「海さんを囲む会」を昨夜、10月11日に6時から東京の信濃町教会でもちました。
アメリカ(カリフォーニア)を中心に実際に地域活動をしてきた萩谷海さんのお話はとても躍動感があり、参加者も今さらながらアメリカの実態に耳を傾け、初めて知る事実に驚いていました。
海さんが準備したレジュメです。
1.抗議活動(SF領事館前デモ、リバモア研究所)
2.教育討論会(フクシマ、メディアによる隠蔽)
3.映画上演会(Fukushima, Never Again米国都市部およびトルコでの上演、NHKドキュメンタリー等)
4.通訳・翻訳(南部サンオノフレ原発周辺への支援、文献や映像)
5.スピーカー、パネル(ワシントン州ハンフォード・サイト等)
6.日本からの活動家・お父さんお母さん招聘(カリフォルニア縦断ツアー15か所)
7.その他(反軍事産業複合体系活動への支援や参加)
これは南カルフォニア州サンオノフレ原発です。写真の右側には遊泳している人が写っています。最初は合成写真かと思ったほどです。海外のすぐそばに建てられており、活断層があるとのことですが、地震や津波対策がまったくなされていません。
1,2号機は停止中、3号機は今年の1月に
最新の三菱の蒸気発電機が故障して現在、ストップしたままだそうです。
アメリカでは潜在的に核の恐怖が一般市民の中でないわけではないが、白血病や内部被曝とは何か知らない人が多いとのことです。原子力は最新技術、平和利用というキャンペーンが徹底しているようで、この写真のような(真ん中はディズニー)、いわゆるかっこよい原子核のデザインが流布されているようです。
もっともそれは日本でも3・11までは同じで、鉄腕アトムを訝しく思う人はいなかったわけですし、内部被曝という言葉も3・11以降、知るようになったわけですから。
これは全米の原発地図です。黄色のものは廃炉になったもので、赤が現在稼働中のものを同心円で示しています。まあ、私たちは3・11で原発事故の影響は同心円的に害をもたらすものではないとわかりはじめましたが。
海さんの話でよく分かったことは、アメリカは軍事産業複合体の力が強く(ケネディも殺されたという噂がありますね)、一般市民の中でも、原発や廃棄物、放射能に関しては反対の声を上げても、核兵器の問題を取り上げることはタブーに近いという印象を受けました。この地図は、核廃棄物が運ばれるルートを記したものです。
アメリカのNPOは活発で、企業は献金をすると8割も戻ってくる税制になっているそうです。そこに軍事関連、原発関連の企業が莫大な献金をしてそのNPOが地域のホームレスの人たちや教育関係など社会的な活動をする仕組みだそうです。
海さんのお話では、それでも3・11以降、フクシマへのアメリカ人の関心は高く、広く市民一般にまでは浸透していないが、被曝の問題を考えるようになってきているということでした。環境レイシズムと言われているように、核廃棄物の処理場などはマイノリティの居住地域に集中されているとか、こちらからは見えないアメリカの深刻な社会構造があるよに思いました。
そのような環境の中で、「日本人」「女性」として日本人コミュニティから運動をはじめてきた海さんも当初は多くの誤解を受けたりしてきたようですが、今では多くの人から彼女の活動を金銭的にも支えてくれるとのことです。そういう点はいいですよね!今後の海さんのますますのご活躍を祈るばかりです。
なお、萩谷海さんにご質問なり、話したいことがある方は直接メールをしてください。
No Nukes Action Committee
萩谷 海 <amnioticfluid@gmail.com>
URL:http://nonukesactioncomittee.wordpress.com
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