、不義に対する怒りで市民が結集することを崔さんが言っています。 朝日の元ソウル特派員のM氏は「韓国民の熱しやすい国民性のせいで、政治家も市民も民主主義が何かを知らないという点で日本より40年遅れている」・・・と。
チェさんは、その発言こそ、植民地主義的な認識だと反論した・・・。私もチェさんのこの反論に賛成です。 日本の植民地として、苦難の歴史を歩む中で台湾と韓国の市民は成長した・・・と。民主主義とは何か、制度じゃないという最も重要なことを学ばなければならないのは、日本です。日本の運動家です。政党に頼み選挙で勝つことを考えているだけでは勝てないでしょう。市民、国民が立ち上がるのです。政党は後からついてきます・・・!!!

TS:日本人は、いつも混乱している政党の後から、トボトボと歩いていますね。「政党は後からついていく」は、韓国の闘争の中から生まれた名言です。韓国の民主化をもたらした素晴らしい実態です。

TT:私は、行動する韓国の人たちに驚きをもっています。また、敬意を表したいと思います

TK:「政党は後からついていく」は、韓国の闘争の中から生まれた名言です。
なるほど,至言ですね.市民運動がこれを理解して行くのにはまだ時間がかかりそうにも思えますが,急がなくては.

SK: 日本のほうが自ら民主主義を勝ち取った経験がないのです、

SY:日本人は長いものに巻かれるのが美徳だと思っています。それで上手くいけば良いですが、上手くいかなくても巻かれ続けます。だから70数年前に失敗し、また失敗した道を歩もうとしているそれが今の日本です。
情けないです。

KT:日本は、韓国に対して民主主義という点についても明らかに後れをとったと思われます。先日の駄作川柳「これがまあ 40年先行く 民主主義」。脱原発でも後れをとりました。福島の当事国にもかかわらず、ドイツ、台湾、韓国と立て続けに・・・。考えてみれば王制の廃絶についてははや70年以上後れをとっています。

NH:おっしゃるとおり。私は前からそう思っていました。でも日本の市民運動も、40年遅れではあっても、前進しています。私はそれを信じています。

AR: 政党についていく、政党に期待しすぎ・・というのは「長いものに巻かれる」日本式なのかと思います。シェアさせてください。

KS:日本は半世紀前の方が民主主義の自覚がありました。韓国民のように自らの手で勝ち取ったものではなかったけれど、暗黒の時代を知っていたから。 今はM氏と同じく、生まれながらにして民主先進国であり続けているとうぬぼれつつ、隷属の安逸をむさぼる国民性になってしまいました。

IT:おっしゃる通り。

KT:朝日の記者はたぶん民主主義も政党も政治もすべてわかっているエラいかたなのですね。新聞記者としてはまったくできていないと思いますが。

NW:朝日の記者の発言は、とりもなおさず、この国がファシズムを招来しやすい国家であることを示すものかもしれません。革命とは正当性の問題であって、合法性とか整合性の問題ではないことへの無理解が、見事に遺伝・相続されていると思います。

NH:政党が旗を振るのではなく、市民が声を上げ、政党が後からついてくる、のが正しい在り方だと思います。なかなかついてこない政党もありますが。

日本で市民運動が広がらない背景について

Seungkoo Choi:
共産党を批判するつもりはありません。日本社会において原発輸出反対を具体的に問題にできないということはもっと深刻に受け止められる必要があると思います。

1)国策の問題として、政権を変えればいいと考えられてないか。確かにそうなんですが、議会制民主主義が形骸化しているという大きな問題があり、選挙で勝つということが最優先事項になっていないでしょうか。代議制民主主義の形骸化を打破するのは、台湾や特に韓国の市民キャンドル革命に見られたように、市民の立ち上がりが不可欠です。川崎の反原発運動が原発メーカー東芝の批判にいかず、民進党と共産党だけでなく市民運動そのものが東芝の城下町の中で東芝の原発製造・輸出を批判しない(できない)でいるようです。

2)日本の大企業の組合において(社内において)社員が自由に物が言えないという雰囲気があります。これは企業の問題でなく、明治維新以降の国づくり、教育政策と関連があるものとおもわれます。基本的に富国強兵政策の中で覚醒された市民ではなく、天皇に忠誠を尽くす臣民が作られ、戦後は平和と民主主義の世になったと思わされ、天皇の責任を問わないことが当たり前になってきたことと関係するでしょう。

3)日本で反原発運動がピークの時、再稼働反対と原発輸出反対の二つがスローガンになることはなく、一国平和主義を打破できませんでした。

4)植民地支配の精算が十分でなく、サンフランシスコ体制で米国の核による世界支配、原爆投下の責任を不問にふすということが決定されました。NPT体制は核保有国を優先する差別体制であり、核兵器と原発製造・輸出を禁止できず、広島・長崎の原爆投下の責任は問われなくなりました。
私は上記のようなことを考え、国際連帯による反核平和運動を推し進めたいと願っています。原発メーカー訴訟は現在控訴審にきており、在韓被爆者による米政府の責任を問う提訴も準備されています。
私の詳しい主張は、オクロスという私のブログを検索していただければご覧いただけます。よろしくお願いします。


菅官房長官に記者会見の時に厳しい質問をして注目された東京新聞の望月記者の件で

Seungkoo Choi:
 なるほどです。皆さんが(東京新聞の望月さんに)注目されるのはよくわかります。また、いい働きをされたのも事実です。私は機会があれば彼女にお聞きしたいことがありました。それは、武器輸出を問題にする時、原発輸出は武器輸出ではないのかという点と、共産党と社民党は原発輸出には言及するが、具体的に日立、東芝、三菱重工が当事者であるということで彼らの問題点を指摘しない(できない?)点です。望月さんには、このタブーにも挑戦していただきたいと願っています。

WM: 武器輸出と原発、すなわち核兵器の輸出は同時点で扱ってほしいです。
私は日本共産党が日立、東芝、三菱重工だから、問題点を曖昧にして、指摘出来てないというご意見が、どうしても理解できません。またご教示の時があれば宜しくお願いします。

Seungkoo Choi WMさん、、何も他意はありません。例えば、川崎の東芝は原発の製造輸出の拠点なのですが、共産党も民進党も東芝の原発輸出を正面から批判することはないようです。どうしてなんでしょうね。

WM: そうなんですか。原発輸出は許さないという立場と一私企業への批判行為に差があるのですね。
有り難うございました。

MM: 民進党は原発自体に賛否が分かれているのでハッキリと輸出には賛成できません。日本共産党は原発反対を明確にして、原発大企業には意見する態度をとってきていますが、名指しで問題にしていない(できない)ということは初耳です。

Seungkoo Choi WMさん、MMさんへ、共産党を批判するつもりはありません。日本社会において原発輸出反対を具体的に問題にできないということはもっと深刻に受け止められる必要があると思います。

 WM: ご高見を頂き、深く共感の思いで、感謝にたえません。
あなたの展開されている大きな視点での闘い、運動のあり方は、民進党についてはよく分からないんですが、社共のそれと、本質においては大きな相違はないと私はおもいます。

議会制民主主義が形骸化しているなら、権力の野望そのものの共謀罪自体を、私は市民運動や地域活動の中で「形骸化」し行きたいのです。

被爆をさせない署名で核廃絶の世界を周りの人々に知って頂くのは、地道ですが少しずつの連帯の広がりを感じます。
小さいながら、大きな喜びです。

選挙はそれ自体、議会を私たちのものにするために大切ですよね。法治国家を今更ながら全て否定はできませんので。社共の方々が、それのみに一生懸命だとは私にはおもえません。多岐にわたる市民運動にとても積極的で、真剣で謙虚な姿勢には学ばされます、いつも。
私はFB以外のネットが苦手で、ブログとか読めませんので、このご投稿で、しっかりと学ばさせて頂きました。
本当に有り難うございました。
更なる連帯で進んでいきたいです。

SM: Seungkoo Choi さん、原発ビジネス、利益のため、安全は二の次か
(あかはた新聞、https://goo.gl/756GXU201361()

原発輸出はハイリスク 巨額損失 国が負担も 輸出先の安心脅かす
(あかはた新聞、https://goo.gl/CwsXrk2017224()

上は二つの例ですが、「安倍首相が進める原発輸出が、東芝や日立、三菱重工など日本の原発メーカーや電力会社など、「原子力ムラ」が進める“原発ビジネス”を後押しするものであることは明らかです。」、

「東芝、さらにフランスのアレバと手を組んだ国内最大の重機メーカー三菱重工はいずれも世界的な原発メーカーです。原発輸出など“原発ビジネス”の推進は、こうした大企業の利益を後押しするものでしかありません。」

「安倍政権の原発輸出政策は、日本の経済にも財政にも最悪の結果をもたらします。」等々でてきます。

これらは私企業名を挙げて安倍政権と一緒になって原発輸出で利益追求する大企業を批判するものではないでしょうか。

「原発輸出 三菱 東芝  赤旗」で検索すればまだ他にも出てきます。

原発事故が起きた年(2011)53日以降、共産党は「安全優先の立場での原子力開発政策」の科学信仰から抜け出し、「即時原発ゼロ」をめざす政党に切り変わったと私は思っています。


Seungkoo ChoiSMさんへ、赤旗の報道内容はおっしゃる通りです。しかし地域社会の実態はまったく異なります。また個別原発メーカーへの闘いはどのようになっているのでしょうか。私は寡聞にしてまったくわかりません。個別原発メーカーへの批判、闘いがなければならないと思います。

RM:これらの大手企業の職場では、なかなか批判がしづらいという事情もあるように思います。まして御用組合が多数では

Seungkoo Choi RMさんへ、そうですね、それが日本の実情です。ですから日本の運動は複層的に行われなければならず、ただスローガンを提示するだでは実情はなにもかわりません。ましてや、原発輸出反対はスローガンにさえならなかったのです。一国平和主義の壁はいかに厚いのかということです。

SM: Seungkoo Choiさん、原発事故当時には東電などへのデモはありましたが、最近の個別原発メーカーへの働きかけの状況は私もわかりません。
私個人の場合でも、地域の放射能を測る会の方々と一緒に地域の放射能測定や市民センターでの講演会、掲示物での啓蒙活動をしたり、年一度の福島訪問で福島の方々との交流をしたりすることぐらいしかやっていませんので。

Seungkoo ChoiSMさんへ、そうなんですね。自分の住むところで原発再稼働は駄目ならば、そんなものを他国に輸出するなんてもってのほかです。日本国内での新規建設は簡単ではないので、輸出に力を入れているのです。輸出反対運動や、原発メーへの抗議運動が弱いのは日本の運動の弱点ではないでしょうか。

WM: 私は、京都の関電前で反・脱原発行動をしていますが、コールの中に「原発の輸出をするな」というのがあります。
しかし、企業の前ではやってません。

SM: Seungkoo Choi さんへ、ご指摘のことには同感です。ただ、首都圏反原発連合の金曜行動への参加者も最近は1000人以下になってきており、国民の原発再稼働への批判も高くありません。3ヶ月に一度駅頭で再稼働反対の宣伝をしていますが、チラシの受け取りは非常に悪いです。そのような状況の中ですから原発輸出反対や、原発メーカーへの抗議運動も高まらないのはないでしょうか。

Seungkoo ChoiSMさん、おっしゃる通りだと思います。台湾と日本の市民運動の違いは何か、しっかり検証する必要があると思います。

WM:宜しく、ご教示下さいませ。
私は、抗議行動日が週一ですが、毎回100人近い仲間がこられます。
何にもなってないとか、絶対に思いません。原発がなくなるまで続けることが、大切な闘いですから。

Seungkoo Choi: 政党ではなく、市民が世の中を変えるのです。

WM:政党と市民の共同で、が納得いきますが。

Seungkoo Choi WMさん、韓国の市民キャンドル革命の推移を見ればよくわかりますが、政党には政党の立場、見解があり、彼らが国を変える主体になるのではなく、主体あくまで国民、市民です。もちろん市民の立ち上がりの過程で政党と協力し合うことになるでしょう。

WM: どう捉えたらいいのでしょうか。仰るように、市民、国民が主体ですが、政党もその立場で主体にならないと企業や組合や宗教に依存しててはダメなのは自明のことですので、お互い独自だからこそ共同、共闘がいるのかなと。思いますが?


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