2013年1月21日月曜日

台湾の蘭嶼島(Lanyu)事態で国会が動きましたー朗報です


台湾の蘭嶼島(Lanyu)事態で国会が動きましたー朗報です

台湾の立法府(国会)は以下の内容を決議しました。

立法院は1月15日に3度審議して、以下の条文を可決した。
原子力委員会は、経済部、衛生署(=厚生省)、環境保護署、台湾電力と協力し、迅速に原子力発電維持運営基金と関連部門の予算を運用し、民間の放射線専門家を招聘し、国際研究団体及び台湾電力が蘭嶼島民代表と共同して蘭嶼島全島での放射能汚染測定調査、全島の住民の全身健康検査、全島の環境観測、及び流行病の研究を共同で実施し、直ちに放射線の外漏れによる汚染除去の研究計画を準備する。

経過と問題点、国会決議の意義
①台湾の立法院(国会)で新たな決議が1月15日になされた。
②Lanyu島の実態調査が台湾電力の費用で行ない、民間の放射線専門家を招聘し国際研究機関が参加して「共同して蘭嶼島全島での放射能汚染測定調査」すること、全島民の健康診断の実施、調査の結果高放射線線量が検出された場合はその除去作業が行わることになった。
③中生さんを昨日、原子力資料情報室の伴さんに紹介し、Lanyu島での調査参加依頼があった場合、全面的に協力してもらえることになった。
④雑誌「世界」3-4月号に中生さんの反論が掲載される。
⑤台湾の原子力委員会は、100マイクロシーベルトを計測した中生さんを自分たちの計測では正常値だと主張し批判してきたが、この決議によって、改めてLanyu島の実態を調査することが決められたので、日本側の最大の協力が求められる。
⑥台湾は火山国であり最近も度々大地震に見舞われている。しかし原発建設にあたり、津波の影響と活断層との関係はあまり問題にされていない。日本の活断層調査の最新知見から台湾の原発立地地域の調査を台湾市民は早急に求めると思われる。
⑦住民の安全確保に関してはまったくと言っていいほど関心が払われていない。台北市に近い第4原発のメーカーは、福島と同じ、GE・日立・東芝それに三菱重工も加わった日本チームである。未だウラン燃料を装入した実験には至らず、住民投票が行われる予定。2014年には台湾総統選挙が行われ、ここで台湾の原発政策の最終決着を行うとみられる。
⑧台湾の使用済み核燃料は原発敷地内に保管されているが満杯状態。Lanyu島から低レベルの放射性物質の7年後の撤去を政府と台湾電力は約束したが、どこに持ち込むのかは未定。かつては北朝鮮に持ち込もうとしてできなかった経緯がある。台湾国内や日本への持ち込みはがさネタで、私はアメリカの核拡散防止を建前にした、モンゴルでのCFS(核燃料一括サービス)構想に乗るのではないかと推測。

参考文献:台湾の原発事情に関心がある人は以下のURLを必ずご覧ください。
素晴らしいTBS報道特集、これで台湾の原発政策は変わるか?
http://www.oklos-che.com/2012/11/lanyutbs.html

緊急情報、拡散依頼:台湾Lanyu島の低レベル放射性物質からの、高い放射線量が発見された事実経過について (コメントも参照ください)
http://www.oklos-che.com/2012/11/lanyu.html

台湾立法府の決議文(原文)
立法院已在1/15號三讀通過以下條文
原能會應協調經濟部、衛生署、環保署、台電,盡速運用核能發電後端營運基金及相關單位預算,邀民間輻射專家、國際研究團隊及台電會同蘭嶼部族人代表,共同進行蘭嶼全島核輻射污染檢測調查、全島居民全身健康檢查、全島環境監測及流行病學研究,並立即研擬、預備相關輻射外洩除污清理計劃。

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