開かれた地域社会を求める草の根署名活動に賛成
川崎市議会議長あてに秘密特定法案の廃止を求める意見書を国会にだすように求める運動が川崎市内の草の根運動として拡がっています。日本の民主主義制度が民意を反映せず、国会で権力をもつ為政者が文字通り、好き放題やっていることに多くの人が憤慨してもどうしようもない状況が続いています。その最大の問題は原発再稼働問題でしょう。国民の過半数以上の人が反対しているのに、安倍は「民主主義的な手続きを踏み」強行しようとしています。少数者の意見を大切にするのが民主主義だと昔、学校で習ったことがあります。しかし代議制民主主義というのは数で物事をきめるシステムなのですね。それに異議を唱えたのが台湾の青年たちの国会占拠です。
地域での政治もまた市民の民意に応えることはないのでしょうか。市議会議長に対して市民から出される意見書が実際にどのような効果があるのか、政党の枠を超え、市民の意見に応えるのか、わかりません。しかしこの草の根の運動は議会への「請願」ということで、それと並行して市民からの直接の声を集めようとしてはじめられたと聞いています。注目すべきは、その市民のなかに外国人は当然参加すべきだということが、★印で、「市外(国外を含む)、外国碩の方、未成年者も署名可能です」から窺われます。開かれた社会、開かれた運動をめざしているのでしょう。賛成します。
「原発体制」は秘密によってなりたっていた
私たちは原発メーカー訴訟で福島の事故の責任は原発メーカーにもある、彼らを免罪するような法律は間違っている、彼らに地域住民に対する賠償責任を負わせるべだと訴えます。しかしどうして原発に反対する多くの市民の中で、原発メーカーの責任が問われず、東電に責任が集中されるようになったのでしょうか。私たちは、それは為政者の意図的な操作によるものと考えます。事業者に全責任を取らせメーカー責任は免責するという法律があるのですが、これは「原子力の平和利用」ということで原子力損害賠償法(原賠法)が成立させられたとき(アメリカからの強い働きがあったことを訴状の中で記し証拠をだしています)、野党の、今もっとも原発反対の声をあげている共産党でさえ、賛成にまわったのです。その法律は、「原子力産業の健全な発達」を謳っていました。
原発の問題を取り上げた訴訟は全て負けています。それは原発に関する事実関係が公開されていないからと言っても過言でしょうか。今でさえ都合の悪い情報は表に出されずにいます。どういう過程で、どういう議論がなされて原発輸出が進められるのでしょうか?私たちは秘密保護法によってさらに情報をだしてこなかったこれまでの官僚、政府の体質が強化されることを危惧します。
市民運動が国境の壁を越えるきっかけに
秘密保護法案は日本の安全保障を強調するのですが、それは韓国・北朝鮮・中国という隣国を敵対視し、そのことで日本国民のナショナリズムを喚起し、同じ地域に住む外国人市民をも敵対視することにつながります。放射能と資本は軽々と国境を越えているのですが、圧倒的多くの日本国民はその国境を頭と心に中に植え付けられ、外国人市民を「二級市民」とするこれまでの川崎市長の発言に反対行動を起こすことはありませんでした。現市長も「差別と区別は違う」と詭弁を弄しています。そのようなことでは、外国籍公務員は課長以上の昇進はだめ、市民に命令するような仕事には就かせないという制度を川崎市が作っても、「公権力の行使」と言われれば納得させられ、それが不当な差別だということさえ、気付かないままになるでしょう。特定秘密法案は同じ市民の間に国籍の壁をさらに強化するものになるでしょう。ですから私は、心から、この意見書を通して、市民が国籍の壁を越え、一緒になってあるべき社会を共に求める第一歩になってほしいと願うのです。
オクロスの読者がこの署名用紙をコピーして各地で署名活動に活用してくださるように願います。
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