2013年4月26日金曜日

川崎市、ごみ焼却灰の海面埋立強行再開!

読売新聞川崎版 4月26日 長谷部耕二記者

東京新聞川崎版 4月26日 山本哲正

26日の東京新聞と読売新聞は、川崎市が本日(26日)から東京湾の埋め立て再開を報じています。両紙はいずれも市は安全だと主張しているが、市民グル―プは「中止求める」と報道しています。

市が「安全性が確認できた」としている根拠は、実験室で焼却灰にゼオライトを混ぜたら、セシウムを吸着して、4月5日の焼却灰の放射性セシウム濃度が1キログラム当たり129ベクレルだったのが60ベクレルになり、それを海水に入れると溶出分は、国の基準の1リットル当たり75ベクレルより低い10ベクレル以下になったということのようです。

しかしそれは実験室のビーカー実験であり、実際の自然の海に投下すればどうなるのか、この実験はなされずに本番に突入しようとしているのです。もう一点新聞が問題にしているのは、たとえ希釈した海水であっても、総量としてセシウムの問題をとらえないと東京湾の汚染の問題として懸念されるという点です。

4月20日の長崎大学の小川教授の講演会のときの私のメモです。

昨日の川崎のゴミの焼却灰の界面処理の問題について長崎大学の小川教授の講演がありました。帰国後、整理してブログにアップします。まずは、メモ代わりに。

1.ゼオライトをセシウムの吸着材として使うのは、安いから。
2.ゼオライトに吸着されたセシウムは27度以上になると遊離し始める。決して川崎市が主張するように、吸着が固定されるたままで定着することはありえない。
3.償却されたセシウムは気化され、大気中に飛ぶ、フィルターでは防ぎきれない。
4.外洋と内海を分けていても、コンクリートで作られた構造物はヒビが入り、地下、外洋、待機中へのセシウムはもれる。
5.実験室のビーカで得たデータを根拠にしてすぐに海面処理するということはあってはいけない。純粋培養的な環境と自然環境とは全くことなる。
6.現在の構造物から外洋に出す海水の濃度処理するような施設は高くつき、不十分。雨水を防ぐ屋根をつくるとか、ある物質(名前を失念)を構造物に一定の厚さで処理すると、一定の効果がある。

これは川崎市が実施しようとして施策を正当化する根拠を根底から覆すものなので、行政にも小川さんのビデオを見てもらい、一緒になって議論したい。


20日の講演会終了時、川崎市民フォーラムの代表の今井さんからの提案があり(当時は本人は体調が思わしくなく欠席されたため、代わりに私が提案)、この問題は大変重要な問題なので、関心のある市民、議員に働きかける「ごみ焼却灰の海面埋立問題を考える川崎市民連絡会」(仮称)を設立し、早急に市当局に働きかけて具体的な話し合いを進めたいという意向を表明しました。

明日、市の埋立再開にあたって「市民連絡会」事務局をもち対策を検討することになっています。場所はまだ未定なのですが、決定次第、お知らせします。

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