伊藤です。
外国人参政権の「政府提案」は、迷走していますが、この法案は何を意図したのか。特に次の点(対立点)をしっかり理解する必要があると思います。
1。「在日」を国籍で篩い分けする。------- 「北」を排除する。
2。被選挙権は与えない。--------------地方政治の主体として認めない。
3。国政への参加を拒絶している。-------国民統治・日本国籍に固執。
ここでは、地方参政権が国政との関連でどのように把握されているかにつき考えを述べます。グローバル化した世界の中の「アジア」で、日本国家が今後確保したいと考えるだろう政治的位置は何だろう。 基地の対立に表れた対米関係の変更・再考も含めて、超大国中国に対抗し、それに次ぐ「準覇権」だと思います。
この実現のためには、第一に近隣諸国との緊密な外交関係が不可欠です。外国人への政策が変わるのも当然の成り行きです。その反面、国内の統治、国民統合がこれまで以上に緊要な課題として意識されるでしょう。
こう考えれば、上記三点の理由と解答が分かるのではないか。まず、外国人参政権が実現すれば(単にささやかな形式的権利に過ぎなくても)韓国及び台湾、中国などとの協調・提携を緊密に出来、つまりは超大国中国を牽制も出来る。
しかし、国政には関与させない。あくまで国籍の取得、帰化などを通じて、日本への「忠誠」を求める。これは振り返って生来日本人の精神的、政治的態度をも拘束する道具に、充分なるでしょう。この文脈で、朝鮮民主主義人民共和国は反日だから差別し、アジア共同体の最下位に位置付けておき、将来には参政権の可能性を持たせたと考える。
民主党政権が、国籍を越え国民国家の枠を開いて、平等と人権尊重の社会へ、また戦争責任(の一端)を解決する方へ、更に開かれた住民主権の実現の方へ、外国人参政権成立と言う政策を以って大きく政策変更を進めた・・・・のでは無い。
当然と言うか、期待はずれに過ぎなかったと言うか・・・・。これらの課題は、日本社会が取り組み解決すべき課題として、私達の目の前にあるものです。それを再認識できる機会をいま改めて手にしている。
いま自治体の審議を求め、国籍に関して開放的ではない憲法の制約を越える方へ、外国人を日本人と差別しない、国籍や国境によって人権は制約されないと言う原則を掲げて、この問題を闘って行く地点にいると思います。
地方参政権が仮に成立した場合の問題、また国政と地方自治の関係(対等か従属か、或いは単に行政機構の指示---実行系統なのかなど)については、充分には考えていません。一部は先日の意見にちょっと書きましたがもっと深めるべき重要点です。----息切れせずに追って行く積もりです。
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