2016年8月30日火曜日

「共生主義」を知ろうとして、とんでもない人物に出会いました

はじめに 「共生主義」について
共生主義なる言葉が産業界やマスコミで使われだされいるということを、私はうかつにも最近まで知りませんでした。私がなじんできた言葉である「共生」は1970年代に、川崎において私たち在日がどのように生きるのかという模索の中で、日立の就職差別に対して闘い勝利した「日立闘争」と、その後の、地域活動を通して使うようになったのです。「共に生きる」という在日と日本人との関係を地域において問い、地域の在り方にまで問題意識を広げるまで時間がかかりました。

  多文化共生という用語の起源は、神奈川県川崎市である。川崎市は在日韓国・朝鮮人が
  多く暮らす地域で、1970年代から国民健康保険への加入や市営住宅への入居に国籍に
  よる制限をなくしてきた。外国人との「共生」を施策の中に位置付け、市民による外国人
  住民支援の活動も活発に展開される中、1980年代からの新たな文化的背景を持つ外国人
  の増加で、「多文化」「多民族」の共生を意識するようになる。
  (「多文化共生の定義と歴史的経緯多文化共生分野における国際協力機構(JICA)
  「多文化共生社会の形成と日本における取り組みに関する現状分析」)
  http://jica-ri.jica.go.jp/IFIC_and_JBICI- 
Studies/jicari/publication/archives/jica/kyakuin/pdf/200703_kus_01.pdf

「共生主義」を検索にかけると、多くの私の知らなかったことが書かれていました。私の知っている「共生」が「多文化共生」とか「多文化主義」という、地域社会におけるマイノリティとマジョリティの関係において、差別の中で喪失してきたアイデンティティをどのように回復し人間らしく生きるのか、地域社会の中で差別、抑圧をどのようになくしていくのか、ということを模索し、何らかの実践を伴うものであったのが、21世紀の「資本主義から共生主義へ」とか、「自由主義から共生主義へ」という観点から実際の地域の現場でないところで議論が始まっていることを私は知らなかったのです。

Wikiまとめでは、「共生主義」に対して、日経の記事が紹介されており、そこではトヨタのカンバン方式などが批判され、「日本の企業は、これまでの経営の考え方、やり方でよいのか、アメリカやECとの経済摩擦問題だけでなく、さまざまな部面でその回答が求められている。」「各社が共生主義をどう受けとめ、これらの問題の解消をはかり、差異あるものや異文化とどう折り合っていくのか。これまでの経営理念を見直し、新たな開かれた企業文化をどう構築するかは、日本の将来を左右する課題である。(「日本経済新聞」一九九一年六月一八日~二○日付、「日本の経営 競争から共生へ」上中下)」とあります。また以下のような記事もありました。

多文化主義を掲げるカナダなどでは「共生主義」が議論されているようです。以下のような記事もありました。
多文化共生分野における国際協力機構(JAPAN INTERNATIONAL COOPERATION AGENCY) 「多文化共生社会の形成と日本における取り組みに関する現状分析」

共生主義宣言(要約版)―相互依存宣言―
http://www.lesconvivialistes.org/jp

「ポスト資本主義社会」は社会主義でも資本主義でもなく持続可能な共生社会か」小坂正則
http://nonukes.exblog.jp/20887874

「苦しみのバラ」会
「共生主義の広場」:「資本主義から共生主義へ」、「21世紀は共生主義の時代」
「苦しみのバラ」会は、共生主義によって生きる共同体である。人種の如何を問わず、貧富を問わず、チャンスを生かして、夢と希望に生きる共同体である。資本主義が脅かされている。それに取って代わる新しい原理が必要とされている。我々は、希望をもって、世界の人々とともに手をつなぎ、生きるべきである。
http://www.geocities.jp/kurusiminobara/kyousei/index7.html

「とんでもない人物との出会い」
そのようなときに、たまたまFBで、山田廣成という立命館大学の教授という人物が「共生主義」を量子力学の観点から、「進歩」と「科学」を重要視する「共生主義による新しい社会の模索」というMLを立ち上げていたことを知り、私も招待されたものですから、参加しました。そして川崎では、「共生」というものが障がい者の運動から始まり、在日の運動の中でも取り上げられるようになったいきさつを投稿したところ、主宰者から「全共闘」とか「アジテーター」なるレッテルを張られ、最終的に「危険人物」、韓国人は韓国で運動をすればいい、「革命」を輸出しようとするな、というような発言が続き、私はそのMLから追放された次第です。あきれて、今時このような人物がいるのか、困ったものだと思いましたが、これも、いろんな「共生主義」が差別の現実から離れ、社会現象としてとらえられるようになったということなのでしょう。別に山田人物をこらしめようということでなく、このような人物が「共生主義」を唱えているということをお知らせするために、彼の投稿の一部をご紹介します。

山田廣成教授なる人物からの投稿内容
山田廣成 2016年8月27日 10:42
このフォーラムで取り上げる課題では無いと思います。共生主義を「戦前の満州の「五族協和」と同じ、異民族統治のイデオロギー」だと主張するこの方は、日本が植民地主義を清算しない限り、日本の未来は無いという過激な思想です。本当にそうでしょうか今の若い人に植民地主義が有るとはとても思われません。我々年寄りの中にもそんなものが本当に残っているのでしょうか?そもそも我々は米国の植民地と言って良い状態であり、韓国も同様である。ここで私たちに「自己批判」をさせてこの方は何を獲得しようとしているんだろうか?日韓の摩擦を激化させようとしているように見えます。


山田廣成 2016年8月27日 10:49
世界中で移民問題が起きて居ます。何故でしょうか?何故自国で生きて行かれないのでしょうか?移民される方は、自分の国を自分で変えようとはなさらないのでしょうか?無責任に思えます。
その国の事は、基本的にその国の人民が決めることです。外部から干渉で国を変えますと、その後混乱は長く長く続くと思います。
日本がそうです。イギリスの干渉により長州が日本を乗っ取った結果、日本は、戦争に次ぐ戦争をする国家になってしまいました。
勿論、その国は決して他国を侵略してはなりません。
他人を誹謗中傷すること、他国の政府を外から転覆させること、侵略することは、共生に違反します。
嫌いな国家も、嫌いな他人にもいっぱいると思います。しかし、共生はお互いを認め合い、干渉しないようにして共生し生きることだと思います。共生を壊す行為をする方は犯罪者として断罪されます。それが私の言う共生です。

山田廣成 2016年8月28日 10:46
難民の問題と、在日韓国人の問題は同じにはできません。
ヘイトスピーチは言語道断です。
韓国には友人もたくさんいるし、在日でちゃんとした職に就き、成功を納めている人もたくさんいます。現時点でひどく差別されているとは思いません。
ところがこのChoiさんと言う方は、植民地主義について一般市民に反省せよとせまるかなりおかしな人です。
私の経験では、この方の主張は、むかしの全共闘にそっくりです。そして全共闘は警察から金をもらって民主的な運動を分裂させようとしたことが明かになっています。この方は所謂アジテーターです。9条に対する考え方も異常です。政府に対する抗議は一切しません。矛先をはずそうとします。我々の統一運動に水を指そうとする危険な人物です。この人はメンバーからはずします。

最後の投稿
山田廣成 本当に貴方は闘争的な方だ。闘争では世の中は変わりません。反戦の矛先、反原発の矛先、植民地主義の矛先は安倍首相、日本会議、CIA,韓国の統一教会に向けて下さいと申し上げている。どこが間違っているのですか。私ではないでしょう。
私には、韓国や在日に沢山の友人がいます。彼らに出てゆけなどとは一言も言っていません。私たちが言う共生は、貴方が言う共生とは違っているといっているのですから、私たちは互いに話し合う基盤は無いのです。私の共生主義は、量子力学と仏教から来ています。キリスト教ではありません。
それを強引に、共生とはこおいうものだというご自分の見解を「まともな」意見として押し付けないでください。
貴方の団体がどおいうものかを私は知りませんが、知る必要は有りません。
貴方と共闘はしたくないというそれだけのことです。その自由が何故私に認められないのですか?それこそ独善です。
また、申しあげましょう。革命は他国に輸出してはいけません。私の国はあなたの支援で開放されることは有りません。他国に革命を輸出することは厳に戒められます。まず自分の国を何とかされることをお勧めします。
それだけです。貴方のご支援は不要です。私の共生主義は貴方の様な闘争的なものではありません。

第三者の感想:東本高志さんのブログ(みずき)より(ご本人の承諾を得ています)
またひとり 阿房列車の人を発見しました。山田廣成という人。立命館大学理工学部教授らしい。発見地点は崔勝久さんの主宰する「原発メーカー訴訟・本人訴訟団」FB。同FBの今日づけ(8月29日)に次のような記事がありました(Blog「みずき」注:「」内が山田廣成という人の発言)。
https://www.facebook.com/makersosho/posts/1340756169269706
崔『立命館大学の教授で、「共生主義による新しい社会を模索する」MLを主宰する山田廣成なる人物は、私のMLへの投稿に、以下のような文書を返してきました。
 
戦後の原点)突然の帝国解体、旧植民地と未清算の一因 テッサ・モーリス=スズキさん
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12530228.html
テッサ・モーリス=スズキさんは、日本の植民地支配の構造の特徴を正確に言い表し、それが現在の問題につながっていることを指摘されてます。必読です。
「<心の中の植民地主義という形で全ての日本人に闘争宣言するのはやめてください。ヘイトスピーチは、安倍自民党政権もしくは日本会議もしくはCIAもしくは韓国の統一教会により、金で雇われて行われています。貴方が攻撃すべきもう一つの団体は、キリスト教集団である統一教会です>。」同じ立命館大学の故西川長夫さんは、生きていらしたらどれほど、憤慨されたことでしょう。

山田廣成という人はどういう人物か。調べてみようとする端からすぐに同氏のFBが見つかり、そこに‎Seungkoo Choi‎さんと山田廣成という人の問答が掲載されていました。以下、転記しておきます。「心の中の植民地主義という形で全ての日本人に」云々と言っているのは山田廣成という人当人。それを「貴方」(Seungkoo Choi‎さん)の発言のことに転嫁して、かつ、「貴方は日本語が本当に話せるのですか?」などと侮辱する行為を重ねています。こういう人が大学教授というのですから開いた口が塞がりません。私が山田廣成という人物を「阿房列車の人」とアダナした理由がおわかりいただけるものと思います。私はただ暗然とするばかりです。

その他の方の投稿内容
  MKさん:この人の考え方自体が差別的。言葉が綺麗で滑らかな人のようですが、一番、厄介な人ですね。

Seungkoo Choi おそらく著名な学者なのでしょう。しかし一皮剥ぐと、このように排外主義的なナショナリストでした。このような人がけっこう、たくさんいるのでしょうね、日本では。「多文化主義共生」の次は、差別問題など眼中に置かない、理念(原理)として「共生主義」を唱える人が出てくるのでしょう。安倍を批判し、9条を守るという進歩的な態度でありながら、実態としては、日本を批判する外国人は国に帰れといいだすのです。

SKさん:空爆されて命が危ないから逃げ出すのが無責任なのですか?ご自分が経験してから言ってほしいですね。



MNさん:ええと、ホントに「量子力学」なんですか?もしホントなら、差別問題もありましょうが、トンデモという点でも論外です……


















   SSさん:よく言っても、この人は「国内植民地主義」ですが、理想は徳川幕府の鎖国政策なのでしょうw

            KFさん:インテリとは言い難い。多角的にものが見えない人物、歴史や社会科学を論じるにはお粗末すぎる。
        「在日でちゃんとした職に…」あたりが痛すぎです。差別意識プンプンですね。


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