2009年12月7日月曜日

同時代史学会の大会にお出で下さり、どうもありがとうございました。

「共生」を批判する: 学問は過去の出来事(歴史)を捉えることができるのかー「同時代史学会」に参加して

崔 勝久 様

先週の土曜日には
同時代史学会の大会にお出で下さり、どうもありがとうございました。
また、丁寧な感想をお寄せいただき感謝しております。

私は、現在、学会の代表をつとめております。
市民に広く開かれた学会を目指しておりますが、
実態はまだまだ不十分です。
学会自体は、運動にはタッチしませんが、
学会に参加しているメンバーには
さまざまな運動に参加している人も少なくありません。

当事者が現存しておられる中で行う同時代史の研究は、
緊張感のあるものにならざるを得ません。
研究者にとっては自分の生き方が問われることにもなります。
しかし、それは古い昔の歴史を専攻している人には味わえない
醍醐味でもあると思います。

崔様のブログは、まだ一部分を拝見しただけですが、
大変に興味深く読ませて頂きました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

12月7日
浅井良夫

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浅井良夫さんへ

ご丁寧なご返事、ありがとうございます。
日立闘争の件で研究発表された土屋さんからは、
私の感想に対して大変ご丁寧なご返事を送って
くださいました。

思想と現実の出来事とはどのような関係になるのか、
これは文献を集めただけでは見えてこないものなのでしょう。
もちろん、証言も同様です。それらの「証拠」の真偽を
明らかにする作業抜きに、先に研究者の結論ありきで、
そこに証拠を当てはめるという手法が社会科学の論文で
多く見られると私は感じて来ました。

「在日」の運動とそれを担ったリーダたちの思想との関連は
大変、興味深いもので、アメリカの黒人神学、韓国の民衆神学
との相関関係、同時に同時代的な全共闘運動、解放同盟の
実践などとの関係から浮かび上がらせると、歴史の一駒が
浮かび上がるように思うのです。

土屋さんや、加藤さんの今後の御研究に期待しています。
その作業はまた、現在の閉塞状況を突破していく切り口に
なるのではないかという期待が、私にはあります。

先生の、また貴学会のますますのご発展を祈念します。
今後ともよろしくお願いします。

崔 勝久

PS:浅井さんのご返事をブログに掲載させていただいて
よろしいでしょうか。

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崔 勝久 様

ブログに載せて下さっても差し支えありません。

日本の学問が、欧米から理論を輸入し、
それを当てはめる悪弊からいまだに脱していないことは
ほんとうに嘆かわしいことです。

12月7日
浅井良夫

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