日経の朝刊(2月4日)は、政治面で小さく、亀井静香の発言を載せています。曰く、「参政権を付与したために民族感情が刺激され、対立が生まれてくる危険性もないわけではない」と反対を改めて表明したそうです。
そうか、庶民派を自称し、中小企業の立場から大企業のあり方を批判し、喝采を浴びた亀井静香は、小さな党でありながら、存在感を誇示しているようです。
もと警察官僚であった彼は、浅間山荘事件の新左翼の学生たちを取り調べているうちに、命を賭ける彼らの姿から思うところがあり、政治家への転身を決意したと言われています。パチンコ業界の裏の裏まで知り、一旦は自民党から追い出されてから再び与党の一翼を担うようになった彼の庶民性とは、所詮、現実を切り開くものでなかったようですね。
外国人が地方参政権をとることが、日本人の「民族感情を刺激する」。なんと、わかりやすい! 感情に流されずに知性と良心を重視するのでなく、未来への展望を語ることのない政治家はなんとつまらない。日本人民衆に偏狭なナショナリズムを払拭することを訴える政治家は出て来ないのでしょうか・・・
そのような政治家や櫻井よしこのような右翼評論家が、鄭大均の、「在日」の「アイデンティティと国籍の乖離」を表面的にとらえそこから帰化を勧める主張に便乗し、取り上げる、なんとおぞましいことでしょう。貴君は、国民国家を絶対視せず、その枠に収まることを全ての前提にせず、未来を展望しようとはしないのか、鄭大均。
私はそこに現実に対する君の絶望を嗅ぎ取るのです。不器用で、いつも自信のなさそうであった貴君が、いくら勇ましい言葉を発しても、私は全く同意することはありません。桜本の地域活動で、「劣等生」の「在日」中学生と対話を続けていた、貴君の優しさが懐かしい・・・貴君はいつも斜めに構え大上段からものを言う人間ではなかったのに。
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