2012年10月4日木曜日

投稿:これからの反原発運動についてー福井の中野さん


NNAAの宣言について考えたこと
 (2012年10月2日火曜日
反原発運動には国際連帯が不可避ですー原発反対の声が小さすぎます
http://www.oklos-che.com/2012/10/no-nukes-asia-actions-japannnaa-j.html)

安部晋三が自民党の総裁になり(次期首相?)、橋下大阪市長が日本維新の会を設立大きな潮流となっています。領土問題では、アメリカも含めて、日本、中国、韓国が、それぞれの思惑から危険な挑発合戦をやっています。国内でも阿部・橋下らの右翼タカ派がここぞとばかりに全面に躍り出てきました。
以下は決して現在の原発運動を否定しているのではなく、しかし、次へいかねば、反原発・脱原発運動自体が押さえこまれるか、雲散霧消して縮んでいくのではという思いからの問題提起です。

脱原発・反原発運動が、原発問題の内に閉じこもっているうちに(きつい言い方ですが、本質的な問題を原発問題に矮小化しているうちに)右翼的な大衆運動が醸成されているようです。(どの程度進んでいるかは、自分には把握できませんが)
柴野徹夫さんというジャーナリストが、宗教団体などを使ってファシズム的な運動がつくられてきていると警告していた運動が、安部信三などが動きだすと同時に表にでてくるかもしれません。

  福井でも、残念ながら今のところ本質論なき原発反対運動が細々と行われていますが、ただただ、お上に要請したりお願いしたりする運動になっており、そんなことに目を向けているうちに、原発反対運動にとって外堀である政治構造や社会構造は、ひどく右寄りに強権的になってきていると思います。

しかし、同じ反原発運動でも、崔さん達のような視点は、原発問題の本質を直感的に感じとるようなところがあると思います。
どんな運動がいいとか悪いとかいうことではないですが、 現実には、政治、経済、社会体制は、とんでもない方向に向かいつつあるのに、反原発・脱原発の活動家の多くが、いずれ日本は、多かれ少なかれ脱原発に向かうだろうなどと、のんきなことを考えているようにみえます。

権力者も人の子、仲良くしておけば、いずれ判ってくれるといったことがよく言われます。むろん、そうですが、何もしないで判ってくれるほどあまくはないでしょう。それんら、福島第一原発事故など起こりようもない。

権力者や経済界とそのとりまきが感じている危機感は、人の良い反対運動家には想像もつかないものだということが、己の利害に自らマインドコントロールされた人間に、ただ優しく接するだけでは彼らを調子にのせるだけで、やつらは果てしなく暴走していくものだ。いや既に、人類を滅亡させるほどのリスクを冒して多くの人の人生と命を犠牲にしながら、現に暴走しているんだ。と言いたい。止めなきゃ。
外堀が埋められ、その外堀上でも仲間達が実質的な社会の右傾化と戦っているのに原発運動だけが、なにか、原発問題の城壁の中だけに閉じこもっているように思うのは自分だけでしょうか?

何故、脱原発なのに、原発が温存され新規の原発建設が進められるのか。
何故、福島事故をおこした原発が輸出されようとしているのか。
何故、原子力村の住民は、罰せられる事もなく、権力をもちつづけるのか。
何故、原発労働者たちは被ばくを強制させられ続けられるのか?
何故、子どもにわかるような事実が平然と捻じ曲げられ、隠されるのか?
何故、最優先で救済されるべき福島の人々は棄民されるのか?
・・・

そんな、「問い」と議論が必要なんだと思います。お上に要請していれば運動をしているような錯覚に落ち込んでいませんかとか。では、何をすべきか?
阿部晋三が首相になったら、再び、すぐにでもノイローゼになってしまうほどの反対運動をつくるとか、さらに多くの人に立ちあがってもらうために、様々な働きかけを行ったり、様々な反対運動との連帯をつくりあげたり、やることは沢山あると思っております。むろん、本質が帝国主義的な国家体制と国家間の争奪戦なら、自分達も彼らに対して国際連帯で立ち向かうべきだと考えます。

実力行動も含む大規模な要請行動や集会もやるぜ。いざとなれば、強大なデモや資本主義社会をストップさせるようなゼネストなど実質的な効力をもつ戦いをいつでもやるぜ。と彼らにつきつけながら。いや、そういった「力」をつきつけることのできる運動と民衆の力(連帯と団結)を作っていかねばと思います。まずは、地道な作業の積み重ねになるのでしょうね。

2 件のコメント:

  1. Cheさん  皆様

    お久しぶりです。
    「夜のお仕事?」の為、会議等に参加できず、悔しい思いをしている河野です。
    くび~になったら、ばんばん参加する意気込みで、メールだけはかかさず拝見しております。

    オクロスに掲載された中野さんのご意見、最近私も同じように思っておりましたので、共感をもって読ませていただきました。

    少し前にも岡田光也さんも同じご意見だったと思いますが、署名活動、抗議デモを続けていきつつ、次の行動をしなければ、
    墓場から息を吹き返してきた原発推進の声や、領土を守ろう!の勇ましい声に、私達、清く優しく(美しく)生きていきたい人達の声は
    吹き飛ばされてしまいそう!

    今に見ておれ、ほえずらかかせてやる!と唱えつつ何もできないでいるコウノでした。

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  2. YSさんからのメール

    崔さま、
     お久しぶりです。この短期間に、いろいろとご活躍の幅を広げられているのを後方から拝見しています。
     今日のブログの、中野さんの投稿を読ませていただき、ちょっと感想を加えます。

    「外堀が埋められ、その外堀上でも仲間達が実質的な社会の右傾化と戦っているのに原発運動だけが、なにか、原発問題の城壁の中だけに閉じこもっているように思うのは自分だけでしょうか?」

     彼だけではありません。今の反原発運動に参加する人々の多くが共有している問題だと思いますよ。私のところにも、よく反原発運動の参加者から、「このままでいいのだろうか?」「無駄なことをしているのでは?」などのような問いが寄せられます。

     私はいつも、「無駄ではないけど、戦略がないから、解決にはつながらない」と答えています。そう答える最大の理由は、反原発の運動は、具体的に何を目的にしているのかが明らかではないこと。

     もうひとつは、日本では住民運動の「歴史」(特に「勝った」歴史が)が伝えられてこなかったことです。大衆運動が、毎回、ゼロからのスタートでは、負けは決まっていますからね。権力側は相手が疲れ果てるのを待てばいい。

     とうわけで、私としてはこういう疑問を口に出す人がもっと増えてくれるのを待ち望んでいます。

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