川崎市長候補者、市民の質問に答える
http://oklos-che.blogspot.jp/2013/09/blog-post_25.html
川崎にある東芝は世界に原発輸出をするための拠点です。東芝や大手の家電、IT企業が勢ぞろいする川崎では経営陣、連合の力は無視できず、そのためか、東芝が海外に原発輸出を積極的に進めていることに対しても批判の声はまったく聞こえてきません。
しかし川崎は非核都市宣言をした都市です。核兵器には反対だが、原発に関しては市議会が沈黙を守るというのはどうしてでしょうか。それは再稼働に反対の声をあげない組合を票田とする党や、税収の面でも市に大きな貢献をしている大企業に各党派とも楯突くことはできないということなのでしょうか。市民の声を聞くという姿勢はあるのでしょうか。
台湾の第四原発は「日の丸原発」と現地では揶揄されており、今、台湾の市民は廃炉にすべく大々的な闘いを進めています。それは日立・東芝・三菱がGEの傘下企業として建設したものです。どうしてその台湾の市民の闘いに、日本の運動は支援と連帯の声をあげることができないのでしょうか。それでは日本の運動は一国平和主義に陥っていると言わざるをえないでしょう。
今、具体的に川崎市民が原発問題に直接かかわるのは、3・11以降、高線量の放射線の影響を受けてきたゴミの焼却灰問題です。これを4月末から川崎市は積み置くスペースがなくなってきたことを背景にして、臨海部の埋立地に投下しはじめました。いくら市が飲料水並みにするから安全だと宣言しても市民の不安は消えません。本当に安全なのか?私たちたちは川崎市民として、市の抱える課題を行政とも一緒になって話し合い、解決案を求めたいと願っています。
そのような姿勢から、「放射性汚染を考える川崎市民連絡会議」は専門家を交えて学習会を持ち、新たな市長になる候補者に公開質問をだします。批判のための批判でなく、継続して候補者との対話を深めたいと願います。
3名の川崎市長候補に対する公開質問状
福田紀彦氏、君嶋ちか子氏、秀嶋善雄氏へ
川崎市は、放射線量が高く問題になってきたゴミの焼却灰を4月25日以降、東京湾の管理型最終処分場(内海)に再投下しはじめました。この点についてご質問いたします。
阿部市長は東京湾の内海の海水を飲料水並みにするので安全だと宣言して、市民への十分な説明もなく議会の承認を得て焼却灰の内海投下をしはじめました。それは現在、世界中が注目している福島の汚染水の問題と通底しています。
即ち、福島でも同じく飲料水並みにすれば安全ということで、東電及び政府は汚染水を海面に流出することを計画していますが、漁民をはじめ多くの市民の反対を受けています。まさに川崎市は汚染水の海面投下(放流)という処理方法の先鞭を付けたものと思われます。
質問(1)ゼオライトによるセシウム除去システムは安全と言い切れるのか
阿部市長が安全宣言をする最大の根拠は、ゼオライトという物質によってセシウムという危険な放射性物質は除去できるというものです。そしてそのことは研究所での実験で実証されていると回答しています。しかし実験室と広大な自然の内海とは明らかに条件が異なります。ゼオライトからセシウムが遊離し、そして内海から外洋、大気中そして地下水に浸透するという学説もあるのです。
市民の不安を取り除くためにどのような対応を考えておられますか。
質問(2)川崎のシステムでは生物濃縮はないと言い切れるのか
放射性物質は海に放流された場合、まんべんなく希釈されるのでなく、スポット的な固まりとなります。生物濃縮によって放射性物質はプランクトンから海藻類、貝類、そして小魚から大きな魚へと線量は濃縮されて人の口にはいるのです。
その危険性に対してどのように対処しようとお考えでしょうか。
質問(3)焼却場のフィルターは安全と言い切れるのか
阿部市長は、放射性物質(セシウム等)を含んだゴミ及び下水道の汚泥の焼却の際は、フィルターの使用によって阿部市長は99%のセシウムは除去されると公表してますが、気化された大量の超微粒子になったセシウムがフィルターを通り抜ける学説を無視しています。
焼却場周辺の大気や土壌の調査が必要だと思われませんか。
質問(4)臨海部に放置されたままの焼却灰の処置について
高線量のために臨海部に放置されたままの焼却灰ですが、このような問題が起こったのは東電の責任です。東電の引き取りを含め東電の責任において処理を求めることを考えておられるでしょうか。
また3・11並みの地震・津波が川崎を襲った場合、臨海部に放置された焼却灰は海洋と市街地に流れ込みます。この問題にはいかが対処するおつもりでしょうか。この2つの質問についてのお答をお教えください。
10月1日
放射能汚染を考える川崎市民連絡会議
共同代表:今井克樹、川口洋一
Fax:044-599-0609
携帯電話(崔):090-4067-9352
参考資料:
2013年5月2日木曜日
川崎市長あての抗議・要望書の提出、市民への説明を求める
http://oklos-che.blogspot.jp/2013/05/blog-post.html
2013年5月24日金曜日
現川崎市長は市民との対話の意思のないことが判明ー市長の回答・説明会より
http://oklos-che.blogspot.jp/2013/05/blog-post_24.html
2013年7月29日月曜日
川崎市長 阿部孝夫氏への抗議文を公開しますー焼却灰の海面埋立実施について
http://oklos-che.blogspot.jp/2013/07/blog-post_29.html
2013年9月4日水曜日
川崎市阿部市長からの回答
http://oklos-che.blogspot.jp/2013/09/blog-post_4.html
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