2015年3月8日日曜日

原発ゼロ集会での3分間スピーチ





川崎のみなさん、こんにちは。原発メーカー訴訟原告の崔勝久です。国際連帯運動について皆さんにメッセージをお伝えします。

みなさんは福島の事故を起こしたメーカーはどこかご存知ですか。東電ではありません。それは東芝・日立そしてアメリカのGEです。製造物責任法(PL法)は事故があった場合のメーカー責任を明記しています。しかしどうしてフクシマ事故の場合は原発メーカーの責任は問われないのでしょうか。それは原子力損害賠償法という法律があり、メーカーの責任は免責されること、PL法は適応されないと謳われているからです。彼らは3・11以降も世界中に原発輸出を続けています。核による世界支配を謀るNPT体制(核不拡散条約体制)は原子力の平和利用を理由に世界中に原発を作らせようとしているのです。核兵器と原発は一つのものです。日本は既に潜在的核保有国なのです。

私たちは原発メーカーの責任を明らかにする裁判を昨年3月に始めました。世界で初めての原発メーカー訴訟です。全世界39ヶ国、4000人が原告になりました。海外の原告3000名は日本裁判史上例がありません。22名の弁護士で今日のゲストの海渡弁護士もその弁護団のメンバーです。海渡さん、よろしくお願いします。まもなく第1回目の公判がはじまりますので、ご支援ください。

アメリカでは、トモダチ作戦に従事した乗組員は被曝し、死傷者もでています。彼らは東電と、原発メーカーである東芝、日立とGEの関連会社を被告とする裁判を起こしました。賠償金は1000円億円です。私たちはアメリカでの闘いと連帯したいと願っています。7月に訪米し、トモダチ作戦の被害者である原告と弁護士に会う予定です。サンフランシスコからNYまで2週間かけて回るのですが、その時同行するのが韓国のイ・ジンソプさん親子です。

彼は直腸がん、長男は先天性発達障害、奥さんは甲状腺ガンを患い、原子力事業者を訴えました。昨年、奥さんの甲状腺ガンは古里原発に責任があるという、原発と甲状腺がんの因果関係を認める判決を勝ち取りました。世界で初めての勝利判決です。その判決後、第二次集団訴訟は300名、現在、第三次集団訴訟は家族を入れて1000名になっています。原発は事故の恐怖もさることながら、存在そのものが地域住民を苦しめ、自然を汚染するのです。その勝利は、ソウル大学が疫学調査をして、原発立地地域とそうでないところでは甲状腺ガンの発症率に大きな違いがあることを明らかにしたことが、決定的な役割をはたしました。

この勝利は韓国だけでなく、原発が建設されている日本、台湾、アメリカ世界各地での闘いに大きな意味をもたらすでしょう。54基ある日本の原発立地地域においても地域住民の苦しみは原発にその責任があるという闘いになっていくでしょう。来年は、そのイ・ジンソプさん親子を川崎にお呼びしたいものです。


最後に私たちが住んでいる川崎に目を向けましょう。東芝がウェスチンハウスを買収し、川崎が世界の原発輸出の拠点になっているのです。この後のデモの中でも、原発輸出反対、東芝は世界に原発輸出をするなというシュピレヒコールをお願いします。私たちの川崎から世界に原発の部品が輸出され現地で原発が建設されるということに、私たち自身が声をあげなければなりません。自分たちの足元の闘いが、原発をなくす国際連帯運動につながるのです。みなさん、世界の人と一緒に闘いましょう!

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