2018年1月16日火曜日

反韓感情と北朝鮮恐怖について

 反韓感情と北朝鮮恐怖がマスコミでも取り上げられるが、この正体は何なのか?北朝鮮の核とミサイルの恐怖が問題にされ、北朝鮮が標的にされているが、その認識には問題があるのではないか。また韓国は日韓条約ですべてが解決済みなのに抗日的で文句ばかり言ってくるというという認識も間違った情報に基づいている。ということは、日本国民の反韓感情、北朝鮮恐怖は日本政府とその意向を受けた、ないしは政府の意向を忖度したマスコミによる操作によるものなのではないのか。
 この議論は実はFBで延々としてこれはブログで書いておくべきだと思った次第。
今日の朝日新聞でも日本の反韓感情が当たり前のこととして書かれていたが、しかしこれは日本社会がどのような社会なのかを深く洞察するいい例になるように思う。まさに私が今読み始めたウオルフレンが書いてあるその通りではないか(『人間を幸福にしない日本というシステム』『日本/権力構造の謎』上下)。韓国や北朝鮮と日本の関係によって嫌韓や北朝鮮恐怖が生じるというより、それがどのような過程を経て日本市民・国民に定着していくのかということに注目したいと思う。まさに日本市民・国民はどのようにして、個人の主体性を破棄させないようにしているこの社会構造を変えていけばいいのかという観点から。
①朝鮮戦争は停戦状態であり、終戦を明確にした平和条約が米朝間で締結されていない(平和条約を提案してきたのは北朝鮮で米国はそれを受けなかった)という事実は知る必要がある。
アメリカは北朝鮮に対していつでも核攻撃できる準備ができておりそのための演習を毎年やっている。北朝鮮は自己防衛のために核兵器を持たなければならないという認識は、イラクやリビアが兵器を放棄したとたん米国によって国を滅ぼされたいう実例を見ている。
日本には植民地支配の清算のためには北朝鮮と国交樹立をして賠償金を支払わなければならないという歴史的な課題が残っており、①と②の状況から、北に対して最大限の圧力をかけて屈して来るのを待つというのでなく、積極的に北との対話を求めるべきではないか。
④日韓条約ですべてが解決したということは事実でなく、問題があるとどちらかがいい出したときには話し合いをすること、それでも解決しない時に第三者(国際機関)に委任することが明記されている。だから日韓条約で全て解決したというのは日本政府の一方的説明にすぎない。
⑤慰安婦問題解決のために、日本政府が慰安婦当事者に誠意ある謝罪をしたことがない。形式的な文書やお金で解決したというのはあまりにもこの問題に対する認識が浅すぎる。慰安婦制度は日本の海外侵略のために派兵した軍人の「性のはけ口」として軍隊によって作られたものではないか。
⑥韓国政府は「合意」をそのまま受け容れ、日本政府が慰安婦当事者に誠意ある謝罪と教育で二度と女性の人権と尊厳を傷つけることがないように約束すれば彼女たちは納得すると助言しているにすぎない。「合意」の内容とその決定過程を明らかにすることを日本政府に国民は明らかにせよと迫ったのか。それは国民主体であるべき民主主義の基本ではないか。
 以上、簡単に書きました。ご意見がある方はどうぞご意見をお寄せ下さい。誠実な議論を約束します

2 件のコメント:

  1. 今の印象操作された状況のもとでの議論がまともに展開されるか心もとないが・・・。
    ホントに指摘された問いに論争が展開されることを期待したい。

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  2. ありがとうございます。さいわい、私のFBでは賛成される方がしっかりとした意見を投稿されています。しかし残念ながら、嫌韓とか反北朝鮮感情というのは、相手側に問題があるという前提の人が多いことに驚きます。自己洞察とか、日本社会の異常な実態を直視することがない人とは対話がむつかしいですね。

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