「横浜で脱原発世界会議」という大きな見出しで報道された内容は、8項目の横浜宣言と共に、私たちCNFEが企画した「国内外原発立地地区の市民運動がかかえる困難さと今後の課題」についてでした。
浜岡原発で反対運動を経験してきた内藤牧師と、玄海原発の運転差し止め訴訟原告団長の石丸初美さん、六ヶ所村の再処理工場については岩田牧師がそれぞれ発題しました。短く適確に発題内容を伝えたうえで、仏教タイムスの記者は鋭く、教団の体質に対する自己批判の論評を加えていることに私は驚きました。
教団の上からの声明文だけでなく全国の教会が自分の問題として声を上げるべきである、ハンセン病に取り組んだように今のお坊さんにもう一度原発問題を考えてもらいたいというという参加者の声を記しています。これは「教会」はキリスト教会、「お坊さん」は「神父ないし牧師」と言い換えればそのままキリスト教会に当てはまるものだと思います。実際、キリスト教会系のマスメディアは横浜会議の報道をしていないようです(私の知る限り)。大手新聞は軒並み小さな扱いしかせず、東京新聞だけが突出した報道をしたことを見ると、キリスト教系新聞の奮起が期待されます。
仏教タイムスはキリスト者がこのようなシンポを企画して地域の問題に取り組もうとしているではないか、仏教界はこのままでいいのかという内なる声を発しているように聞こえてきます。宗教会というくくりでキリスト教と仏教が原発問題に取り組もうとしていることは私も知っていますが、今あらためて、私たちは宗教の違いや、宗教そのものの関わりがない人たちとも原発問題に取り組むべきだということは確認できそうです。宗教の殻の中で安住することは許されないということでしょう。
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