2009年12月13日日曜日

義母が救急車で運ばれたときに想ったことー国籍条項はやっぱ、やめましょう

みなさんへ

暖かい日もありますが、これからどんどん寒くなるそうです。
みなさん、年末にかけお体をお大事に。飲みすぎには
気をつけましょうね(自戒)。

昨日、自宅で義母が倒れこみ、救急車を呼びました。
幸い、今日会ったら元気でぴんぴんしてましたので安心です。

救急車には川崎市消防局と書いていました。
若く溌剌と動いてくれたのは若い人たちで、いわゆる、
消防局員です。外国人は排除されている職務です。
彼らにはとてもいい印象を持ちました。動揺する家族に
冷静に説明し対応してくれていました。

しかしそのとき思ったのは、日本語で説明できない住民
に対応するには外国語ができる消防局員(士)がいれば
いいなということでした。川崎の人口の2%を占める
外国人の数からして、外国籍の消防士はいたほうが
いいですね、昨日は痛感しました。

国の見解の「当然の法理」に基づき、「公権力の行使」を
川崎市は独自に「市民の意思にかかわらず、市民の自由、
権利を制限する」と解釈したので、義母のようにものも
言えない患者を病院に運ぶのは、「市民の自由、権利を
制限する」ことになり、「公権力の行使」であり、外国籍公務員
には就いてはいけない職務ということになるのでしょう。
ケースワーカー同じですね。

消防士ということですぐに連想する火事の際に出動する
仕事は、家を壊したりするので「市民の意思にかかわらず、
市民の自由、権利を制限する]ということになり、外国籍
公務員はだめということなんでしょうね、きっと。なんか
法律があるんでしょうか? 知っている方は教えてください。

地方分権が叫ばれ、地方公務員の住民へのサービスが
強調される今日、「当然の法理」を声高に批判せずとも、
「公権の行使」を時代に合った新しい解釈で表現できない
でしょうか?

川崎の場合、政令都市としては全国で初めて、
「門戸の開放」を実現したのですが、そのときは、
市民運動の要求と、国の「当然の法理」を両立
させるために川崎方式なるものを考え出し、
「公権力の行使」の独自な解釈を生み出し
「運用規定」に反映させました。

私たちは12年にわたってそのことが、外国籍公務員
の昇進・職務の制限をうみだす差別制度だと、市に
運用規定」の撤廃を求めてきました。しかし「運用規定」
そのものは何も外国人のために作られたのでなく
(もっともらしく「外国籍公務員のいきいき人事」などと
副題にしていますが)、私たちが強調してきたように、
ジョブ・ローテーションによって市職員の合理化をはかる
ことが目的でした。「運用規定」そのものの抜本的な
見直しが必要かどうかは組合が判断することでしょう。

「運用規定」に明記されている「公権力の行使」の解釈
だけを変更すれば、「当然の法理」云々の論議をせずとも、
また右翼的な民主党議員と闘って市議会で論争せずとも、
うまく行くような気がします。

国は、「当然の法理」の建前だけを尊重してくれればよく、
地方自治体がどのような職務を国籍条項にあてはめようが、
はずそうが、個々の具体的な職務の判断には口出ししない
と言っているのですから。

というわけでみなさん、「公権力の行使」とは何かの新しい
解釈を考える必要がありそうです。

外国人問題に精力的に関わり、姉妹都市の韓国・富川市
との交流を図ったり、日韓の高校生の交流を進めている
市の職員のみなさん、私たちが「運用規程」の問題を
取り上げないと批判してきたからと怒らず、ここは一緒に
なって英知を集めましょうよ。いくら当初の動機が純粋で
自分たちは「共生」を求めて一生懸命やったからといって、
現行の「運用規定」は明らかに差別制度です。

この問題をないことにして日韓の親善や、慰安婦問題や
教科書問題に言及しても、やはり問題は残ります。
現存する明らかな差別制度に口をつむぐことは、よくない
ことです。心も痛むでしょう。ここいらで一挙に解決するために
力(英知)をあわせようではありませんか!

こんなことを40年もやってきた私は来年65歳ですよ。
市の職員のみなさんもまもなく定年でしょう。まだそこまで
いかない若い職員、外国籍公務員になった人たち、市民運動、
組合活動、NPO従事者も、一緒にいかがですか。

これは、私の来年に向けた心からのメッセージです。


崔 勝久
SK Choi

skchoi777@gmail.com
携帯:090-4067-9352

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