2013年11月29日金曜日

11月29日、注目すべき朝日新聞の記事からー北朝鮮の原発再稼働とモンゴル

11月29日の朝日新聞から気になった記事を紹介します。

1.IAEAの発表で北朝鮮自身が公表したわけではないのではっきりとしたことはわかりませんが、北朝鮮が5000キロワット級の黒鉛減速型原子炉の再稼働について「再稼働につながる動きが観測された」と発表しています。これは前から噂としては出て来ていました。北朝鮮の核開発をどうとらえるのかという問題と直結する問題であることは間違いありません。アメリカの核兵器網に囲まれている北朝鮮が自ら核をもつことによって列強との交渉をもとうとしたということは、結果として、外交政策として見るならば「成功」したということは否定しようもない事実です。

北朝鮮の原発をどうとらえるのか、特に在日の立場からどうなのか、この点は多くの在日は語りません。韓国に直結する民団に属する人、北朝鮮の総連に属する人たちが日本の原発に明確な反対の意見を述べることができないのは、自分の所属する本国の原発を批判するのかしないのかの態度表明が求められるからです。

私自身はどこの国であれ、原発をもつことに反対をします。社会主義国の原発の是非を巡って分裂した日本の原水禁・原水協の徹を踏んではいけません。その国の市民と一緒になって、国際連帯として反対運動をしなければならないという立場です。

在日のみなさんはどのようにお考えでしょうか。私はアメリカを中心とした核による世界支配の構造がNPT体制を生みだし、原発事業を育成していると考えています。私は在日だからこそ、One Koreaを願うからこそ、列強の核支配体制を批判し、南北朝鮮で原発を作るべきではないという立場を主張すべきだと考えています。

  2013年3月10日日曜日
  二回目の朝鮮戦争はあるのか?外交関係は小説より奇なりー黒崎輝『核兵器と  日  米関係』を読んで、日朝関係の将来を予測する
  http://oklos-che.blogspot.jp/2013/03/blog-post_10.html

2.朝日新聞の「耕談」で「「もんじゅ」はどこへ」ということで3人の論者はそれぞれの意見を述べているのですが、私は注目したのは、「中途半端にあきらめるな」と言う、核燃料サイクル政策を担当した元文部科学次官の坂田東一さんの主張です。いろんな指摘されている問題は認めながらも、「プルトニウムの再利用システムを確立する過程では、コストが高いとか、技術的な問題とか解決すべき課題はあっても、そういう時期を克服してこそ未来につながります」と言うのです。「国際社会から特別に信頼されているから」特別な存在だとも言っています。

私が注目したのは、「いずれウラン資源の供給の限界が見え始めている」という認識をもっているという点です。そして最後の「最終処分場については、各国が国内で最善の努力をすると同時に、国際的な協力を模索していくことも必要でしょう」と語ります。まさに語るに落ちるとはこのことですね。私はここでも、日本の官僚はモンゴルでの使用済み核燃料の埋蔵を考えている、日米モンゴルの秘密のCFS構想は事実だったと確信しました。
   危機的な状況に瀕したモンゴルを訪れて
   http://oklos-che.blogspot.jp/2012/07/blog-post_26.html

2 件のコメント:

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  2. 白楽正志 ‏@unseen_wall
    原発事故の処理及び原発稼働に対する「良識」を装った海外メディアの論調を見ると、手に余る放射性廃棄物を如何にしてより力の弱い国に押し付けて(自国の)利益を上げるか、という植民地主義が伺える。「核不拡散条約」も巧妙なレトリックだ。

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