2015年10月21日水曜日

原発メーカーの責任を徹底的に法廷で追求する学習会をもちます

今一度、福島事故を起こした責任、原発の通常運転で住民の健康を害し、自然を汚染する原子力発電をつくった原発メーカーの責任がどうして問われないのか、みなさんに尋ねます。どうして東電だけの責任とされ、日本の原発メーカーの日立・東芝の責任は一切問われず、日々、家電メーカーとしてTVで宣伝し、優良企業として扱われているのでしょうか。そして政治家も、活動家も関連する組合も、日立・東芝の名前をあげて批判しないのはなぜでしょうか。3・11の大惨事にもかかわらず、原発輸出をしているのは、彼ら日立、東芝なのですよ。

これまで、それは、原子力損害賠償法(原賠法)に書かれた、原発事業者(である東電)の全責任にする「責任集中の原則」の所為で、メーカーの免責を謳っているからだと原発メーカー訴訟は訴えてきました。だから原賠法が憲法違反だとし、仮に違反でなくとも、東電の代わりに(東電は「無資産」だから、年間4000億円の利益をだしているのに)メーカーに賠償金の「代位求償」ができるという論理でした。

それで裁判が勝てれば、うれしいことです。しかしそうでない可能性の方がはるかに高いのです。原賠法の憲法違反を証明するのは至難の業です。国家と「原子力ムラ」が「東電」の責任集中制を謳い、全力を挙げて原発体制守ろうとしているからです。ましてや、東電の「無資産」という主張には無理があります。しかし私たちはその主張に反対しているのではありません。同じ裁判という土俵の上で、弁護団とは違う主張をして、メーカーの責任を具体的に徹底的に追求しようというのです。

メーカー訴訟の原告でありながら、本人訴訟団を結成して、原発メーカーが原発を建設し輸出することそのものが問題なのではないのか、30年に3度の大事故を起こして、いまだに過酷事故(シビア・アクシデント)を絶対に起こさない技術はなく、そもそも原理的に解決不可能な、致命的な欠陥をもっている原発を作ること、輸出することを許していいのか、そのことを法的に訴えることはできないのかということから、私たちは、メーカーと原子力事業者がメーカーの計画・建設・補修の契約することが、民法の「公序良俗」違反だという主張にたどりつきました。

日米原子力協定では88年の改定以後、アメリカの(企業の)免責を認めないということを日本政府は公にしました。また、「東電」の「責任集中」と「無限責任」を謳った原賠法は、東電が破産を逃れようと政府に支援を要請し、政府が原子力損害賠償支援法(「支援機構」)をつくった段階で、東電以外の原発事業社は東電に対する政府の10兆円という支援金の返済を肩代わりするようになりました。これは原賠法の実質的な崩壊です。その他にも、原賠法の「原子力損害」が私たちの「精神的損害」に該当するのかという根本的な問題を抱えています。

私たちは10月28日に私たちの出した準備書面の学習会をもち、原発メーカーの責任を徹底的に法廷で追求するにはどうすればいいのかということについて、学習会を持ちます。どうぞ、多くの方のご参加を期待します。準備書面の内容を初公開します。

原発メーカー訴訟・「本人訴訟団」準備書面の学習会のご案内
            
10月28日は原発メーカー訴訟の第二回口頭弁論が10時より東京地裁で開かれます。
記者会見は東京地裁2階で12時半より行われます。
その後、四谷三丁目の「四谷ひろば」に会場を移して、準備書面の内容について学習会を持ちます。

学習会の案内: 15:10開場
発題者
  吉井英勝氏(元国会議員)―日米原子力協定による米GEの免責解除
  熊本一規氏(明治学院大学)―原賠法の責任集中制度の実質崩壊
  崔勝久氏(前事務局長)準備書面の解説
挨拶
  木村公一氏(福岡国際キリスト教会)本人訴訟の意義について
  登家勝也氏(横浜長老教会)―原発メーカー訴訟の意義について
  金信明氏(選定当事者)「選定者」申し込みについて
  李大洙氏(韓国・アジア平和市民ネットワ-ク代表)―韓国の反原発運動
質疑応答

会場:四谷ひろば コミュニティールーム1(2階)
160-0004 東京都新宿区四谷4-20telfax 03-3358-9140
http://www.yotsuya-hiroba.jp/access.html
◆東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目駅」2番出口より徒歩約5分。
会場費 500

2回原発メーカー訴訟口頭弁論
09:30 : 東京地裁入口集合

記者会見(東京地裁2F) 12時半~13

            
原発メ-カ訴訟の会・事務局長 朴鐘碩
連絡担当(崔)email: 
che.kwsk@gmail.com
携帯電話: 090-4067-9352


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