2013年5月16日木曜日

イタリアで人種差別言辞に抗して試合中断、関係者の毅然とした態度に敬意

昨日、FBとTwitterでイタリアのサッカー試合で起こったことを伝えたところ、多くの反応が寄せられました。ここに改めてブログで紹介させていただきます。イタリアサッカー界の差別言辞に対する毅然とした態度は、日本において学ぶべきでは。川崎のフロンターレの試合で度々発せられる差別的言辞に対して怒る一部フアンの声は、先日の川崎での在特会に抗する市民の中で私は初めて耳にしました。選手、球団、協会の毅然とした態度を願います。

人種差別用語の連呼に対してゲームを中断してまで抗議する毅然とした態度に当事者の選手、同僚、サッカー協会に敬意を表します。

イタリア サッカー協会は新しい規定を作った。 競技中に人種差別行為が起きれば保安責任者が審判陣と相談して競技を中断できるようにした。 ポアテングによって作られた新たな規定は12日の競技に初めて適用された。 人種差別応援を理由に競技中断が宣言されたのは・・・世界的にも初めてだ。



サッカー=ローマに罰金処分、ファンの人種差別的行為で
ロイター/Alessandro Garofalo)
5月13日、サッカーのイタリア・セリエAは、前日のACミラン戦でサポーターが人種差別的行為を行い、後半に試合を中断させる要因となったローマに対して5万ユーロの罰金処分を下した。

ローマはこの処分を受け、「このような行為はどのクラブのサポーターであっても許されない」と、サポーターの人種差別的行為を非難。「サッカーから人種差別をなくし、お互いを尊重していけるよう問題に対処していく」と誓った。
国際サッカー連盟(FIFA)のゼップ・ブラッター会長はこの件に関してツイッターに投稿。「人種差別は複雑な問題だが、FIFAは言葉でなく行動で示すよう力を尽くしている」と述べた。


‘人種差別’に対抗し サッカー競技 史上初めて中断
12日ACミラン-ASローマ競技、黒人嘲弄応援歌が原因
主審は競技中断を宣言した。 12日(現地時間)午後、ミラノのサンシーロ競技場で開かれたイタリアのプロサッカー ACミランとASローマの競技は0-0状態だった後半1分30秒で中断された。
 このような事態を防ぐため前半戦には場内放送まで行なった。 人種差別的応援歌を中断しろと競技監督官が警告したが、遠征チーム ローマの応援団は止めなかった。 後半開始と共に問題の応援歌を再び歌った。 英国放送(BBC)等の外信は「ミランの黒人選手たちをかわるがわる馬鹿にする応援歌を歌った」と報道したが、詳細内容は明らかにしなかった。

 嘲弄の対象の中にはケヴィン プリンス ポアテング(26)もいた。 彼は人種差別の常連標的だった。 去る1月親善競技途中でポアテングは観覧席に向かってボールを蹴り入れ、自ら競技場を歩いて出た。 相手チームの応援団が猿のマネをして自身を馬鹿にしたことにいきりたった。 同僚選手たちも後に従い自主的に退場した。

 以後、ポアテングは人種差別の被害者から闘争家に生まれ変わった。 マスコミを通じて自身の意見を積極的に明らかにした。 「人種差別行為をした選手やクラブが再び競技を行なえないようにしなければならない。 そのようなことがあれば審判が競技を中断しなければならない。」 ヨーロッパの主要名門クラブの黒人選手たちもフェイスブック・ツイッターなどで彼の発言に支持を送った。

 去る3月21日、国連は‘人種差別追放行事’にポアテングを呼び講演を頼んだ。「昔は人種差別を無視しようとした。 それは誤りだった。 面と向かって戦わなければ人種差別はなくならない」と彼は話した。

 結局イタリア サッカー協会は新しい規定を作った。 競技中に人種差別行為が起きれば保安責任者が審判陣と相談して競技を中断できるようにした。 ポアテングによって作られた新たな規定は12日の競技に初めて適用された。 人種差別応援を理由に競技中断が宣言されたのはヨーロッパ プロリーグはもちろん世界的にも初めてだ。

 ガーナ出身の黒人の父親とドイツ出身の白人の母親との間に生まれたポアテングの故郷はベルリンだ。 幼少年クラブでサッカーを習い、2001~2009年にかけて年齢帯別ドイツ青少年国家代表をすべて経験した。

 しかし‘黒人のアイデンティティ’は放棄しなかった。 ドイツ国家代表チームの提案を振り切って、2010年南アフリカ共和国ワールドカップでガーナ国家代表チームに走った。 ポアテングがミッド フィールドを指揮したガーナは組別リーグで対戦したドイツを1-0で破った。

 独語・英語・フランス語・トルコ語・アラビア語・イタリア語など6ヶ国語を駆使する185㎝のミッドフィルダーは、今月末に重要な行事を控えている。 ‘ポアテング論難’以後、国際サッカー連盟(FIFA)は人種差別追放のための特別委員会を構成した。 監督・審判・言論人などが参加した特別委員会委員の一人としてポアテングが委嘱された。

 特別委員会の提案は来る30日に開かれる国際サッカー連盟例年会議に正式報告される予定だ。 人種差別行為を監視する特別監督官を競技の度に配置し、該当チームに対して勝点削減、リーグ退出などで処罰する方案が含まれるものと見られる。

http://japan.hani.co.kr/arti/international/14694.html
アン・スチャン記者 ahn@hani.co.kr


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