2013年2月15日金曜日

神奈川県知事への抗議文ー朴鐘碩


神奈川県知事 黒岩祐治様
                      2013年2月15日
                      朴鐘碩(パクチョンソク)
   日立製作所勤務
                
      抗議文・朝鮮学校への「補助金見送り」撤回要求

私は、横浜市戸塚区に住む在日韓国人です。
1970年、私は国籍を理由に日立製作所から採用を取り消されました。しかし、横浜地方裁判所に提訴し、’74年国籍による就職(民族)差別は法違反であると判断され全面勝利しました。その後、私は日立製作所で働き、東日本大震災、日立・東芝が造った福島第一原発の事故が起きた2011年11月に定年退職しました。現在も日立製作所で嘱託として働いています。

この裁判は、日立(就職差別裁判)闘争と呼ばれ、日本の教科書に記述されました。横浜地裁の勝利判決は、国籍を理由に就職できなかった青年たちに自信と勇気を与え、閉ざされていた弁護士、公務員、教師への門戸を開くことになりました。また、同時に外国籍住民に制限されていた児童手当、公営住宅入居、金融公庫借入など様々な権利を勝ち取ることができました。

公務員への門戸も拡大しましたが、未だに採用された外国籍公務員は、単なる国の見解である「当然の法理」という厚い壁によって許認可の職務、決裁権ある管理職に就けません。外国籍教員は、非常勤扱いであり、正式教員、管理職になれません。

日本は、1910年朝鮮半島を植民地にしました。戦後70年近くなりますが、県内の日本人と共に暮らす外国籍住民は、日本人の下請けを担う「二級市民」として不当、不条理な差別を受けています。

黒岩知事は13日の記者会見で、「北朝鮮の核実験を受け、県内の朝鮮学校5校に対する補助金約6300万円について、2013年度予算案への計上を見送る」方針を表明し、「国際社会が強く反対する中で、3回目の核実験が強行された。これ以上補助金を継続することは、県民の理解が得られない」と発言しました。

戦後70年近くになりますが、日本は、犠牲となった朝鮮半島はじめアジア諸国、日本の民衆への戦争責任を明確にせず、清算していません。多くの矛盾と課題が残されています。植民地支配によって在日を余儀なくされ、日本社会から不当な差別・抑圧に耐えて生活している(高齢となった)朝鮮人、その子弟たちの教育と核実験、拉致問題は関係ありません。知事が、何故核実験と朝鮮学校に対する補助金を絡ませたのか理解できません。

ナチズムのユダヤ人排斥を思わせる、外国籍住民、特に朝鮮人への排斥運動が東京のど真ん中で強まっており、公安は、彼らを規制することもできません。黒岩知事の「補助金見送り」発言は、この排斥運動をさらに助長します。
良識ある日本の皆さん、このような事態を黙認していいのでしょうか。

広島、長崎に原爆を投下した米国は、戦後も核実験を続け、核兵器を保有しています。そして軍隊まで駐留し、沖縄をはじめ多くの基地周辺(神奈川県民)住民が抗議し、反戦、平和を訴えていますが、基地は存続しています。アメリカンスクールへの補助金はどうなっているのでしょうか。

そもそも朝鮮半島を植民地にし、朝鮮戦争で南北に分断したのは、米国、ロシア、中国をはじめとする覇権国と朝鮮戦争で経済復興を成し遂げた日本ではなかったでしょうか。

「これ以上補助金を継続することは、県民の理解が得られない」と発言していますが、県民とは誰のことでしょうか。神奈川県は、中華街(横浜)、コリアタウン(川崎)があり、多くの外国籍住民が住んでいます。外国籍住民も同じ県民です。

「県民の理解が得られない」のであれば、黒岩知事自ら弱者である外国籍住民の立場になって県民を説得すべきです。それが国際都市、川崎と横浜を抱える自治体首長の使命だと理解します。

北朝鮮の核実験と無関係の朝鮮人子弟が学ぶ民族学校への補助金を見送り、高校無償化の対象から除外することは、(民族)差別そのものであり、朝鮮人を「二級市民扱い」した戦前の日本帝国主義の植民地時代と同じです。

神奈川県庁近くにある横浜地裁は、国籍を理由にした日立製作所の採用取消は、違法であると判断し、大企業の就職差別を断罪しました。
この勝利判決は、声を出せなかった朝鮮人の人権意識を高め、その後の人権獲得運動に重要な役割を果たしました。日立闘争は、多くの日本人(青年)が関わり、日本の戦争責任を問いました。日本と朝鮮半島、アジアとの将来のあるべき関係を見つめ、人間性と生き方を求めました。

私は、今後も理解ある日本人住民と共に開かれた地域社会を求め、黒岩知事に「朝鮮学校への補助金見送り」の早急な撤回を求め、高校無償化を強く要求します。

5 件のコメント:

  1. 以下は私見です。

    「朝鮮学校差別は朝鮮学校だけの問題だ」とおもっている日本人が圧倒的多数かも知れません。
    くりかえしますが,日本の法治国家秩序がボロボロと部分的に破壊されていく連続過程の一部です。

    東京都や大阪府の教育への乱暴な介入と破壊,震災ガレキの危険な焼却,焼却灰の違法な埋め立てなど,意図的な秩序破壊が連続的にやられています。朝鮮学校差別も,それ自体が目的ではなく,戦争準備につながる秩序破壊のひとつの部分です。

    選挙のときに,ある党が橋下徹のことを「独裁者」「独裁者」とさわいでも,相手は痛くもかゆくもありません。独裁者だからこそ候補者にえらばれたのであり,破壊が売り物なのです。マス・メディアがさかんに持ち上げることで創価学会員は安心して選挙運動をし,維新に投票します。

    憲法改正草案全文をまだお読みでない方は,お手数ですが,全文を印刷してお読みになりませんか?「宗教的少数者への迫害や,戦争が合法的にできる国」「言論,表現,集会の自由が「公の秩序」を理由に制限される国」に変えられるのか・・・と,とても勉強になります。

    長く教員をつとめた,ある信徒が全文を読み「めちゃくちゃやね」と憤慨していました。

    以下は再送です。
    自由民主党
    「憲法改正草案」を発表
    日本国憲法改正草案 (全文)
    日本国憲法改正草案 Q&A
    http://www.jimin.jp/activity/colum/116667.html

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    1. 在日の方々は、全員実名で、堂々と真実を述べたらいいのではないですか?
      在日朝鮮人の犯罪率等すべて明らかにしていただきたい。
      報道も「日本人差別」をなくして「在日も実名で」報道してほしい。

      朝鮮人学校への補助金支給など全くもって論外です。

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  2. 朝鮮半島は日本の植民地ではありませんでした。
    日本に併合を申し入れたのは朝鮮政府であり、
    その後の日本の施政は朝鮮半島の発展に寄与したこと明らかです。
    事実に基づかない訴えは共感も理解も得られませんよ。

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  3. 私は在日で年金をもらう年齢ですが、この抗議文を見て恥ずかしい
    我々はいまだに乞食なのか
    この抗議文を書いた人は我々民族の魂はないんのだろう
    恥ずかしい、情けない、

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  4. おっ!!匿名しか使えない得意の偽韓国人現る^^

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