2013年4月4日木曜日

三菱重工、地震大国トルコで原発受注と日経報道


三菱重工が仏アレバと共同でトルコで4基の原発受注と日経が報道。総事業費は2兆円とのこと。「東日本震災以降、初の海外受注で案件で、日本の原発輸出に弾みがつきそう」と日経は期待感をにじませています。

しかし一方、FBによる情報では、「建設予定地の現地は、原発の建設には反対の人が多い。万が一、ここで過酷事故が生ずるような事態になれば、親日で知られるトルコの対日観に悪影響が出ることも考えられる。また、日経は、日本の技術水準、価格面で韓国、中国、カナダより高く評価されたとしているが、本当であろうか。」と記されていました。
https://socialnews.rakuten.co.jp/link/157825


上記の3枚の地図をよくごらんください。一番上は、活断層を示し、二番目は三菱重工の原発予定地で、最後はトルコの全国地震危険度マップです。どうしてよりによってこんなところを選ぶのでしょうか。損害保険料率算出機構のよると、トルコにおける1900年~2003年(104年間)で死者が出た発生したマグニチュード6以上の地震は72個あり、マグニチュードが最も大きかった地震は1939年のエルジンジャン地震と1999年のイズミット地震である(7.8と7.5)だそうです。
http://www.nliro.or.jp/disclosure/q_kenkyu/No12_2.pdf

また地中海画ではなく黒海側に選んだのは恐らく海辺で大都会から離れた場所であり、黒海の周辺は産業の遅れた貧しい地方だからではないかと想像したところ、毎日jpの記事がありました。


日本が受注を目指すシノップ原発の立地予定地は、26年前に原発事故が起きたチェルノブイリから約1100キロ。漁業と観光が主産業のこの町では、建設に反対する声も少数ではなく、現市長は09年に反原発を掲げて当選。市役所には、チェルノブイリ事故を扱った映画上映のポスターが多数張られている。

シノップは「経済・政治的に無視されてきた町」(トルコ紙)でもある。唯一の大規模工場だったガラス工場も90年代後半に閉鎖され、大口雇用先は失われた。若者は約550キロ西のイスタンブールなど大都市へ流出。トルコ全土で90年から07年の間に人口が25%増えたのに、ここでは27万人から20万人に減った。

地元記者のビデオによる匿名調査では「実際の賛否は半々になる」そうです。東京と同じようにオリンピック開催を狙うトルコは経済的な発展がめざましく、今後、多くの電力が求められており、天然ガスと石炭はイランとロシアに依存しているので、原発による電力を確保したいとトルコ政府は考えているようです。

なんと日本の原発とうり二つではありませんか、貧しい地方に新たな産業・雇用が生じる、石油・石炭に依存しないでウランによる原発で電力供給を強化したいとは。使用済み核燃料はどうするんでしょうか。仏アレバが引き取るのでしょうか。事故が起こればどうするんでしょうか。トルコの場合、事業者に三菱重工とアレバがなるとのことですが、一体、どこが事故の補償をするのでしょうか。日本の原賠法のようなものをトルコ政府に作らせ、自分たちは賠償しなくてすむ法律をつくらせているのでしょうか。確認しなければなりません。

(2011年のトルコ地震)
三菱重工はひょっとしたら、黒海沿岸だから津波の心配はないと言うのでしょうか。福島事故は地震の影響で配管の破損などがあったのではないのですか、それらの原因さえまだ明らかにされていないのに、地震大国トルコに原発を建設するなんて許せない気持ちです。

日立はリトアニアへ、東芝はフィンランドへ、そして御三家の三菱重工はトルコへの3社で受注をわけたようですが、この海外への売り込みには日本政府が一体となっていることが知られています。この原発輸出に反対する政党の声は聞こえません。経済復興の声にかき消され、再稼働反対の声も全体として小さくなっています。今こそ、再稼働反対と原発輸出反対は一対のスローガンとして掲げられる必要があると思います。

参議院選を前にした再稼働反対の6月のデモは分裂せずひとつなるそうです。その時、どのような闘いのスローガンが掲げられるでしょうか。







5 件のコメント:

  1. とかく自称「国際事情に詳しい」人ほど「それぞれのお国の事情があるのだから」というが、原発問題がそのレベルに留まっていていいのか?真の国際的連帯とは何か。

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  2. ●酷い。

    ●取り返しがつかない恥の上塗り

    ●日本はトルコに原発を輸出する。これまでトルコの国民はどれだけ知らされてきただろうか?モンゴル人はどう思いますか?自分の問題として。

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  3. 日本国内の状況と全く同じの、ごり押しじゃないですか。
    太陽光やれ。

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  4. トルコも、ヒマラヤからコーカサスを経て欧州アルプスに到る変動帯の、一角ですね。

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  5. 許せませんね。
    自らの国は自ら起こしたことして仕方のない面もありますが
    この悲惨な原発を立地条件の悪い管理レベルの低い幼子のような
    国に輸出するのを官民一体となっているこの国が許せません。

    この状況を打開するには神様に祈る以外にありません。
    必死に祈りましょう。私たちの働きが充分であればパウロが言ったように
    神様が解決してくださいます。

    このために毎日午後9:00の共同の祈りを捧げませんか。
    よろしくお願いします。


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